トム・ゴールドのレビュー一覧

  • 月の番人

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    7/5の夜。
    仕事で遅くなって1時間も取れず。そんな中手に取ったのが、トム・ゴールド『月の番人』。絵本です。
    本を開いた瞬間に、芳しいインクの香り。月が舞台で、空に広がる宇宙と散りばめられた星が目に飛び込んでくる。月で警官をつとめる主人公は、閑散とした街と、どんどん去っていく住民を見送る側にいる。コンビニが無人化し、住居ユニットがどんどん減っていき、主人公も耐えきれなくなりとうとう異動を願い出るが、受け入れられない。そんなとき、テイクアウト専門の無人ドーナツ屋がドーナツカフェに改装されることを知る。

    遅れてやってきた者の取り残された感触。警官という職業を考えれば、住人が最後の一人になってでも

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    2022年07月06日
  • 月の番人

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    ネタバレ

    今ここにいると、パーティーが終わってみんなが帰るのを見てるような感じなんだ

    さみしさの表現が素敵だと思った

    月は美しいけれど、月から見る地球の方が美しい

    人が少ないと安心安全だけど、だれもいないのはやっぱりつまらなくてさみしい

    がんばったとき褒めてくれるひとがいてほしい

    機械のミスなら、人より許せるけれど、
    本当にすべて機械化するのがいいのかな

    効率化して、8階から4階立てになって、
    8階からの景色が見られなくなった
    大切なのは効率だけじゃないと思った

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    2022年01月24日
  • 月の番人

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    月の静寂のしーんという音が聴こえてきそうな、絵本のような一冊
    衛星レベルの孤独の中に、小さな温かい明かりが灯る

    谷川俊太郎
    『無人の月の寂寥がホントで地球の賑わいがウソみたい』

    A picture-book-like volume, as if you could almost hear the hush of the moon’s stillness.
    Within the solitude on a satellite scale, a small warm light begins to glow.

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    2025年10月01日
  • 月の番人

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    ほぼ無人の月をパトロールする男の孤独。でもどこかセンチメンタルで、こんな雰囲気どこかにもあったんだけどな。忘れちゃった。

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    2025年03月05日
  • 月の番人

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    人類は一旦月に移住したものの、やっぱり地球が良くて次々と帰還していく、そんな状況を設定したディストピア小説のような絵本。
    主人公は月面移住者コミュニティの警察官という設定。
    セリフは少なめ、紺色と白の2色しか使われない、そして登場人物は常に横顔だけ描くという独特のスタイルだが、創造力を大いに掻き立てられる。

    効率化や過疎化について何度も考えさせられた。
    モジュール状のパーツを組み合わせた簡易的なつくりのマンションが、ある日突然縮小して、自分の部屋のフロアが変わってしまい、部屋からの眺めも変わってしまう場面は印象的だった。居住者の意志は無視され、合理化が優先されている。
    また、自販機が故障した

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    2022年05月22日
  • 月の番人

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    コマ割り漫画風。月に駐在するお巡りさんの日常。夜色の世界が静かで落ち着く。これは月の話だけど、かつて小さな島々に住んでいた島民たちが、時代の流れで本土に移り住むさまを思い起こさせた。お茶を濁すように派遣されたセラピーロボが、どうにもポンコツでちょっと笑える。カフェのお姉さんみたいな人もいるし、いつかまた、月に移り住みたいという人は現れるんじゃないかと思う。その頃、お巡りさんは地球に戻っているかも。

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    2021年12月20日
  • 月の番人

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    ネタバレ

    なんだか、あったかいような寂しいような不思議な気持ちで読み終えた。
    残された二人は寂しいよりも美しいと感じるように思う。

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    2021年09月26日
  • 月の番人

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    ネタバレ

    p74
    パーティが終わってみんなが家に帰っていくのを見てるみたいな感じだ


    ある意味、何か起きそうで何も起きていない内容。
    主人公の現在地は変わっていなくて、それは同じ場所に浮かぶ地球のよう。月を地球から見上げるように、月から地球を見上げる。
    あとがきにも書かれていましたが、横顔を多く描かれる作家らしく、表情に大きな変化はないものの色も相まって寂寥が演出されています。
    アポロに感銘を受けたのかなと思ったけど、生まれはそれ以降なので、月で暮らすという浪漫や憧れもない。だからこそ地球から移住した人々は地球に帰っていくという流れもどこか現代的に感じました。

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    2022年04月10日
  • 月の番人

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    主人公は月のコロニーの安全を守る警察官。しかし、
    過疎化が進み、事件らしい事件は起こらない。
    やがて住人は、彼を残してつぎつぎと地球に
    戻っていき、あたりは月の静寂に包まれ…。

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    2022年02月17日
  • 月の番人

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    なんとなく寂しい本。紺の二色刷がいい。まんがというより絵本って感じがする。個人的には一人でいてほしかった。

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    2022年02月13日
  • 月の番人

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    生きるとは、一体どういうことだろうか。此のように、彼のように、とは言えないものだ。
    月で、住む人が減っていく中で、月に残って生きていくべきか。この是非を他人が言うことはできるだろうか。これまでとこれからを自身で考え、決めることに何を言うことがあるか。生きるための自身の決断に栄光あれ。

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    2022年01月05日