UB Venturesのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書、タイトルを見て製造業を意識した本なのかなと一瞬思いましたが、基本的にはソフトウェア業界の人を対象にしています。ソフトウェア、あるいはアプリそのものを「プロダクト」と呼んでいるのです。私自身はソフトウェア業界についてほとんど知識がありませんが、ユーザーという立場では様々なソフトを使っていますし、実際本書のなかで登場するサービスのいくつかは使っているので、ユーザーの立場から興味深く読みました。
「プロダクト・レッド・グロース(PLG)」とは、これまでの営業主導型の売り方に対するアンチテーゼです。営業の人があれやこれやと機能を説明するくらいなら、さっさとユーザーに使わせて(フリートライアル式かフリーミアム式か)、プロダクト自身にその魅力、価値を語らせよ、というものです。この背景には、ソフトウェア業界の競争が激しくなったことがあります。つまり平均的な顧客獲得コストがどんどん上昇し、逆に平均的な顧客あたり収入額が減少傾向にある中、セールスにお金をかけるのは、「多くの場合」非合理的だということです。ここで「多くの場合」と書いたのは何かというと、著者もそのあたりはちゃんと認識していて、セールス主導型がふさわしいケースについても記載しています。
本書はかなり細かくPLG戦略のやり方について解説していて、どのタイミングでどんなメールを送るべきか、どんなことはやってはいけないか、など極めて実践的です。またソフトウェア業界特有の用語(ローマ字3語であらわされることが多い)が頻出しますが、そのたびにちゃんと注釈がつけられていましたので、私のような業界外の人にとっても読みやすかったです。まさに本書自身もPLG戦略を実践していて、「ユーザーの感じる摩擦を最小限にすることで、最後まで最短時間で読み終わってもらえるよう工夫しよう」という意気込みを感じました。
ネットスケープの創業者でもあるマーク・アンドリーセンは、「ソフトウェアが世界を食い尽くす」というようなことを言っていたかと思いますが、ソフトウェアで起こっていることを学ぶことは重要だと思います。その意味で本書は良書でした。またこれはある大学教授から聞いたのですが、スティーブ・ジョブズはなくなる直前に、彼の自伝を書いたウォルター・アイザックソンに「私は正しかった。プロダクトがすべてだ」と話したとのことです。あの洗練されたiPodにマニュアルは必要ありませんでした。私は初代iPodを電車の中で触っている人を見たときの衝撃が今でも忘れられません(そしてすぐに購入しました。今も自宅にあります)。よきプロダクトであれ、というのがPLGの大前提ではあります。しかしよきプロダクトであれば、見てもらう、触ってもらうことが何よりの成長戦略になるのです。 -
Posted by ブクログ
【プロダクトレッドグロース】
【目的】
BtoBの企業価値。
増加(売上&利益増加)を加速させるに、何が必要なのか?
外資系BtoB企業から学べることは何か?
【実行可能かつ効果がある内容】
1)契約後のクライアント向けの活用支援
クライアントの商談冒頭5分の使い方。
クライアントに日常業務でどのようにサービスを使っているのか?説明してもらう。
その結果、クライアントの利用目的、利用方法/範囲を観察できる。
ゆえに、クライアントの業務に即したカスタマーサクセスが実行できる。
2)クライアントとの質疑対応
クライアントは長いメールを読まない。
ゆえに、5行/短くてよい。
含める内容は以下だけ。
①質問に対する回答のFAQ。URL
②関連情報&クライアントが喜ぶ。URL
3)受注率を高める事例
事例の目的は、迷っている見込み客の導入意思決定を早めること。
そのため、事例に下記ストーリーを含めることが望ましい。
①予算稟議承認をどのように取得したのか?
「金額が高いけれどいれました。社内の稟議は・・・。」
②操作・習熟度の不安。どのように払拭したのか?
「使いこなせるか?不安でした。デモ、無料の利用期間を通じて・・・。」
③緊急性がないサービスだった。だから購買を躊躇した。
「必要性を実は感じていなくて・・・。しかし、経営陣からのKGIとKPIが・・・。」
4)トライアル実施企業向けへの望ましい行動
トライアル先からのアンケートの取得。
評価結果と次の対応方法/4パターン
①「評価中」→評価期間延長
②「製品複雑」→カスタマーサクセス部門へ引き渡し。
③「値段高い」→投資予算とその理由を聴く。
④「他社含めてリサーチ中」→他社名を聴く。再ナーチャリング
5)ARPU/1社あたりの年間取引金額増加
<手順>
①望ましい客の条件を決める
②見込み客、かつ1に合致。
→選択・集中
③契約企業、かつ1に合致。
→選択・集中
6)チャーン率改善
手順
①解約企業/チャーン企業のログ・活動を把握、サマルこと。
②契約企業かつARPU高(解約影響大)から1と合致を選定すること。
→選択・集中 -
Posted by ブクログ
slackやzoom、Atlassianといった企業の成長戦略として注目を集める「プロダクト・レッド・グロース」についての解説書。
定義にはじまり、そもそもどういったGTM戦略と相性がよいのか、またPLGを推進するためのポイント(マーケティングミックス、プロダクトマネジメント、カスタマーサクセスを中心に)についても詳しく触れられている。
SLGであっても、PLGのエッセンスをうまく取り入れることは、これだけプロダクトセントリックなサービスが出てきている以上不可避であると感じるし、むしろこれらをハイブリッドさせることは、オンプレミスすらもまだまだ残存するジャパンマーケットにおいては競争優位にすらなると感じる。活かしていこう。