中島空のレビュー一覧

  • 境界のポラリス

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    ネタバレ

    夜間中学のお話。
    中国人なのか日本人なのか、宙ぶらりんのアイデンティティに自問自答しながら、日本で暮らす外国人に日本語を教えることで自己肯定感を手に入れていく姿が清々しかったです。

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    2025年10月05日
  • 境界のポラリス

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    温又柔さんの『真ん中の子どもたち』と似た設定の主人公で、アイデンティティの葛藤が描かれている。中国人の両親を持ち日本生まれ日本育ちの私は、自分を重ねずにはいられない。もう大人になって、このような葛藤も消化できるようになった。この春から中学生になる、同じ境遇の親戚の子にプレゼントしよう。何か感じてくれるものがきっとあるはず。

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    2025年04月13日
  • 境界のポラリス

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    子どもの頃、方言をからかわれたことをきっかけに話せなくなったときのことを思い出しました。

    母国語が異なる方々の苦労に比べたら些細なことかもしれないけれど、それでも苦しかった。

    青葉自主夜間中学のような場所が、いろんなところにあるといいなと思いました。あたたかな読後感の残る物語でした。

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    2024年11月04日
  • 境界のポラリス

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    複雑で困難な家庭環境に生まれ、自ら望んだわけでないが、単一民族国家の日本で多感な幼少期、思春期を暮らすことになった子どもたち。日本の学校生活に馴染むための苦労と葛藤が子どもの視点で丁寧に描かれている。
    日本人以上に「日本人」を意識し、「日本人として上手く生きる」ことと「外国人である自分」とのアイデンティティのはざまで声を挙げることなく、誰かに簡単に共有することもできない孤独な子ども目線の苦労を想像することができた。
    在留外国人の方は最近とても増えたし、子どもたちのクラスメイトにも増えた。今後も増えるだろう。人は誰しも社会を構成する一人として、個人として尊重されるべきだと思ってたはずなのに、外国

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    2024年05月29日
  • 境界のポラリス

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    中国(上海)生まれ日本育ちの高校生が主人公。
    小学校や中学校に中国、東南アジアなどの外国出身がいることが普通になってきた今の時代ならではの視点にたった小説。
    日本人として、日本で生まれ、育った人には持ち得ない悩みや苦労、それを乗り越えた喜びなどが描かれていてよい小説だと思った。

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    2023年08月19日
  • 境界のポラリス

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    本を選ぶ時にいわゆるジャケ買いのように装丁で選ぶことはある。この本もそういう風に選んだ一冊だけれども、装丁ではなく装画で。装画を担当している寺田マユミのファンなので。

    いじめとか、多様性(ジェンダー関係は出てこない)とか、今時のティーンの抱えていそうな問題が一様に網羅されていて、本のジャンルで言えばヤングアダルトということになるのか。もう一歩踏み込めばもっとひりひりとする現実の嫌な部分が出てきそうなエピソードが幾つも描かれるけれど、薄皮一枚で守られた主人公の世界が大きく破綻することはなくいつの間にかエンディングを迎える。それでいいのかと思う一方、世の中幾らでも嫌なことはあるのだから、本の中で

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    2022年04月22日
  • 境界のポラリス

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    日本に住む外国の方の人たちのお話でした。

    日本人が使う言葉や習慣が分からない人たち。
    その人の立場にならなければ分からないことを、物語を通して知ることができました。

    登場人物の外国の人の名前が読みづらく、最初は何がなんだかだったのですが
    読み進めるうちにその子がどんな名前で、どんな個性なのかが分かってくると楽しくなりました。

    私の住む街には外国の方が多いですが、この本のおかげで先入観や思い込みが消えてきましたし、もっと知りたいなと思わせてくれました。

    子供たちに是非、読ませたい本です。

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    2022年02月22日
  • 境界のポラリス

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    日本語ぺらぺらの女子高生。実は中国人だってバレた途端になんとなくよそよそしくなるクラスメートたち。
    自分の中の軸を確かめながら一歩一歩進んでいく。読みやすい。

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    2023年11月07日
  • 境界のポラリス

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    中国にルーツを持つ主人公が、日本で学生生活を送る上での葛藤や、ボランティアとして外国籍の人たちに日本語を教えて行くなかで、改めて自身と向き合い成長していく姿が、穏やかな文書でつづられています。実際にはもっと複雑な想いを抱えていたり、苦労もあるのかもしれませんが、外国にルーツを持ちながら日本の学校に通う学生の方はこれからも増えると思いますので、理解のきっかけとして、よい一冊ではないかと思います。

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    2022年03月17日
  • 境界のポラリス

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    日本語教育と中国語を勉強していたので、共感できる部分などがあり読みやすかった。
    中国から来日した主人公が、中国人ということを隠して学校生活を送っている様子は心が痛んだ。その様子や心情がリアルで、筆者が実際そういう経験をした人にインタビューをしたのだろうか。読んでいて、知り合いの中国人のことを考えたりした。

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    2021年12月17日
  • 境界のポラリス

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    中国にルーツを持つ女の子が主人公。

    ともすれば重たくなりがちな題材だけど、全体的にとてもポジティブに描かれていて、テンポよく読めました。

    ぜひ、小中学生のうちに読んでもらいたいな、とおもう作品。

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    2021年12月11日