中島空の作品一覧

「中島空」の「境界のポラリス」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 境界のポラリス
    3.8
    1巻1,265円 (税込)
    恵子は中国生まれ日本育ちの高校生。母と、母が再婚した日本人の父と三人で暮らしている。ある日、バイト先のコンビニでマナーの悪い客にからまれているところを、大学院で中国文学を学ぶ幸太郎に助けてもらう。彼は、埼玉県川口市にある日本語教室「青葉自主夜間中学」で、外国人の子どもたちに日本語を教えてもいるらしい。興味を持った恵子は、この教室を訪れるのだが……。 わたしは日本人? それとも中国人? 自身のアイデンティティに悩む主人公と、日本社会に溶けこむため、懸命に日本語を学ぶ中国やベトナム出身の同世代の子どもたち。日本で暮らす困難を共有しながら、友情をはぐくんでいく彼女たちの姿を感動的に描く! 異文化交流の難しさと大切さを伝える、第61回講談社児童文学新人賞佳作入選作品。

ユーザーレビュー

  • 境界のポラリス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    夜間中学のお話。
    中国人なのか日本人なのか、宙ぶらりんのアイデンティティに自問自答しながら、日本で暮らす外国人に日本語を教えることで自己肯定感を手に入れていく姿が清々しかったです。

    0
    2025年10月05日
  • 境界のポラリス

    Posted by ブクログ

    温又柔さんの『真ん中の子どもたち』と似た設定の主人公で、アイデンティティの葛藤が描かれている。中国人の両親を持ち日本生まれ日本育ちの私は、自分を重ねずにはいられない。もう大人になって、このような葛藤も消化できるようになった。この春から中学生になる、同じ境遇の親戚の子にプレゼントしよう。何か感じてくれるものがきっとあるはず。

    0
    2025年04月13日
  • 境界のポラリス

    Posted by ブクログ

    子どもの頃、方言をからかわれたことをきっかけに話せなくなったときのことを思い出しました。

    母国語が異なる方々の苦労に比べたら些細なことかもしれないけれど、それでも苦しかった。

    青葉自主夜間中学のような場所が、いろんなところにあるといいなと思いました。あたたかな読後感の残る物語でした。

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    2024年11月04日
  • 境界のポラリス

    Posted by ブクログ

    複雑で困難な家庭環境に生まれ、自ら望んだわけでないが、単一民族国家の日本で多感な幼少期、思春期を暮らすことになった子どもたち。日本の学校生活に馴染むための苦労と葛藤が子どもの視点で丁寧に描かれている。
    日本人以上に「日本人」を意識し、「日本人として上手く生きる」ことと「外国人である自分」とのアイデンティティのはざまで声を挙げることなく、誰かに簡単に共有することもできない孤独な子ども目線の苦労を想像することができた。
    在留外国人の方は最近とても増えたし、子どもたちのクラスメイトにも増えた。今後も増えるだろう。人は誰しも社会を構成する一人として、個人として尊重されるべきだと思ってたはずなのに、外国

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    2024年05月29日
  • 境界のポラリス

    Posted by ブクログ

    中国(上海)生まれ日本育ちの高校生が主人公。
    小学校や中学校に中国、東南アジアなどの外国出身がいることが普通になってきた今の時代ならではの視点にたった小説。
    日本人として、日本で生まれ、育った人には持ち得ない悩みや苦労、それを乗り越えた喜びなどが描かれていてよい小説だと思った。

    0
    2023年08月19日

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