末木新のレビュー一覧

  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    ネタバレ

    すごくよかった、淡々とした書かれ方で大変読みやすい。見方によっては冷淡だとか思うかもしれないが、私はそれを好ましく思った。
    しかしながら読むタイミングと薦める相手はよく考えるべきで、落ち込みが激しい時や気分の波に揺られているときは薦められないなと思った。

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    2025年10月14日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    短時間で読めるのに決して内容は薄くなく、ちくまプリマー新書らしい良書です。
    〇「死にたいという思いは短期的な問題解決をもたらすように見えるセイレーンの歌声」という表現が上手いなぁと思いました。
    〇「国民は、生きることの包括的な支援としての自殺対策の重要性に関する理解と関心を深めるように務めるものとする。」(自殺対策基本法第5条)…知らなかったです、この条文。
    〇もし技術的に不老不死が誰にでも可能になったら、もしかしたら自殺は当たり前の選択肢(合理的)になるかもしれない…思考実験としてめちゃくちゃ面白い。
    …他にも読みどころはたくさんあって、結論ありきの本ではないところが良かったです。
    広い視点

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    2025年10月12日
  • 自殺学入門 幸せな生と死とは何か

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    自殺予防について「満足するまで生き、死んでいくのをサポートするといった」著者の視点にはなるほど、そのような考えもあるのかと思いました。

    自殺のデータだけでなく、自殺対策についての歴史なども紹介されており、最後まで興味深く読ませていただきました。

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    2025年08月30日
  • 自殺学入門 幸せな生と死とは何か

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    大学の授業で使うため購入。今まで自殺という分野については触れたことがなかったので貴重な経験だと思った。そもそも自分は死というものについて悲観視しすぎているような感じを持っていたり、もちろん、自殺を推奨する訳ではないが、生きていることを完全なる善、自殺を完全なる悪という風潮があったりすることに違和感を持っていた。本書では、そもそも論自殺は悪いことなのかという部分をはじめ、多角的に述べられているように感じたのと同時に、現実問題の限界も感じることができた。特に、メディアやSNSでの報道により、良い意味でも悪い意味でも刺激が生じるので、その点、本当に多くの人が知識としても持っておく必要性があると感じる

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    2025年06月08日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    【「何故死にたいと思ってしまうのだろう」と考えたことがある方へおすすめ】

    表題のようにどうして死にたいと考えてしまうのか、自殺は本当に悪なのか、生物学的にはどのような側面があるのか、興味がある方には刺さると思います。

    テーマが少し重いので気力に余裕がある時に読むのがおすすめです。(もちろん本文中にも何度か注意書きがされています)

    著者は東大で自殺を専門に講義をされている方で、統計データなども元に「どのような条件があると自殺まで行動させるのか」「自殺は本当に悪なのか」を中学生にも分かるように紐解いています。

    大前提自殺を勧める本でも、絶対に辞めろと説教する本でもありません。

    しかし専門

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    2025年05月18日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    「自殺は悪いことなのか」という自らの疑問に回答が見つかるかも、と思い読みました。
    結果、「自殺をした場合、社会的経済的損失が大きいこと」と「それ以降に得られたものについて損失が大きい」ことが問題の回答になりました。

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    2024年12月17日
  • 自殺学入門 幸せな生と死とは何か

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    「死にたい」気持ちへ周りの人がどうアプローチしていけばいいかから始まり、これまでの歴史上(宗教上)での自死の扱いや、今の政府の自死予防対策が適しているか、マスメディアの扱い方など、1冊で学べることが多かったです。

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    2024年06月11日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    自殺をなるべく科学的に論じることを試みる本。
    なぜ人は死にたくなるのか、死にたいと言われたら、死にたいと思ったら、自殺は悪いことなのか、幸福で死にづらい世界の作り方の五章編成だが、それぞれ明晰な文で内容がスッと頭の中に入った。
    特に人はなぜ死にたくなるのかについては、客観的に書かれており、かなり腑に落ちる内容だった。
    ・自殺感の潜在能力(自殺企図、手段へのアクセス、不適切なメディア報道、自傷経験、アルコールの有害な使用、虐待)
    ・所属感の減弱(災害、戦争、孤立)
    ・負担感の知覚(スティグマ、失業・経済的損失)

    この三要素が重なったとき、人は自殺する可能性が高まる、というもの。

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    2024年06月06日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    自殺リスクが高まる条件、いろいろな状況への対応方法の例示、自殺の現状と現在の取り組み、何が課題でどうしていくべきかなど、網羅的にわかりやすかった。

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    2024年01月27日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    ちくまプリマー新書なので、10代向けに書かれているが、要点がよくまとまっていてわかりやすく読みやすい。

    「はじめに」にも書いてあるが、本の題名を見て、「読むタイミングが今ではない」と思ったら無理して読むことはないと思う。

    しかし、知識として勉強になることが多かった。

    特に第4章は興味深く、死をいろいろな角度から検証して、というのが勉強になった。

    第1章自殺はなぜ起こるのか

    ・自殺はわからないことも多い

    ・自殺の大人関係理論
    自殺ほ危険性は
    「自殺潜在能力」「所属間の減弱」「負担感の知覚」の3つの要因が合わさったときに最も高くなる



    第2章「死にたい」と言われたら

    ・死にたい、

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    2023年10月02日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    自殺は「いけないこと」なのかと問いかけ、安楽死との関連づけて述べられていたことで、自殺のリスクをより理解することができた。実際に自殺を試みた人は、何か物凄い決意してやったのかと思えば、状況的に「やれたからやった」、亡くなった人は「成功してしまった」というのが納得した。「あの時、死なずによかった」と思える時までやりすごす。シンプルにも、時間の経過が解決することがあると述べられていたことも印象的であった。

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    2023年08月15日
  • 自殺学入門 幸せな生と死とは何か

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    ネタバレ

    会社の先輩が最近自殺したので読んでみた。
    自殺の定義から入り、なぜ自殺は起きるのかを3人の学者と歴史的な見方が書かれていたり、そもそも生きる意味とは、に繋がっていったり。
    自殺率の推移について正確にみることも大事だと書いてあってはっとした。統計的に自殺率が下がったからと言って、実際には変わっていないかもしれないなど、学ぶことが多々あった。
    心理学の用語も分かりやすく説明されていて、心理学初心者の自分でも最後まで読めた

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    2020年10月17日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    読みやすかったです。
    はじめに で著者の優しさに触れ、ずっと避けてきた内容でしたが今読もうと思えました。とてもわかりやすく、入りにちょうど良かったです。

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    2024年05月24日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    自殺は悪いことかという章で、生物の生存するための観点から読み解けたことは良かった。また他にも図で説明しているものもあり、自殺を少し距離を置いて冷静に知識として認識出来て良かった。

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    2024年01月31日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    ネタバレ

    p.63
    「死にたい」と打ち明けた人間が最も恐れるのは、意を決して行った重大な自己開示が軽く扱われることだからです。
    p.64
    「死にたい」という気持ちに向き合うということは、向き合う(向き合わされる)側にとってもとてもしんどくて恐いことであり、できれば避けたいものだからです。
    p.68
    共感することと、肯定することを混同しているかもしれません。
    p.73
    考えを変えていくためには、頭の中で論理的に考えることだけではなく、「ああそうだったんだ、自分の考えは違ったのかもしれない」という変化に対して感情的に納得できる体験が必要です。
    p.78〜79
    「死にたい」という訴えが強烈で、そこに目を奪われ

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    2023年10月30日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    著者は祖父を自殺で亡くしたことから、自殺について深く考えるようになったのだとか。長年の研究で得た統計や肌感覚から、自殺に向き合う方法を丁寧に説いてくれます。アリストテレスの『ニコマコス倫理学』を読みたくなりました。→ 100分de名著を観よう。

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    2023年10月11日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    死にたいと思う人は、国民の2、3割。そしてそののうち2%弱自殺が占めている。と言う事は、実際に死ぬ人はかなり少ないと言うことだ。

    死にたいと言われたら、まず自殺潜在能力への介入をする。具体的には、自殺の準備状況の確認であり、準備がなされている場合には、それを物理的に使えないようにすると言うこと。第二にやるべき事は、所属感の減弱への介入であり、それは、関係性を強化することで、所属感を作り、孤独な状態を解消すると言うものです。そのためには、絆または関係性を作るために話を聞くことが重要でした。

    自殺を予防しようと思うのであれば、このような不確実性に耐えるために、チームで助け合いながら、人との関わ

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    2023年09月25日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    自分の体をマストに縛る計画を立てる(セイレーンの声を聞かない為に)。ストレスへの対処方法のストックを探す。思考記録をつける。

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    2023年09月15日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    自殺の起こる構造的な要因や個人的な要因などをWHOのレポートやジョイナーの対人関係理論等を用いて整理しつつ、自殺の相談をされたらどう対応すればいいか、自殺をしたいと思ったらどう考えればいいか、自殺に対する社会の受け止め方やあり方などについて、やさしく解説しています。年間で約2万人が自殺で亡くなり、それによって年間10万人以上の人が少なからぬ影響を受けるということであれば、自殺は社会全体の一つの大きなテーマであり、ひいては我々1人1人が今後きちんと向き合っていくべき課題なのだと思います。

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    2023年08月31日
  • 「死にたい」と言われたら ――自殺の心理学

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    自殺対策に携わる支援者が知っておきたいリスク要因の話などが簡潔にまとまっていた。新書なので一般の人にも読みやすく、誰もがこうした事態に遭遇したときに、まず何をするのか・何をしないのかがよくわかる。
    似たような書籍は他にもあるが、本書の特徴は「自殺が悪いことなのか」について議論している点ではないかと思う。ここでは、ヒト以外の動物の自殺行為を例に挙げて説明しており、種の存続のためのメカニズムとして自殺が選択肢にあることが知れて興味深い。一方で、人間の自殺に種の存続としての機能があるのかと言われると、それは違う気もする。自殺の対人関係論の中では「負担感の知覚」がリスク要因として挙げられているが、本人

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    2023年07月19日