末木新のレビュー一覧
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自殺リスクが高まる条件、いろいろな状況への対応方法の例示、自殺の現状と現在の取り組み、何が課題でどうしていくべきかなど、網羅的にわかりやすかった。Posted by ブクログ
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ちくまプリマー新書なので、10代向けに書かれているが、要点がよくまとまっていてわかりやすく読みやすい。
「はじめに」にも書いてあるが、本の題名を見て、「読むタイミングが今ではない」と思ったら無理して読むことはないと思う。
しかし、知識として勉強になることが多かった。
特に第4章は興味深く、死を...続きを読むPosted by ブクログ -
自殺は「いけないこと」なのかと問いかけ、安楽死との関連づけて述べられていたことで、自殺のリスクをより理解することができた。実際に自殺を試みた人は、何か物凄い決意してやったのかと思えば、状況的に「やれたからやった」、亡くなった人は「成功してしまった」というのが納得した。「あの時、死なずによかった」と思...続きを読むPosted by ブクログ
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会社の先輩が最近自殺したので読んでみた。
自殺の定義から入り、なぜ自殺は起きるのかを3人の学者と歴史的な見方が書かれていたり、そもそも生きる意味とは、に繋がっていったり。
自殺率の推移について正確にみることも大事だと書いてあってはっとした。統計的に自殺率が下がったからと言って、実際には変わっていない...続きを読むPosted by ブクログ -
自殺は悪いことかという章で、生物の生存するための観点から読み解けたことは良かった。また他にも図で説明しているものもあり、自殺を少し距離を置いて冷静に知識として認識出来て良かった。Posted by ブクログ
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p.63
「死にたい」と打ち明けた人間が最も恐れるのは、意を決して行った重大な自己開示が軽く扱われることだからです。
p.64
「死にたい」という気持ちに向き合うということは、向き合う(向き合わされる)側にとってもとてもしんどくて恐いことであり、できれば避けたいものだからです。
p.68
共感するこ...続きを読むPosted by ブクログ -
著者は祖父を自殺で亡くしたことから、自殺について深く考えるようになったのだとか。長年の研究で得た統計や肌感覚から、自殺に向き合う方法を丁寧に説いてくれます。アリストテレスの『ニコマコス倫理学』を読みたくなりました。→ 100分de名著を観よう。Posted by ブクログ
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死にたいと思う人は、国民の2、3割。そしてそののうち2%弱自殺が占めている。と言う事は、実際に死ぬ人はかなり少ないと言うことだ。
死にたいと言われたら、まず自殺潜在能力への介入をする。具体的には、自殺の準備状況の確認であり、準備がなされている場合には、それを物理的に使えないようにすると言うこと。第...続きを読むPosted by ブクログ -
自分の体をマストに縛る計画を立てる(セイレーンの声を聞かない為に)。ストレスへの対処方法のストックを探す。思考記録をつける。Posted by ブクログ
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自殺の起こる構造的な要因や個人的な要因などをWHOのレポートやジョイナーの対人関係理論等を用いて整理しつつ、自殺の相談をされたらどう対応すればいいか、自殺をしたいと思ったらどう考えればいいか、自殺に対する社会の受け止め方やあり方などについて、やさしく解説しています。年間で約2万人が自殺で亡くなり、そ...続きを読むPosted by ブクログ
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自殺対策に携わる支援者が知っておきたいリスク要因の話などが簡潔にまとまっていた。新書なので一般の人にも読みやすく、誰もがこうした事態に遭遇したときに、まず何をするのか・何をしないのかがよくわかる。
似たような書籍は他にもあるが、本書の特徴は「自殺が悪いことなのか」について議論している点ではないかと思...続きを読むPosted by ブクログ -
自殺と聞くと一般的には悪いこと、阻止すべき課題と捉えられがちだが、本書は自殺はそもそも阻止すべきなのか?と根本的に自殺が持つ問題点を深掘りして解説してある。
今まで漠然としか持っていなかった自殺というワードが、非常に奥深い研究的テーマであることが知れて、非常に興味深く読み進められた。結論として、自殺...続きを読むPosted by ブクログ -
30代男性
コロナ渦のロックダウンによって、コロナ死は抑制しても、自殺が増加すると考察し、「自殺」について理解するために、読みました。(SDGsの「誰一人とも取り残さない」という目標に対して、自殺を減らす方法を考えることも重要と感じて)
自殺に関する統計結果の真実(読み取り方)や、...続きを読むPosted by ブクログ -
感想
知性ある生物の宿命。自分の生命を終わらせてしまう。そこに感情を織り交ぜてしまう人間。大切な人の死を食い止めたい。だが少し考える。Posted by ブクログ -
若年層向けに書かれた本で、構成は割とわかりやすい。
1学術的なもの
2二人称(死にたいと言われたら)
3一人称(死にたいと思ったら)
4哲学的考察
5インフラをどう整備するのか
中年の自分がこの本を手に取ったのは、少なからず自殺の現場に遭遇しているからでもあり、自分自身、生に興味がなくなってきている...続きを読むPosted by ブクログ -
著者も祖父を自殺で亡くされているという事で科学的というか理論的に対応を書いてある本でも上手く書けないが奥に深い感情の様なものを感じた。
死にきる力というのも言われてみれば納得できる。Posted by ブクログ -
自殺する人間の心理を科学する。
なぜそう思うのか、なぜその行動に走るのか?
自殺する人に合理的な思考は働かない訳で、それを科学的に捉えようとする試みは興味深い。
自殺は悪いことなのか? 実はキリスト教以前は、生物学的には意味のある行為だったらしい。進化のためらしい。Posted by ブクログ