朴舜起のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『ナイン・ストーリーズ』の巻頭を飾る短篇「バナナフィッシュにうってつけの日」は、『ライ麦畑でつかまえて』についで有名なサリンジャー作品だろう。そのラストシーンは主人公の謎めいた死で終わる。これは普通、自殺と解釈される。だが、もし自殺ではなかったとしたら?
たしかに注意深く読んでみると、途中から一人称が固有名詞ではなくなり、若い男(野崎訳では「青年」)となっている。もしサリンジャーが意図的にそのように書いたのだとすれば、死んだのは誰なのか。自殺ではなく他殺なのか。だとすれば、誰が誰を殺したのか。ここから著者の壮大な旅が始まる。
本書はあまり一般向けとは言いがたい。本というより論文である。主題その