桜瀬彩香のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
衝撃の結末(物語内容ではなく)
待ちに待った3巻め、当初どこかで2022年の春先だったようなおふれを見た気がしたのに、その頃に
なって8月に展開、というので発売を待ってポチり、何故か何気に後書きから見たら作家さんの訃報...?!
近年稀な大ショックです...(親戚縁者が他界したってこんなに衝撃受けない...)
これからまだまだ、時間をかけて、主人公の人族の女性(ネアハーレイ)と、契約の魔物(ディノ)が
心理的/身体的距離を縮めていく様が美しい文章で綴られていくのを見守っていけると思ってた矢先で。
この話が永遠に立ち消えになってしまうのかと思うと心の中にスポンと孔が空いたようです...。
こういう場所でどう -
購入済み
続きが気になる
いつも通り、複雑だけどキレイな描写で、キャラたちの表情や街並み、不思議な妖精たちの様子が頭の中にたくさん浮かんできた。続きがとても気になる終わり方だったので、早く続きを見たい。
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購入済み
キレイなお話
面白かった。この作者様の世界観がとても好き。時々、難解な描写もあるが、複雑な人間の心情を表現する言葉や、情景を描写する言葉にいつも魅了され、頭の中に浮かぶ景色にどっぷり浸かれるのが心地よい。じっくり読み返してまた読後感を深めたい。
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Posted by ブクログ
ネタバレ大幅な加筆修正によりオムニバス方式だったWeb版からブラッシュアップされ、よりわかりやすく、読みやすくなった第2巻。
この物語の魅力の一つでもある、登場人物達それぞれの仄暗い過去や取り巻く環境の片鱗が少しずつ見え始め、また、人外者達の生態や種族間ごとに異なる作法や認識、司る人外者不在で暦が延びてしまう独特な世界観など、未知の世界への探究心をくすぐるエッセンスが詰まった楽しい一冊です。
また、長いシリーズを読み続けた先だからこそ気付ける登場人物や、未来の物語の欠片があちらこちらに落ちていて、それを拾い上げては『この人は』とか、『そのエピソードは』など、色々推測しながら何度でも楽しめる仕様とな -
購入済み
カラカラに乾いた心に水を
1巻での伏線を復讐の舞台で回収していく巻、と思いきやでした!
テンポ良く進みながらも、精緻な世界観がぎゅぎゅっと詰まっているので、人外者の習性から登場人物ごとの思考への理解に繋がる感覚が楽しいです。
なろう(web)ではちらりと出てくるのみなキャラクタの深堀りが随所になされていて、既読だし完結済みだからなーと油断していた心にぐさぐさ刺さりました。
読み終わりの満足感が素晴らしい上に、これからの含みにもわくわくさせられます。
どこにでも行けるようになったディアが見る、これからの風景が楽しみです。
3巻で更に広がる世界観を楽しみに待たせて頂きます! -
Posted by ブクログ
ネタバレ“小説家になろう”で発表された作品の加筆修正+書き下ろしSS2本の書籍版。
婚約破棄された公爵令嬢による復讐劇、と聞くと、当事者達による恋愛絡みの愛憎劇を想像されるかもしれませんが、違います。
このお話は、国策により家族を奪われ一人生き残ってしまった公爵令嬢ディアが、自身の最後となる舞踏会で国を……国民全てを道連れにして成す、命懸けの復讐劇の物語です。
もちろん、復讐劇なので恨みつらみもあるのですが、ディアとしては自由になる為の手段であり、復讐を終えた後の死後の観光地巡りの予定立てに余念がありません。
……そう、この世界は死後が目に見えて存在する世界なのです。
幻想的で美しい情景描写に美 -
購入済み
推理小説のような
誰にも頼ることなく自分ひとりで幕引きまで、とどこか儚くも逞しく生き延びる人間のディアと、決して味方として頼られる立ち位置ではなく、それでも様子を見ずにはいられない精霊ノイン。
それぞれの文化の違いや不器用なすれ違いでかみ合わないまま復讐の舞台へ進む、というシリアスなトーンで話が進むと思いきや、ディアの食への貪欲さと回想シーンでの意表を突く行動にほっこりしたりハラハラしたりで、ピースを集める推理小説を読んでるような気持ちになりました。
2巻も楽しみにしています!
独特で本当にあるのかと思うような世界観で、他のシリーズからこのシリーズを手に取りました。
読んでよかったと思える物語で -
購入済み
好み
明るいけど明るいだけじゃないヒロイン。そこはかとなく暗い雰囲気の幻想的な世界。すれ違う想い、散りばめられた陰謀。おそらく大団円で終わるだろうということで、1巻だけど期待を込めて星5。
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Posted by ブクログ
「小説家になろう」で続編連載中の大長編、薬の魔物シリーズの記念すべき第1巻。
様々な女性向け要素を取り入れつつも、そのカテゴライズが全く機能しない…そんな一風変わった作品です(だがそこが良い…)
Web版ではオムニバス形式だった一篇が書籍用に再編集され、主人公の背景に早い段階で触れられていたりと、話の流れが分かり易い仕様になってます。
主人公ネアによって語られるのは、美しく幻想的で不思議な世界。
魔物や妖精、精霊に竜。
特性の違う人外者達がすぐ側で暮らす、そんな異世界のごく一部。
最初から一方的に好感度の高い、高性能な相棒と共に、その異世界を愉快に楽しむのか?
と、思いきや、その相棒の魔物に -
購入済み
ラノベではなくほぼ幻想小説
ラノベの括りに入れていいのかな?と思うくらい、美しく描かれたファンタジー小説。
作家さんに力がありますね。
だいぶ歳いって世知辛くなった自分のようなものが読んでも、ラノベによくある情景描写不足や
人物の設定の矛盾、日本語の破綻(言葉遣いとか)や表現の稚拙さ等に煩わされる事なく愉しめました。
子供の頃大好きだった、欧米の幻想的なお伽話を読んでいるようでした。(と、するには主人公が案外
ドライめで、異世界に引き込まれたのに現実的に思案し行動するので、お伽話までにはならない)
イラストも可も不可もなく(やや良いくらい)、世界観を壊さない描き方をしてくれている
のでこちらも安心です。 -
購入済み
いい本見つけた!
もちろんファンタジーなのは理解しつつも、あれ、実在の国?と思うほど鮮やかできめ細やかな描写!
ネアが食べてる鴨料理が食べたくてスーパーで手に取ってみたり。一話読むと旅行に行ったかのような満足感が得られます。
ストーリーは、導入は丁寧ながらメリハリのあるドキドキハラハラもしっかりと◎
さらっと出てくる1人ひとりのキャラクターが、脇役どころか重要な立ち位置にいたり、嫌なやつと思いきや意外な面を垣間見て推しキャラになっていたりで読み飽きません。
伏線回収もえぐいほどあるので書籍が手元にあると読み返しに便利です!
読み始めたら寝る間も惜しんで読み進めたくなるので、おうち時間のお伴にぴ -
購入済み
美しい世界観がとても秀逸
ネアという少女が異なる世界に迷い込み、人間とは価値観も異なる生き物たちと生きていく物語。
いわゆるチートを持っているはずの登場人物たちが、何気ない生活でしょんぼりしたり小さな幸せに癒やされたりというギャップがたまらない。
そして、とにかく世界観が複雑で美しい。美しい反面、残酷さも垣間見え、グッと深みを増している。
冒険活劇で見られるようなアップダウン要素は少ないので、そういった爽快感をお求めの方には合わないかもしれない。
私はファンタジー世界に耽溺するのが大好きなので、この作品は最も好きな作品の一つである。