井上毅のレビュー一覧
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ツァイス社の投影式プラネタリウムの誕生からちょうど100年、節目の年の出版。
前半はその誕生史。後半は日本が舞台。読みどころはこの後半だ。日本初のプラネタリウムは大阪。1937年、四ツ橋の電気科学館にツァイス社製が設置された。翌38年には、東京有楽町に東日天文館もできた。これもツァイス。戦後はコニカミノルタ(千代田光学)や五藤光学が参入。大平貴之の大平技研の活躍も詳述されている。
できたばかりの電気科学館に手塚治虫少年が足繁く通ったことはよく知られている。プラネタリウムが作り出す満天の星空は印象的だった。彼のクラスでは天文ブームも巻き起こった。彼はピンホールタイプのプラネタリウムを自作し、自宅 -
Posted by ブクログ
関西、特に大阪在住の方なら子供の頃に四ツ橋の大阪市立電気科学館のプラネタリウムに行った経験のある方も多いのではないでしょうか。本書はプラネタリウムの開発の歴史、日本における発展の様子、そして今後の展開などプラネタリウムの発展と普及を俯瞰する1冊です。
本書読みどころは3章から。近代プラネタリウムの開発の経緯、日本における導入、そして国産プラネタリウム開発の経緯がまとめられています。
シャープな星空、正確な星の運行、それらをいかに実現していったのか、分かりやすく解説しています。プラネタリウムと一言で言っても、レンズ式(恒星を投影する際にレンズを通して投影する)、ピンホール式(穴をあけて光源の光を