矢島真理のレビュー一覧

  • 狩られる者たち

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    少女連続失踪事件の被害者救出に貢献しながらも、刑事の職を辞することになったベリエル。それでもひとときの安堵に身を委ねていた彼を待っていたのは、あまりに衝撃的な“結末”だった。それから十日余り。雪原に建つ病院の一室で目覚めた男“サム・ベリエル”は、本能に導かれるかのごとく、逃走を試みる。一方、ベリエルの元同僚ディアのもとには見知らぬ女性から不穏な手紙が届いていた…。

    何じゃ、こりゃあ!という作品。これは続けて読んだ方がよいシリーズです。

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    2022年03月21日
  • 狩られる者たち

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     ぼくら読者が生きている現実と遠く離れたところ。政府、公安、警察そして個人が絡み合いつつ、個の犯罪と国家的策謀が絡み合う中、それらの複雑な力学に巻き込まれる個人=ストックホルム警察のサム・ペリエルと公安警察の元潜入捜査官モリー・ブロームを主人公にした四部作の二作目である。

     こう書いただけでだいぶややこしいイメージが沸こうかと思われる。しかしその通り、ややこしいなどというものではなく、我々一般人が見させられている現実というものの本質はどれだけの仕掛けに満ちたものであるのか? そういう世界構造の精緻すぎる複雑さ、もう少しわかりやすく言えば陰謀により秘匿されている真実の多さに呆れ返りたくなる世界

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    2022年01月02日
  • 狩られる者たち

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    ネタバレ

    スウェーデンミステリーらしい作品。
    次々と高レベルの作家が登場するなぁ。
    そして前作に続いて、また次作が待ち遠しいというラスト…

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    2021年09月10日
  • 円環

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    じめッとしていて、暗い。というのがこの作品の良いところ。ただ、いくら面白くても、読み終わった後で楽しい気分にはならないのが、難しいよね。

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    2025年12月14日
  • 円環

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    始めは凄くのめり込んで読んだが、百ページ過ぎ越えた位で止まった。奥行きが感じれなかったのが理由。内容はめちゃ面白いから読まなきゃ、と言う、半分プレッシャー気分も後押ししてくれて読み終えた。
    TVドラマのブリッジを彷彿させた。まじ、ブリッジ続編をみたい。

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    2025年05月30日
  • 内なる罪と光

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    登場人物みんなが暗闇を抱えていて、不幸のオンパレード過ぎて読んでいて辛かった。最後は希望のある終わり方だけど、少女が殺人の被害者の父親にあそこまで望むのはなかなか酷じゃないのかと思った。私には無理だし、なかなか割り切れない。

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    2024年02月12日
  • 鹿狩りの季節

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    マイロの姉、ペギーがいなくなった。夜にこっそり家を出て帰ってこない。家出か、事故か?
    やがて、近くに住む障害のあるハルが殺したのでは、という噂が町中に広まっていく。母親に見放され一人暮らすハルを気にかけている農場主の妻・アルマとマイロの視点でストーリーは進んでいく。

    田舎の町特有の秘密の作れない環境や、障害があるだけで疑われがちなことなどなど、国が変われど同じなんだなぁと感じた。姉を失ったマイロのこれからに、ちょっと希望が持てる。

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    2023年07月09日
  • 鹿狩りの季節

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    1985年11月ネブラスカ州ガンスラム。鹿狩りの季節を迎えた田舎町で女子高生ペギーが失踪。ペギーに好意を抱いていた知的障害のある青年ハルは同じ頃鹿狩りの帰りに血がついたトラックに乗っていて……。→

    ミステリ色は薄め。ペギーの弟マイロとハルの雇用主であり保護者代わりでもあるアルマとクライルのさん人の視点で描かれる物語。
    マイロがいい子なんだよなぁ。終盤の母親とのやりとりとか、もう、ね。幸せになってほしい。→

    アルマはなんというか、読んでいてしんどかった。シカゴから来た愛想のない妻。子供はいなくてコミュニティに馴染まない。ああツライ。
    ハルへの対応やクライルとの関係も途中辛くて、マジ読めるのか

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    2023年06月04日
  • 鹿狩りの季節

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    女子高生の失踪という事件を描いているのですが、ミステリー色はあまりなかったように思う。小さな田舎町の閉塞感が心に残る。濃厚な地域のコミュニティに馴染めないアルマ(私もやっていけないと思います)。子供を持つことの出来ない苦悩も強く伝わってきてこちらまで苦しくなった。クライル(旦那)、あんなに良い人物なのに不倫してしまうところが人間の(男の)弱さなのでしょうか。知的障害者がこういう偏見の強い地域社会で暮らしていくことの難しさとか真相究明以外のことがメインだったように感じました。

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    2023年03月04日
  • 鹿狩りの季節

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    1985年11月、鹿狩りの季節を迎えたネブラスカ州ガンスラムで、1人の少女が行方不明となった……。以上。
    たったこれだけで、なんの手がかりもなく3/4ほどを読ませてしまう豪腕である。田舎町ゆえの、開放的なのか閉鎖的なのかよくわからない空気感や、疑心暗鬼に陥る人々の心理描写が巧みだった。ただ、おもしろかったかというと、微妙な感じである。少なくとも期待していた“ミステリー”としてのおもしろさではなかった。
    2022年度アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞作。

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    2023年01月24日
  • 狩られる者たち

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    CL 2022.3.23-2022.3.26
    「時計仕掛けの歪んだ罠」の続編。二週間後から話は始まる。
    人間関係や事件の構成がわかりにくいのと、事件の凄惨さとで、ちょっと怯む。
    前作も今回もけっこう中途半端な終わり方というのも残念。次作を読むときまた再読しないときっと細部は忘れているぞ。

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    2022年03月26日