ジェイムズヘンリーのレビュー一覧

  • ロデリック・ハドソン

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    ☆4.5 天才と女神、そして青年
     小谷野さんから。
     この小説において関心事を寄せるのは、筋ではなく、人間関係である。ローランドにしろロデリックにしろミセス・ハドソンにしろ、丹念に描写されて普遍的な人間像に感じられる手腕は見事だ。私は読みながらローランドに共感し、ロデリックに嫌気が差し、同時に淵にはまった暗雲をも追体験した。

     三島由紀夫は「小説内で彼女が美女だと書けば、美女といふことになる」と文章読本で書いたが、ここに出てくるクリスチーナ・ライトほど、その効果を活用せしめた登場人物もゐまい。美女にはミステリアスさがいる。それは村上春樹的なミステリアスさではなく、悲劇の悪女である。
     ここ

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    2026年06月07日
  • ロデリック・ハドソン

    Posted by ブクログ

     1874年作。
     ヘンリー・ジェイムズではあるが最初期の長編なので「そうでもないかな」と思って読んでみたら、これがかなり良い作品だった。
     かなり厚めの文庫本で2分冊にしても十分良いくらいなのだが、また、ジェイムズならではの緻密で濃度の高い地の文がぎっしりつまっているのだが、プロットがほどよく進展していき、人物への興味もかき立てられるので、最後まで楽しく読んだ。
     主人公の青年ロデリック・ハドソンが視点となっている(ほとんど「私」の)人物、ローランドに見いだされ、アメリカからローマへと移住して、彫刻家デビューを果たす。沢山の芸術家が登場し、芸術(美術)界隈の刺激的な雰囲気が描出されていくが、

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    2022年08月18日
  • ロデリック・ハドソン

    Posted by ブクログ

    2,400円もするし、解説まで入れたら600ページくらいあるし、すごく読み応えがあった。小説としてのストーリーはそんなでもないのだけれど、登場人物の心理描写は深く、面白かった。

    まあ、夏目漱石が書いた、三四郎とかこころとかの少し退廃的な、放蕩息子たちが織りなした心理描写に近いものがあるように感じた。

    大学時代、その放蕩息子たちの様な境遇にすごく憧れていたことを思い出したが、この、ロデリックハドソンの様にここまで人を愛することは、俺には出来ないだろうな。

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    2021年10月06日