伊藤遊のレビュー一覧

  • ユウキ

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    ネタバレ

    転校した娘の気持ちの理解に役立てばと思って手に取った一冊。メインで描かれているのは残された方の子どもの気持ち。そっか、そんな風に感じているのかと、まだまだみずみずしい子ども達の心に触れて、大人や親に出来ることは信じて待つことくらいなんだなあ。と改めて思い、根堀り葉掘り効くのは止めようと反省。待ってよく観察して、必要そうなら手を差し伸べて。いい修行。そういう意味ではほんと子ども達に感謝だなあ。

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    2025年03月02日
  • 鬼の橋

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    もっと たくさんの人に 読まれてほしい一冊
    もっと 児童文学の研究者の中で 推薦されてほしい一冊
    もっと この本を読んだ方と よかったねぇ
    を共有したい一冊

    物語の 面白さは むろんのことですが
    物語の 根底に横たわっている 日本的な情緒が
    たまらなく愛しい
    読み進めているうちに
    自分の中の「日本人」に思わず知らず
    気づかされます

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    2024年06月30日
  • 鬼の橋

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    小学生の頃に面白くて夢中で読んだ本。30代になり、来年小学校に上がる甥っ子へどんな本をプレゼントしようか迷っていた最中に思い出し、記憶が蘇った。

    登場人物の心情、動き、光景、匂い、質感、の描写が豊かで、自分もその場にいるような臨場感があった。
    痩せっぽちで薄汚い少女に自分を重ね、よい匂いのする年上の小野篁に憧れを抱いていたのかもしれない。鬼とは恐い存在ではなく哀しい存在なのだと子供心に記憶に残っているが、所々忘れてしまったようなので、また読み返したい。

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    2023年12月28日
  • 鬼の橋

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    ネタバレ

    こんなに面白いファンタジーだと、いままで気づかずにいたとは不覚。
    紹介しないと動かないと思うので、積極的にすすめていきたい。

    主人公は小野篁。
    井戸から冥界の入り口に迷い込み、そこで、冥界の番人と化している坂ノ上田村麻呂に出会う。
    このあらすじだけでもこんなに面白いのに!なぜ!気づかなかったのか!!
    しかもメインはそっちじゃなくて、人食い鬼の非天丸じゃないの…。

    子供達に勧めたいなあ。うまく紹介できるように準備したい。

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    2023年11月17日
  • 鬼の橋

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    ぼくはこのお話の中で、坂上田村麻呂が一番好きだった。強いし、都を守ってくれているのがかっこいい。ずっと死ねないのはかわいそうだと思う。いい人ほど、こういうことになっちゃう気がする。小野篁は、かしこくて考え深くて勇気があるから、坂上田村麻呂を助けられたんだと思う。
    牛おにたちは、たいしてえらくもないのに、いばっているところが嫌い。
    小野篁は、ピンチのときにあきらめないでがんばったから成長できた。でも六道珍皇寺には、行かれそうにない。井戸からおにが出てきそうでこわい。(小6)

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    2023年07月01日
  • 鬼の橋

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    実在の人物でエピソードの多い人物を主人公の物語で、読み進んで冥界と現世を行き来するうちに、鬼の非天丸と阿子那との交流、田村麻呂将軍とのやり取りの中から、徐々に妹を失った失意から一人の元服した男へ成長していく様は、なかなか良い作品だと感じた。

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    2022年06月23日
  • 鬼の橋

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    学校の図書室にある6年生の指定図書。
    以前から気にはなっていたが、なかなか手が伸びず。
    ところが読み始めたら止まらなくなってしまった。
    鬼になった人間の哀しさ、身分が高い人間の驕り、
    歴史上誰もが知っている人物も登場して・・・
    正直6年生のこの本の面白さを伝える自信はない。
    ただ、おとなにはお勧めする。

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    2021年07月18日
  • えんの松原

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    「鬼の橋」に続いてこちらも平安時代を舞台にした作品。

    両親を怨霊に殺されずっと憎んでいた音羽丸が、怨霊のいない世の中というのは、ほんとうにいい世の中なんだろうか、と思うようになる。
    「うまくやるやつがいて、そのあおりを食う者がいる。そのしくみが変わらない限り、この世から怨霊がいなくなるとは思えない。それなのに、怨霊がいなくなったとしたら…、それはいないのではなくて、だれにも見えなくなっただけじゃないか、という気がするんだ。だれも怨霊のことなんか思い出しもしないし、いるとさえ思わない…。忘れてしまうんだ、悲しい思いをしたまま死んでしまった人間のことなんか。それはもしかすると、今よりもずっと恐ろ

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    2021年03月24日
  • 鬼の橋

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    実在した貴族小野篁の少年期を描いた歴史ファンタジー。
    篁は、自分のせいで井戸に落ちて亡くなったと思っている妹の事故から立ち直れないでいた。その井戸に吸い込まれ、生死を分ける鬼の橋にたどり着く。橋の番人坂上田村麻呂に、まだ死んではいけないと言われ再び生の世界へ戻る。が、井戸が生と死をつなぐルートとなってしまい、生の世界に鬼が現れる。
    ある鬼との出会い、愛の深さ、強さによって、篁は次第に事故から立ち直り成長していく。

    小学校高学年~
    こういう物語を子ども達に読んでもらいたいと思いました。心に残ります。


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    2021年01月20日
  • ユウキ

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    最初はあまり入り込めなかったが、真ん中過ぎからぐっと引き込まれて一気に読み終わった。

    私が勤務している学校も、転入転出が多い。
    男子でも女子でも、高学年の子にぜひ読んでほしい。

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    2020年11月20日
  • 鬼の橋

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    今昔物語や百人一首などに出てくる小野篁の少年期を主人公とし、少年の成長、人が悲しみや後悔を飲み込んで前に進む様子、人の情により鬼が人になる様相を書いた児童文学。

    小野篁は自分の不注意で異母妹を死なせてしまった後悔と慕情と悲しさ寂しさで生きる気力を失いかけています。
    異母妹の死んだ井戸を覗き込んでいた篁は、あの世との境である河原に降り立ちます。
    そこで人を食う鬼の存在や、死んでなお都を守ることを使命とされた征夷大将軍坂上田村麻呂を知ります。

    この世に戻ってきた篁は、家も家族も失って父が人夫として工事に携わった五条の橋の下に住み着く少女の阿古那(あこな)、以前はあの世の川辺にいて残虐行為を繰り

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    2020年03月12日
  • ユウキ

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    登場人物たちがみんな魅力的でした。
    転校する側、転校される側それぞれの気持ちがよく描かれていて、きっとどちらにも感情移入できるんじゃないかなと思いました。
    主人公は男の子だけど、女の子の悩みも描かれているので男女みんながきっとどこかで共感して、考えたりできる作品だと思います。
    私も小学生の頃のことを思い出しながら、懐かしい気持ちになりつつ、ハッとさせられる場面もありとても楽しめました。

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    2018年08月09日
  • つくも神

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    ほのかとお兄ちゃんと龍平の人間関係がとても面白いです。荒れたお兄ちゃんでもいいところを見つけられるほのかは、優しいと思いました。つくも神達も大活躍します。

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    2017年03月01日
  • 狛犬の佐助 迷子の巻

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    明野神社というところの狛犬には、ほった人のたましいが宿っていて、その狛犬と現代の人々との感動できる話。二頭の狛犬のしゃべっているところがおもしろいです。

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    2017年02月14日
  • 狛犬の佐助 迷子の巻

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    ユーモラスで暖かい気持ちになるお話。小学校高学年くらいを対象にしたお話だけど、寡作な伊藤遊さんの作品ですもの読みますもの。
    主人公は狛犬の佐助。この佐助(うん)と親方(あ)のやりとりが良い。中に出てくる「狛犬界のお約束」みたいなものがまたいいのです。残り数ページでまた胸をじんとさせる良いお話でした。

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    2014年02月03日
  • 狛犬の佐助 迷子の巻

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    ドキドキ、ハラハラ、ほっこり、な本でした。
    こんな狛犬いたらいいのに!

    親方と佐助はよいコンビですね。
    会話がいかにも職人気質で、お江戸の人情が感じられてステキです。

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    2013年04月23日
  • つくも神

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    ほのかが住むマンションのゴミ置き場でボヤ騒ぎがあった。それ以来マンションの周りで不思議なことが起こるようになった。マンションの隣の家の土蔵が怪しい。そんなほのかの前に不思議な置物が現れて…。

    さよならを言わないさよならの演出にだだ泣きしてしまいました。設定や説明がしっかりとあり、淡々と進みがちだったので、最後突然すぎてびっくりしてしまいました。
    表紙の蛙が可愛くて期待してました。期待通り、愛嬌あるつくも神達に読み終わる頃にはすっかり愛着が湧いてしまいました。物を大切にできているかなと省みるきっかけになるお話でした。

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    2012年12月25日
  • ユウキ

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    一気に読んでしまいました。6年生の子どもの気持ちって単純なようで複雑。でも、自分のこと友だちのことクラスのこと…一生懸命考えてる。登場人物のキャラクターも魅力的です。中学1年の息子にこの本ススメるつもり。

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    2011年05月18日
  • つくも神

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    物にも命が宿っている。今でもワタシはそう思っている。
    この本と出会って、その気持ちをより強くさせてくれた。

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    2010年05月05日
  • 鬼の橋

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    鬼退治や彼岸と此岸の行き来、というファンタジー要素ばかりではない。思春期から大人へと変わっていくモヤモヤする心や、父親との軋轢、また、貧しくても力強い阿子那と出会い、自分の弱さに気づく主人公の小野篁が瑞々しく、現代の感覚としても共感できた。

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    2025年04月02日