スーザン・ニールセンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ凄く引き込まれて1日で一気読みしてしまった。加害者家族の苦悩や葛藤がよく描かれている作品でした。途中兄のジェシーがいじめに遭うシーンはリアリティがすごくて辛かったけど、だからこそその場面に居合わせながら何もできなかった弟のヘンリーの葛藤がより鮮明に描かれていたと思う。隣人や友人など皆、個性豊かなキャラクターが出てきて、それぞれの人がヘンリーに影響を与えていく様が心をほっこりとさせてくれた。涙なしには読みきれない作品だった。カナダに留学していたのでところどころでてくるお店やテレビ番組の名前が懐かしさも与えてくれて、読んでいて没入できた。
是非、ティーンだけでなくて、大人にもおすすめしたい一作です -
Posted by ブクログ
これほど読むのが辛かった本はなかったかも知れません。途中まではこの本を読み始めたこと、購入したこと、存在を知ったことを後悔しながら読んでいました。ですが、手に取った以上最後まで読むしかないという覚悟は消えませんでした。雰囲気が少し変わってきたのはカレンとのエレベーターの中での会話から。そして4月10日以降は涙なしには読むことが出来ませんでした。
いじめは犯罪です。加害者は処罰されて当然です。学校のいじめであれば、発覚したら有無を言わさず加害者を転校させるべきです。フランスでは既にそうなっていると聞きます。子供の命より教師の保身が優先する日本で教育を受けさせる事はリスクでしかありません。お子さん -
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Posted by ブクログ
4ヶ月前に父と二人だけでバンクーバーに引っ越してきた13歳(8年生/中学1年)のヘンリー。赤毛にそばかすがあって、低身長で太めなことを気にしていた。学校ではオタクでいじめられている中国系のファーリーと親しくなっていったが、極力目立たないよう、いじめの標的にならないように気をつけていた。
ヘンリーには2つ半年上の兄ジェシーがいて、中学入学直後に悪目立ちしたことから2年間ずっとひどくいじめられていた。そして、ヘンリーも一緒にいたときひどいいじめに遭ったことを契機に、父親のライフルでいじめの首謀者を殺し、自殺してしまった。それ以来、被害者家族は加害者家族となり、関係者のみならず地域の人たちからも嫌が -
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13歳のヘンリーがカウンセラーにすすめられて
「しぶしぶ」書き始めた日記。
こんな日記に意味はない…。
ヘンリーはそう思いながらも、
嫌な日常を「ぶちまけ」ていく。
そうして物語は
ヘンリーの身の回りに何が「起こっているのか」
何が「起こった」のか、ヘンリーの心の変化を通して明かされていく。
ヘンリーには仲の良い兄、ジェシーがいた。
でもある時ジェシーが起こしが事件がきっかけで
家族はバラバラ。
ヘンリーは心の傷と過去に蓋をして
周囲をシャットダウンして生きていた。
ところが
新しい学校では無理やりサークルに誘われたり、
家ではご近所さんがおすそ分けや世話焼きをしてくれて、ヘンリーを一 -
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これ程重いテーマを、ユーモアを交えながら読ませてしまう描き方に感心した。
事件の加害者や自殺で残された家族の想いはどれ程のものか、至らない想像でさえ胸が張り裂けそうになる。
いじめから始まった出来事が、たくさんの人に傷を与え、人生を変えてしまう。
事件が起きた時、世論は被害者の家族の悲しみに寄り添うのと同じように、加害者の家族の悲しみに寄り添っているだろうか。たとえ子どもでも加害者の家族であれば、誹謗中傷の矢面に立たされてしまうのだ。
兄の起こした事件の後、13才のヘンリーと父親は、誰も知らない場所でひっそり暮らしている。
ヘンリーが綴る日記を通して、事件の真相が徐々に明らかになり、ヘンリー -
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ネタバレ凄惨ないじめを受けていた兄。
それゆえ、事件を起こしてしまった兄。
事件の加害者であり、いじめの被害者でもある兄。
自分を責め、悲しむ家族。
家族がわかっていること、兄はプロレスが好きで、家族が好きで、クイズ番組が好きで、優しく、弟思いだったこと。
家族はそれを思い出し、みんなで話すことが、自分達の悲しみを、兄への悔恨の念を、すこし和らげることだと、気付かされる。
そして、自分を信じ、味方でいてくれる友達の有り難み。
日記形式で書かれているため、少し読みにくかった。
でも残された家族の苦悩と葛藤を読むことができて、勉強になった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ表紙の絵の少年から受ける印象とは裏腹に、かなり重いテーマを扱った物語だ。
実際にアメリカの高校であった銃の乱射事件をきっかけに、作者が書かなければと思い至って執筆したという。
舞台はカナダ。
父親の猟銃を持ち出した主人公の兄ジェシーは、同級生を撃った後、自分自身も引き金を引いて自殺した。
加害者のジェシーは学校で、悲惨としか言いようのない過酷ないじめにあっていた。被害者はそのいじめの首謀者。
そして被害者の妹と加害者の弟は親友同士。
事件の後、加害者の家族は住む町を追われ、父と母は別居。主人公の少年・弟のヘンリーは父と共に都会の町へ移り住む。
新しい学校に通いながら、カウンセリングを受 -
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コピー、ペーパーシリーズで名前をきく、スタンプブックスをはじめて手に取る。
欧米のYA小説が今でも好物なので、またスタンプブックスを読んでいきたいと思う。
読んですぐに、うわーやばいものを読み始めてしまった、と思った。
自分の長男次男とほぼ雰囲気が同じだったから。
長男はasdやADHDのわかりやすい子で、次男もグレー。私も夫もオタク気質でコミュ障家族だ。
次男(主人公)が、過去を回想して、このときはじめて僕は兄を恥ずかしいと思った。兄はみんなと違うと気づいた。というところで涙が止まらない。数年後、うちもこうなる可能性は大きい。
いじめの悲惨さは、日本もカナダも変わるところがない。
(スポー -
Posted by ブクログ
Reluctant = しぶしぶの、いやいやながらの
カナダはバンクーバー島の田舎町にくらしていたヘンリーの家族。
まだ、彼は12歳のちっぽけな弟だった。
兄さんが、自殺した。
ある事件と共に。
田舎町では噂がすぐに広まり、一家は嫌がらせにあい、都会へと越していく。
その上、母さんも、父さんも、ヘンリー自身も、みな追い詰められ、精神を病んでしまう。
母さんは実家の近くの精神病棟に入院。家族みんなが、兄さんの死を、誰かのせいだと理由を付けながら、それぞれに自分を責め続けている。。
ヘンリーは家族とも他人ともうまく言葉をかわすことができずに、ロボットボイスで話すようになり、セシル先生の -
Posted by ブクログ
ヘンリーの兄ジェシーは、父親の猟銃で自分を執拗にいじめていたスコットを撃ち殺し、自分も同じ銃で自殺した。残された家族は、地域の人たちから嫌がらせを受け、母親は精神科に入院、ヘンリーと父親は事件が知られていない町へ引っ越した。
ヘンリーはカウンセラーのセシルから、見せなくてもいいから日記を書くように勧められ、日記帳をもらう。新しい学校でヘンリーは友達を作らないと決めた。が、ちょっとオタクっぽいファーリーにクイズ研究会に連れていかれる。兄の事件を隠しながら、新しい学校での生活が始まる。
舞台はカナダだが、米国の高校の銃乱射事件を思い起こさせる。撃たれた方でなく、撃った方と残された家族。そして、そ -