伊佐敷隆弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者は哲学の研究者で、大学教授。
ラサールから東大へ進んだ受験エリートですが、現職に至るまで、色々と苦労したことが本の中に出てきました。
15年ほど予備校講師などで生計を立てながらチャレンジし続け、最後には教授職に就くチャンスをつかみ取ったとのこと。
著者のキャラクターといいますか、人柄のようなものを感じながら、興味深く読みました。
あたたかいような、元気が出るような本です。
学者の肩肘張ったような、難しい本ではなく、いろいろと共感しながらページをめくりました。
特に印象に残ったこととしては、鎌倉時代に曹洞宗をひらいた道元の、いくつかの言葉。
正法眼蔵随聞記の現代語訳を読んでみよう -
Posted by ブクログ
哲学の中でまだ結論の出ていない(というか、今後結論が出るかどうかも分かりませんが…)「心身問題」についても取り扱った本です。
教授と学生の対話形式で哲学(死とは何か)が語られており、全体としてみれば「読みやすい」本といえると思います。
特に前半部分のT教授とSくんの対話で分析される
①ほかの人間や動物に生まれ変わる
②別の世界で永遠に生き続ける
③すぐそばで子孫を見守る
④子孫の命の中に生き続ける
という4つの「死後」のあり方についての考え方は、その考え方が生まれた経緯も含めて理解できたように思います。
一方で、
⑤自然の中に還る
⑥完全に消滅する
という2つの考えについては、「心」とはどう