ぼそっと池井多のレビュー一覧
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よくこれだけのインタビューをされ、纏められたものだなと。
対話形式の本は、あまり好きでないのだけど、この内容の場合はこの方式が活きてくる。もっというなら、翻訳ではなくで彼らが使ったオリジナルの文を読んでみたい気すらする。
さて、中身だけど、まぁ、ひきこもりという生き方は、時代を先取りしてるなと思いますね。
偏っていて、極端で、弱くても生きていける。ひきこもれるコストが小さくなって、効率よく自分を守れる形にできて、かつ長生きできる。一人がいいと言いながら、インターネットなどを通してフィルターバブルを駆使して、繋がることもできる。そういう形に収まるべくしてそうなってるのだなぁ。 -
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ネタバレ日本人が世界中で突出して多人数いることは確かですが、著者は、フランス、中国、アメリカ、アルゼンチン、インド、イタリア、パナマ、スウェーデン、バングラデシュ、フィリピン、カメルーン、北朝鮮、ベルギー、スイス、アラブ諸国、マグレブ地方等の、今や世界中で存在を確認。
そうした世界中のひきこもりたちにとっての、インターネットを通じたコスモポリタニズムな地下奎ネットワークで「世界ひきこもり機構」(Global Hiikoomri Organization)GHOとというページをフェイスブックに開設。加入者は全世界で583人-22年11月15日時点
本書は、「ふつうの人」ではなく、「世界中のひきこもり -
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ひきこもりは経済的に豊かな国にしか生じない現象と捉えられがちだけど、本書を読むと、発展途上国にだってひきこもりはいるということがよく分かる。
すごいと思ったのは、自分も半分ひきこもりみたいなもの、というわりに世界中の当事者とコンタクトを取る著者の実行力。著者のひきこもり観とは異なる考えの人たちも公平に収録していて、ひきこもりの幅広い実態をありのままに読んでもらおうという意図が感じられた。また、彼/彼女らとのやりとりを通じて著者自身が自分を再発見していく場面もあって惹き込まれた。
ユニークな発想で編まれた良書。
【まとめ】
Q1. ひきこもりを許容できるほどの経済的な余裕がある先進国にし -
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HIKIKOMORIという言葉がフランスでそのまま使われていることに驚き。
日本では「扶養家族」があり、生活保護にしても、まずは「家族」が援助できないのか、という話になりますが、フランスは個人に対して国から手当が出る、というのも家族の負担がなくていいように思いました。
日本社会は生きにくいと思うことも少なくないけれど、世界中どこでも社会に適応できない人はいるのだと、当たり前かもしれませんが、再認識。
「フィリピンは外向的な人間が多いお国柄だから、そういう環境でひきこもりでいるのは難しいんだ」
など、それぞれどの国の人も、その性格は国民性としてひとくくりにはできない、というのも、改めて気付 -
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想像はしていましたが
これほど… とは
「ひきこもり」
絶対的少数者の人たちとして
以前から 気になっている人たちです
「ひきこもり」と自称されている
何人かの人の手記は読んだことがありましたが
どの人たちのものも「……」で
最後まで読み終えたことはありませんでした
著者の「ぼそっと」さんも
書かれておられますが
この時代(インターネットが普及した)だからこそ
成り立った一冊ですね
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私(著者)が「ふつうの人むではなく、ひきこもりだからこそできたインタビューの数々である。インタビューと言えば聞こえはいいが、要するにひきこもり同士のおしゃべりにすぎない。 「あとがき」から