野田敦子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本を目にしたときに、可愛い表紙絵、ポップな感じのタイトルに、軽い気持ちで手に取ったのですが、私の想像はとんでもなく間違っていました。
冒頭から「え?え?」の連続で嫌な予感しかしませんでしたが、やはり…。
寝たきりの夫をどうするか?
自分も仕事を持っていて、自宅介護が難しいという中、悪意なく親切心で、家に帰って看る方法を提案しようとする専門職の人びと。
自宅介護をするということは、看る側の人生設計が大きく変わるということ。
自宅介護をする人は偉い、と、まだ日本には尊ばれる風潮があると思う。
もちろん、そうしたいと自分から願う家族もいるかも知れないが、それが呪縛となってしまう家族もいるだろう。 -
Posted by ブクログ
著者の正直さに感動。
熱心に毎日病院に通って介護「後悔しないように全力をつくす」しながら、一方で「時間になったらとっとと家に帰りたい」。
そうだよね。わかります。
現在 96才要介護5の姑、90才要介護1の実母、実子のいない94才と88才の叔父叔母に囲まれて、介護はある程度わかっているつもりだった私。
この本を読んで、介護が実は自分自身にヒタヒタと迫って来ていたコトに気がついた。
面倒をみている親たちがいることで、自分や配偶者にはまだまだ先の話だと思っていたけれど、作者のようにある日突然「その日」は来るかもしれない。
その日に備えて何も対策していなかった事に気付かせてもらった。
頭がハッキリ -
Posted by ブクログ
夫が倒れたとき、私はどうするだろう?
どうしたいかというよりも、どうすべきか、選んだ手段が、妻や嫁として親戚や世間からどう見られるのか、そういう視点から逃れることはできないように思う。
この本を読んで思ったこと。
まずは自分達の生活を第一の支柱としてよい。
金銭的な面から、施設や治療を選択してよい。
1人で抱えずプロを頼ってよい。
ただし子供に介護の責任を負わせない。
口を出すなら手やお金を出す。
そして、全ての選択に、後ろめたさを感じない!
読後に著者を検索したら写真が出てきて、いい意味で想像と違った。
チャキチャキして、大きな口を開けて笑い出しそうな写真だった。笑顔でよか