サマンサダウニングのレビュー一覧

  • とむらい家族旅行

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    祖父の遺骨を携えて、生前の祖父と一緒に行った旅程を一からなぞる兄弟の話。問題なのは兄弟があの時より一人減っていること、生まれも育ちも違う兄嫁が加わっていること(途中で帰ったけど…けど?)、じわじわ追跡してくる謎の車、不穏な空気。読んでいて心休まることがない、けど、引き込まれる。語り手である次女が色んなことを読み手に隠していて、旅が先に進むごとに少しずつその隠れ蓑が剥がれていく。

    色々あってちゃんと目的地には辿り着くんだけど、これほど辿り着かなければよかった、思う目的地があるだろうか。。
    あまりに誰も救われない結末に、しばらく何も考えられなかった。いやいやいや…となるけど、逆にむしろ爽快なくら

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    2024年09月29日
  • 殺人記念日

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    ネタバレ

    主人公は、子供の成長やライフステージの変化などによって家族の形が変わっていくことに複雑な思いを抱きながらも、それでもふとした時に感じる変わらなさを愛するという、いかにも普通のお父さんなのに一方では未だ捕まっていない、現在進行形で犯行を企てている殺人犯でもあり、彼の中では家庭の悩みと犯行に関しての悩みが複雑に絡まり合っています。彼は異常だけど、描写されている思考それぞれにはかなり多くの部分で共感できてしまうところが怖くもあり、面白くもありました。

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    2024年09月10日
  • 殺人記念日

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    ネタバレ

    これはめちゃくちゃ面白い!
    翻訳とは思えないほど文章が読みやすく、500頁超えだがグイグイ読まされる。終わりに近づくにつれてどんどんのめり込み、そしてあのラスト。

    夫婦のシリアルキラー→妻の裏切り(寝たことへの復讐)→逃避行、家族総出の直接対決→妻が死に、夫は正当防衛で無罪に→そしてまた...

    この流れ、もう完璧。
    緊急情報カード、目薬などのキーアイテムの使い方もまた見事。サスペンスはどうもハマれないものが多いのだが、これは最高。

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    2022年07月15日
  • 殺人記念日

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    ネタバレ

    どうしても大好きな富樫倫太郎さんのSROシリーズを思い出さずにはいられない。アメリカの近藤房子と言いたくなるわたしの妻。

    これはおもしろかった。一気に読めた。

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    2021年05月02日
  • 殺人記念日

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    一人称のミステリー。面白くて一気読み。新しい犯罪を計画しながら過去の事件も徐々に明かされる構成。日頃の会話から子供を大切に思ってるありきたりの家族の様だが実は‥どんどん引き込まれていった。今は今年1番かも。

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    2021年04月12日
  • 殺人記念日

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    最初の50ページを超えたあたりから面白くなっていって、8時間くらいぶっ続けで全部読んだ。分厚くて何日かかるかと思ったけれど、嬉しい誤算。

    映画化したら絶対観る。

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    2021年04月04日
  • とむらい家族旅行

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    中盤からじわじわハマっていく感じ。
    最後は『殺人記念日』の作者らしい急展開。
    『俺たちに明日はない』を映画で観たときに、ボニーとクライドの話をWikipediaで読んだりしていたからか入り込みやすかった。

    後日談が欲しかったな。

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    2022年06月18日
  • とむらい家族旅行

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    祖父の遺産を受け取るため遺言に従って旅に出る三兄妹。昔に祖父と言ったアメリカを横断する旅行の再現をする。その道中で不思議なことが起きたり家族間の知らなかったことや居なくなった長女のことへの疑問が出てくる。仲のいいわけじゃない兄妹で道中は不満、苛立ちがありながら遺産のためになんとか進んでいく。あまり起伏のある展開ではないけれどラストで大きなものが待っていて意表をつかれる展開。前作の『殺人記念日』もそうだけれど一癖ある作品でこの先も読んでいきたい作家さん。

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    2022年05月29日
  • 殺人記念日

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    途中少し中だるみしてしまいましたが、最後は一気に読めました!

    サイコパス同士がパートナーになったらどうなるのか?を、描いたような作品です。
    最後の「え、そう来る?!」みたいな落ちにはぞっとすると同時に笑ってしまいました。。

    トリックだらけの古典的なミステリーというより、ポップなサスペンスミステリーが好きな方にはぴったりだと思います!!

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    2022年04月16日
  • 殺人記念日

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    ネタバレ

    精神病院から退院し、妻ミリセントにつきまとい始めた義姉のホリーを不可抗力で殺してしまった”わたし”。
    それをきっかけに殺人の蜜の味を占めるようになる夫婦2人のサイコパス小説。

    自分達の所業を、町のかつての伝説的殺人鬼になすりつけようとするが、友人、家族に思わぬ影響を与えてしまい、困惑する展開に。

    アメリカ発と思えないフレンチミステリ的設定。
    子ども達の肉体的、精神的な負担・異常を気遣いながらも、自分達に捜査の矛先が向かわないよう苦慮するシュールな場面。
    夫婦の甘い出会いを思い返し、なぜこんな現在になってしまったんだと回顧する哀愁漂う想起。
    サイコパス的人生と家庭の両立というありえない設定を

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    2022年01月22日
  • 殺人記念日

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    ふとしたきっかけで殺人を犯してしまった夫婦。その殺人にときめきを感じ、そこからターゲットを探しまた殺人を犯す。そこからの計画の面白さや、夫婦とその子供たちの生活と裏と表のようなものが描かれていく。中盤から後半にかけての展開、予想外の方向へと動き出す事件。最後に追い詰められていくのは誰か。最後まで緊張感を保たれていて一気読みでした。

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    2021年04月16日
  • 殺人記念日

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    倦怠期を殺人という共通の趣味で乗り切ろうとする夫婦。相当イカれてる!早いとこ酷い目に遭いますように…と願をかけながら読み進める。過去に女性たちを殺害していたシリアルキラーの名を語り始めたところから、計画の歯車が狂い出して最後は意外な結末に!
    しかし息子と娘がかわいそうでな。面白かったけど子供にトラウマを植え付けて胸糞悪かった。

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    2021年03月31日
  • 殺人記念日

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    書店で見かけ、興味を持つ。

    作者のデビュー作。

    「わたし」はテニスコーチで、富裕層向けのクラブに所属している。
    妻は不動産会社の営業、子供が二人。
    高級住宅街に住んでいるごく普通の家族。

    しかし、この夫婦には秘密がある。
    夫婦で殺人に手を染めている。

    最初から中盤までは夫婦がいかに殺人するか、誰をターゲットにするか、どうやって近づいていくかが描かれている。

    途中からがらりとストーリーは変わり、展開が読めなくなってくる。

    長編だが、途中の場面転換が印象的で最後まで飽きさせない。

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    2023年02月13日
  • とむらい家族旅行

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    なかなかいい感じーと思って読んでいたが、最後であっけにとられた。これとんでもなく陰惨でグロいラストだったのかもしれんが、いろんなところにお伺いたてないといけなくなり、編集部から全カットを余儀なくされたような、そんなぽかーんな書き方。本人もそれが不本意キマワリなかったようで、結構ぶつ切りにまとめている。伏線をきちんと回収してから終わらせて欲しかった。非常に残念。雰囲気はうまい。最近感ある。

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    2022年10月20日
  • 殺人記念日

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    エピローグがよくわからなくて。これは殺人衝動が未だに続いているということ?それとも実は妻にはめられたのではなくて、妻をはめたのが旦那だったということ?あまりに存在の意味のわからないエピソード匂わせがスッキリしない。 そこまでは、期待しないで読んだ割には久々に面白かったというか、イライラ感が皆無だった。思っていたより刺激は少なめで難しさ煩わしさがなく、庶民の普通、親しみやすさが書かれていて、他の作品も読んでみたいと思った。

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    2022年07月14日
  • とむらい家族旅行

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    物語全部が大小の謎と嘘で構成されている、アメリカ横断車の旅。前作『殺人記念日』よりはまだ読後感はマシだが、どちらにしろイヤミス。もう次作はいいかな。

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    2022年06月07日