中村あきのレビュー一覧
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ネタバレ恋愛ミステリーかと思いきやガチガチのクローズドサークルものの本格ミステリーだった。恋愛リアリティーショーを無人島で行い、そこに推理ものの要素を加えた番組の撮影中に本当に殺人が起こり、そして第二、第三のの犠牲者が出てくるものだった。犯人やこのミステリーの仕掛け(『クローズド・カップル』と幕間の出来事のミッシングリンク)は何となくわかったが、どうやって殺したかや犯人の動機、そして更なる真相までは分からず、読みごたえがあった。だが、恋愛リアリティーショーやSNSの匿名の誹謗中傷の危うさなどが描写されていたので、「もう単純にエンタメとして恋愛リアリティーショーを楽しめないのではないか?」とも思ってし
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ネタバレ恋愛リアリティーショーの撮影をするために孤島に集まった出演者とスタッフの8人。出演者のうちの1人であった女優の死体が見つかり、それに加えて島は本土と隔絶された“クローズド・サークル”の状態になってしまう。
“クローズド・サークル”ものが大好きなので、さっそく買って読んでみた小説。恋愛リアリティーショー自体はあまり知らなかったが、よく描かれていて知らない者でも楽しく読めた。各章の合間にあるサブ・ストーリー?のようなものの真意も最後まで読んで驚かされた。恋愛リアリティーショーから生まれてくる殺意やネット上の匿名での誹謗中傷など、それこそ現代のリアルかと思わされた。 -
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学校で生徒におすすめされたので読んだ。
主人公は頼りがいのないタイプだけれど、いざという時に知識が出るのが推理小説家らしい。導入と設定が読みやすく、先が気になってついつい読み進めてしまった。途中で挟まる別パートも、最後まで読むとあぁなるほど、と合点がいく。
個人的には序盤の、登場人物達が設定にのっとってマーダーミステリーをしているパートが好きだったから、読後感はあまり良くないけれど、謎が解かれたすっきり感と混ざってなんとも言えない感じ。
登場人物もキャラが濃いから、こいつが犯人か?と思わせてからのどんでん返しがいくつもあってドキドキが続いた。
内容としては面白かったんだけど、いわゆる社会風刺的 -
Posted by ブクログ
「チェス喫茶フィアンケットの迷局集」
著者 中村あき
アニメ化されそうな分かりやすいキャラ設定の高校生青春ミステリですね。
“好奇心旺盛で明るい行動派“の柚子子(ゆずこ)の周りで起こる謎を、“洞察力に長けたクールなイケメン“、チェス喫茶フィアンケットの臨時マスターでもある世野くんが鮮やかに解き明かしていきます。
同じクラスで学年トップ、ツンケンしていて一見キツめな世野くん。互いの入学式での第一印象は最悪でした。その後、柚子子は訳あって訪れたチェス喫茶フィアンケットの世野くんの下で働くことになります。
子どもの頃に一度お店で会っていて再会となった二人。終盤にその時の謎も解き明かされます。