エフ=宝泉薫のレビュー一覧

  • 痩せ姫 生きづらさの果てに

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     表紙の少女は大人びた顔をして、冷静にこちらに目を向けている。今時珍しい線の細かさだ。

     痩せ姫とは摂食障害により、過度に痩せすぎた女性とことを呼ぶ名前。何という切ない名前だろうか。
     彼女らは躰をコントロールする。
     生理が止まろうとも、生命の危険があろうとも。けれど、彼女らはそうでもしなければ生き続けられないという際に立っている。

     私には摂食障害はあるものの、食べ過ぎ程度で済むことで、過食というレベルではない(たぶん)。痩せ姫たちの物語を読むと、体に対する意識が高い。私は体への感覚が鈍い。だから、太ることができる。
     心と体が密接に結びつきすぎると、心がつらい、体という実態で解決した

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    2016年12月02日
  • 痩せ姫 生きづらさの果てに

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    痩せ姫の「痩せ」に対する思いは単純にダイエットしたいとかいうものではない。様々な生きづらさを緩和するための手段なのだ。健康が脅かされているということを一旦切り離して考えると、痩せは痩せ姫にとっての自己実現であり、それに対して周りがとやかく言うべきものではない。
    作者の「痩せによって生きづらさが緩和されるなら、拒食も生き方の一つとして認めたっていいじゃない」というスタンスは、痩せ姫たちの孤独感を救うと思うし、摂食障害に限らず多様性を認める上で大切な考え方だと思う。

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    2017年05月12日
  • 痩せ姫 生きづらさの果てに

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    摂食障害、主に拒食症に焦点を絞っている。拒食症はただの行き過ぎたダイエットでは無い。世間からの理解も低い。「痩せ姫」と呼ばれる病的なまでに痩せた彼女たちはいつも枯渇しているのだ。身体も餓え、愛情に飢え、その上、存在意義に餓えた「痩せ姫」。ただでさえ低体重で負担を抱えた身体で、さらに痩せては「誇り」「安心感」「生きている心地」を得ようとする彼女たち。鏡に映る「骨と皮」の自分が「太った物体」にしか見えない「痩せ姫」。その「痩せ姫」の身体を抱きしめて、「どうか生きて」と伝えたくなる。

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    2017年01月06日
  • 痩せ姫 生きづらさの果てに

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    摂食障害の女性を「痩せ姫」と呼び、尊敬の念を抱きながら彼女たちのことが紹介されています。

    命の危険があることを指摘しつつも、そうしなければ生き延びることができなかった苦しさにも心を寄せている文章で、静謐な雰囲気を感じました。

    生き方としての「痩せ姫」。
    合わせて、命の危険と隣り合わせで生きているアスリートたちのエピソードも心に残りました。
    意識を向けなければ気付かないだけで、私のすぐ隣にも痩せ姫がいるかもしれない、と思えた一冊でした。

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    2016年12月15日
  • 痩せ姫 生きづらさの果てに

    Posted by ブクログ

    この人は文章が抜群にうまい。流れるような言葉はルポなのに読みやすい小説よりも読みやすい。作者は長く文筆業をやっているし、放送出版業界に長くいるはずなので、それはそうなのだが、途中まで男性だと気が付かなかったくらいのきれいな文章だった。一章のマニュアルから三章まで読み終えて、なにか喉に突っかかるような違和感があったので、作者のブログを読みに行ってみた。ある記事が目に止まった。アイドルの抜き打ち体重検査について取り上げて、一番痩せた女子中学生アイドルに対して「このままスレンダーに育つといいな」と書かれていた。
    ひっかかりの正体がわかった。作者はガリガリフェチのおっさんです。そして作者は痩せ姫と共依

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    2022年09月14日