エイドリアン・セビルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
西洋アンティークボードゲーム
17世紀イタリアで生まれ、その後ヨーロッパで広く親しまれたボードゲーム「がちょうのゲーム」のコレクションをカラー図版で多数紹介。
所謂すごろくである。元は全体ががちょうの形に見えるようにマスが並べられていて、がちょうの絵が描いてあるマスに止まると2倍進めるというルール。がちょうの他に「牢屋」や「死」などのマスもあり、それぞれ中世キリスト教の象徴性を帯びているというのが面白い。
このゲームは大人がギャンブルをするために生まれたが、時代が下るに従って子どもの遊びになっていった。この辺は日本のすごろく事情とも重なっている(流行りすぎて禁令がでたのも一緒)。
印刷技術の向上と共に凝ったものが出回るようになり、19世紀には地理や歴史を学べる教材としても使われたという。賭場から生まれたゲームが教育の場にまで登りつめたのだ。また、政治を皮肉ったりスキャンダルを語ったり、ゴシップ誌のような役割を担って大人の社会にも舞い戻ってきたようだ。
ビジュアル的に面白かったのは、フランスで発行された「fín de siécle」(世紀末)のすごろく。揺りかごに入った赤ん坊だった"19世紀"が、大人に成長し20世紀の夜明けを迎えるまでがすごろくになっている。