2021年7月読了。
近年、日本のメディアにおける「偏向報道」について、左右両側から意見やコメントが発される機会が、市民レベルにおいても増えてきたと感じている。
少なくとも私の幼少時には、「公平中立」「不偏不党」を自認し、「社会の木鐸たらん」と意思表示を示す(今から思えば、その時点で既に充分傾いてはいたがw)メディアも多かったと記憶している。公共放送もね。
しかし、現在において六本木や赤坂のテレビ局や、その背後に有る「夕日ではない」新聞、「隔週ではない」新聞等を、「左傾化したメディア」と呼ぶ事に大きな違和感を抱く国民は、ここ数年でも激減したのではないかと感じている。
本書は、そうした国内の偏ったメディアがしばしば大事に「参考記事」として有り難がる「海外の主要メディア」に於いても、そうした「偏向報道」が厳然として存在し、更にその背後には、未だに拭いがたい徹底した「欧米至上主義による人種差別意識」がその源泉と成っている事を告発している。
正に「警世の書」と言っても良いだろう。
このJAPAN Forwardなる団体が、少しでも多くの海外の人々へ、「本当の日本」について今なお発信し続けている事に愁眉を開く思いがしたのと同時に、
こうした活動に対して、日本政府は全く支援すらしないと云う「公平性」に対して、「自分の国を大事に思う事」が教育の場に於いて「要らざる事」とされている、わが国の将来に対して暗澹たる気持ちにも成ってしまった。
「愛国心」という言葉が(余計な政治的意味合い等を抜きに)、本当の意味で語られることがタブー視されない健全な社会が一刻も早く訪れる事を強く望む。
最後に、PHP出版さんへ苦言を。
本書はある意味「活動報告書」であり、引用記事や論説が多用されている事を考えると、いくら日本語の書とは言え「縦書き」では読みにくい事この上無い。次回の出版の際には是非とも「横書き」で出されることを強くお勧めする。
又、引用記事についても補足解説等を付けた方が、「初心者」にも読み易く本としてのボリューム感も宜しいかと。