徳井直生のレビュー一覧

  • 創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語

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     創るという作業は、過去の作品の影響を大なり小なり受けている。沢山の学びの中から人それぞれの思考、個性が加えられ、オリジナルな作品が生まれる。良作をまねただけの作品は模造品のように映り、本物には敵わない。モノマネ芸とAI美空ひばりの対比はとてもわかりやすい例。
     これに対し、生成AIは人の理解を超える量・速度ではあるものの、同様のプロセスを経て何かを創る。その上で、模造品とならないオリジナルな要素を含めることができるかどうかが、価値のある作品になるかの境目になる。
     生成AIの技術が実用化されはじめた昨今、AIに関する賛否が議論されているが、効率化のみならず、価値があると誰もが判別するようなオ

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    2024年12月04日
  • 創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語

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    現状、AIと芸術(主に絵画・音楽)についてこれ以上議論する内容が思いつかないぐらい決定的な良書だと感じた。素晴らしい。

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    2022年09月17日
  • 創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語

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    とても面白かったです。私自身はAIに対して楽観も悲観も持ち合わせていますが、少し楽観的に使おうかなという気分が強くなる本でした。本書自体はアートとAIの交差点という趣ですが、おそらくそれに限りません。研究の世界も類似点はたくさんあり、一線で戦うというのは新しいテクノロジーとうまく付き合うということなのかもしれない、と感じました。

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    2021年06月27日
  • 創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語

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    AIを通して考える創造性の話。
    ChatGPTを始め、最近何かと話題の生成系AIの本質をついた内容だと思った。AIが生成した「誤り」を「間違えるから使えない」と一蹴するのではなく、AIの「過ち」から人間が取捨選択して新しい価値基準として取り入れていけば、人間の創造性を拡張することができる。
    今後はAIが生成したものに対して、何かしらの価値基準や指針、経験に基づいて判断できる人が成長・成功するのでしょう。果たして、自分は取捨選択の判断ができるような価値基準や指針を持っているのか…

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    2023年06月08日
  • 創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語

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    ネタバレ

     世界初のプログラマが「詞」を理解するアーティストであったように、AIを使った創造に関する研究者がDJなどを自分で行うアーティストというところが本書を象徴している。
     ①AI(人工知能)に対する世間の誤解、②クラブ音楽やその周辺に関するテクノロジーから見た視座、③絵を描く等のヒトの創造と機械によるものの対比が分かる。
     とても乱暴に総括すると、AI技術が発展し人の能力を超える点「シンギュラリティ」により仕事が奪われるということが言われておりコンピュータには「創造性」がないのだから「アート思考」が大事だという風潮があるように思われる。個人的には全く逆だと思っている。創造と言われる活動の多くがディ

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    2021年07月23日
  • 創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語

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    AIと創作の関係性を考えた本。
    マーガレット・ボーデンの創造の種類が紹介。結合的創造性(例:カレーうどん)、探索的創造性(組み合わせの総体から作り出す)、変革的創造性(例:ピカソの絵みたいな概念的な変化)。このうち変革的創造性はAIには難しい。
    人類初のプログラマーであるエイダ・ラブレス、画家にしてプログラムに興味を持って新しい道を切り開いたハロルド・コーエン、boomyという音楽生成サービスで100曲作っているアーティスト、AIとコラボしたフラメンコダンサーイスラエル・ガルバンなど面白い人物達が印象的だった。
    AIに模倣させる、AIの間違いや予測不可能性を大切にする、AIの園芸家になる(育て

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    2021年04月26日
  • 創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語

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    現在は生成系AIなどの発達で、変に敵対視する人が増えた気がする。また、これを使いこなす人とそうでない人でのデジタル格差も生まれている。この本はそういったことではなく、AIの創造性にフォーカスした本である。悪く言えば、普通に生きる人には関係がないともいえる。芸術は娯楽だ。なくても生きていける。
    AIを創るために主体として置くのではなく、あえて間違いを起こさせることで、驚きを与えるのだ。基本的に筆者はこのスタイルを貫いている。着眼点が新しい、読んだことのないタイプの本。

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    2023年09月14日
  • 創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語

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    著者の専門であるアートの観点からAI技術の発展と可能性が語られているが、そもそも人間はAIとどう付き合って行くべきかが問われていた。
    また、作品の定義が曖昧になってくる未来において、今のようなアーティスト活動や権利の枠組みがどう変わってしまうのか考えさせられた。

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    2021年03月03日