創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語

創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語

2,860円 (税込)

14pt

4.0

Artificial Intelligence(AI)=人工知能を用いたアートや音楽など創作に関する取り組みを題材に、人間の創造性とAIの関係、その未来像について考察した一冊。

社会における注目度が急速に増し、日常の何気ない会話の中にも登場するほど、私たちの生活に浸透しつつあるAI。一方で、AIの実像について理解できている人はそう多くありません。「近いうちにAIが人間の能力を凌駕する」、「AIが仕事を奪う」といった話がマスメディアでまことしやかに囁かれ、「AI時代」を生き抜くために必要な能力を議論する書籍をよく目にするようになりました。機械的な計算を超人的なスピードと正確性でこなすAIに対して、「人間のアドバンテージは機械にはない創造性にある」、「AI時代を生き抜くためには創造性を養う必要がある」、そんな議論もよく耳にします。

本書はこうした話とは、趣旨が大きく異なります。創造性を持つ人間と、持たないAIという二項対立で捉えるのではなく、まずは「機械は創造性を持ち得ない」という先入観を疑ってみることとします。その上で、「AIも人とは違う創造性を持ち得るのではないか」という仮説に基づいて議論を進めます。

AIとは何か。ただの道具か。AIによって人の能力、特に創造性をどのように拡張できるのか。そもそも、創造性とは何か──。機械による模倣が人の創造性を拡張してきた歴史を紐解きながら、世界中で行われている現在進行形の取り組みに注目し、より豊かなAIと創造性の未来を照らし出します。

創造性という極めて人間的な心の働きを、新しい人工物の上で模倣することで、私たち人間の創造性について、新しい視座を得ようとする試みともいえます。AIというレンズを通すことで、創造するという行為が全く新しい姿を見せてくれることに驚くはずです。

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創るためのAI 機械と創造性のはてしない物語 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2022年09月17日

    現状、AIと芸術(主に絵画・音楽)についてこれ以上議論する内容が思いつかないぐらい決定的な良書だと感じた。素晴らしい。

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    Posted by ブクログ 2021年06月27日

    とても面白かったです。私自身はAIに対して楽観も悲観も持ち合わせていますが、少し楽観的に使おうかなという気分が強くなる本でした。本書自体はアートとAIの交差点という趣ですが、おそらくそれに限りません。研究の世界も類似点はたくさんあり、一線で戦うというのは新しいテクノロジーとうまく付き合うということな...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月08日

    AIを通して考える創造性の話。
    ChatGPTを始め、最近何かと話題の生成系AIの本質をついた内容だと思った。AIが生成した「誤り」を「間違えるから使えない」と一蹴するのではなく、AIの「過ち」から人間が取捨選択して新しい価値基準として取り入れていけば、人間の創造性を拡張することができる。
    今後はA...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年04月26日

    AIと創作の関係性を考えた本。
    マーガレット・ボーデンの創造の種類が紹介。結合的創造性(例:カレーうどん)、探索的創造性(組み合わせの総体から作り出す)、変革的創造性(例:ピカソの絵みたいな概念的な変化)。このうち変革的創造性はAIには難しい。
    人類初のプログラマーであるエイダ・ラブレス、画家にして...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年09月14日

    現在は生成系AIなどの発達で、変に敵対視する人が増えた気がする。また、これを使いこなす人とそうでない人でのデジタル格差も生まれている。この本はそういったことではなく、AIの創造性にフォーカスした本である。悪く言えば、普通に生きる人には関係がないともいえる。芸術は娯楽だ。なくても生きていける。
    AIを...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年03月03日

    著者の専門であるアートの観点からAI技術の発展と可能性が語られているが、そもそも人間はAIとどう付き合って行くべきかが問われていた。
    また、作品の定義が曖昧になってくる未来において、今のようなアーティスト活動や権利の枠組みがどう変わってしまうのか考えさせられた。

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2021年07月23日

     世界初のプログラマが「詞」を理解するアーティストであったように、AIを使った創造に関する研究者がDJなどを自分で行うアーティストというところが本書を象徴している。
     ①AI(人工知能)に対する世間の誤解、②クラブ音楽やその周辺に関するテクノロジーから見た視座、③絵を描く等のヒトの創造と機械によるも...続きを読む

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