エリザベス・アセヴェドのレビュー一覧

  • 詩人になりたいわたしX

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    ネタバレ

    二次性徴を迎えたシオノラにかけられる言葉やプレッシャー、清くありなさいなんて枠にはまらない。
    体の中でグラグラ感情が煮立っていく。
    その熱を苛立ちを悲しみを怒りを詩が形にしていく。
    表現するということがシオノラを救う。
    ノートを燃やされた時は読んでいて絶望しそうになったけど、母親に精一杯詩をぶつけるシオノラは悲しくて強かった。
    「私の中にある」
    私だったらマミを許せそうになかっただろう。
    いや、シオノラは許してないかもしれない。
    それでも絡み合ったネックレスを解くように家族と向き合った。
    これは怒りと悲しみについて書かれた本かもしれない。
    でも希望でもある。
    是非中高生に読んでもらいたい。

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    2023年07月28日
  • 詩人になりたいわたしX

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    全編主人公シオマラの詩<言葉>で描かれた物語。
    信仰心熱く厳格な母、宗教、学校、心を許す親友やツイン、好意を寄せる異性、それぞれへの想い。言葉にすることで解放されるシオマラの心。
    言葉の持つ力に打ちのめされます。

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    2021年08月18日
  • 詩人になりたいわたしX

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    すごく短い期間で、大人になりかけの少女が大きく成長する話。色んなことに違和感が出てきて、溢れて、周りの助けを借りながら、乗り越えていく。今まであまり「詩」というものに馴染みがなかったけど、本作を読んで何か他の詩も読んでみたいと思った。

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    2021年04月15日
  • 詩人になりたいわたしX

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    これはガツンとくる。

    マミがあまりにも強権的で、信仰っていったいなんなのと思うけど、「宗教」をたとえば「受験」とか「就職」に変えたら、同じようにそれが「あなたのため」と信じこんで子どもを抑圧する親はたくさんいそうだ。

    シオマラはそれでもぐれたりせず、戸惑いや自信喪失、反抗心などをすべて詩の形でノートに書きつけることによって、かろうじて自分を保っている。それだけに終盤のマミとの対決は、まさに燃えあがる激しさ。よくぞ戦った!と感動する。

    詩のスラム(競技会)。ラップバトルとも似ているところがありそう。語りの文化が若い人たちにもこれだけ浸透してるってすごいな。読み途中の『オンザカムアップ』(こ

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    2021年03月15日
  • 詩人になりたいわたしX

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    「ポエトリースラム」という単語を初めて知る。

    言葉...ポエム...詩

    大人になってから思春期だった頃の自分を窓際の光にかざして透かしてみてるような...
    そんな気持ちにさせてくれる。

    日々の日記をこんな風に詩的な文章でまとめたら、良いことはもちろん少し悲しいことも素敵な思い出になるような気がした。

    ここでも..
    やっぱり「言葉」には力があると思ってしまったのだ。

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    2022年02月26日
  • 詩人になりたいわたしX

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    ニューヨークのハーレムにドミニカから移住した両親と双子の兄ツイン(本名はエグゼイヴア)と暮らす高校2年生の少女シオマラ。
    家では、厳格なキリスト教徒の母が、女の子の自分だけに厳しいこと、信仰を共用することに不満を持っていたが、強い母には逆らえなかった。
    外に出れば、豊満な体つきからからかわれたり、言い寄られたり、悪く言われたり、触られたりと傷つくことも多かった。異性に関心もあったが、ツインからも、親友のカリダーからも共感は得られなかった。
    高校は、ツインの通う天才学校と違い、底辺校。
    だがそこで、シオマラは生物の実験パートナーとなったアマーンと、英語の教師ガリアーノ先生と出会う。
    アマーンはシ

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    2022年02月07日
  • 詩人になりたいわたしX

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    宗教上の理由から異性交遊を母親から制限されている主人公が、自分の心を詩としてノートに書きためている。やがてクラスメイトに恋した主人公は……思春期ならではの悩みが書かれており、日本の青少年にも共感できるところは大いにあるのではないかな。

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    2021年09月22日
  • 詩人になりたいわたしX

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    ニューヨーク、ハーレムのハイスクールに通う女の子シオラマ。あるいはX。
    それが重要なことかは分からないけれど、ドミニカからの移民二世。
    彼女の書き綴ったものが、ポエット、詩になって花開いていくところを、彼女の全てとともに見守った感じ。

    熱心なキリスト教徒の母親のしばりのせいで、信仰や教会に疑問を持ち始めてしまったシオラマ。
    双子の兄、友人、恋?
    シオラマを理解しようとしてくれる英語の教師、神父様。
    そして、ポエトリー部の存在!
    彼女の物語の全てが詩のカタチで書かれている。

    自分の15歳を思い出して、Xと一緒になってマミ(母親)に対して熱くなってしまった。

    ダメ、ダメと言われ続けてきたXに

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    2021年03月17日
  • 詩人になりたいわたしX

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    シオマラは、他の女の子より発育がいいことで、そのことをからかわれたり、信仰心の篤い母親に必要以上に厳しくされることに悩んでいた。彼女の心のよりどころは、詩を書くことと双子の兄ツイン、そして親友のカリダー。詩のサークル「ポエトリー部」に入ったことでシオマラの世界は広がり始めるが、それによって母親との確執は深まり…。
    等身大の女の子の成長の物語。

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    2021年03月13日
  • 詩人になりたいわたしX

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    全編が詩で構成されていることは、ほとんど気にならず、寧ろ、詩の多様な自由さを実感できたし、主人公「シオマラ」の今の心境をダイレクト、かつ、繊細に表現してくれるものに感じられました。

    シオマラにとって、言葉とは

    「ありのままの自分を解き放つもの」

    であることを実感させられ、女性であることの固定観念や、神への疑問も思ったままに綴ることで、少しずつ自分の世界が変わっていく様には、読んでる私も思わず嬉しくなったし、それに周りの人たちの存在も関わっていることが、また重要だと思いました。

    また、乱暴者に思われているシオマラだが、どんなことでも常に言葉にしていることが、時に、シオマラ自身の心に待った

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    2021年10月10日