アン・マリー・ヒーリーのレビュー一覧

  • レジリエンス 復活力―――あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

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    レジリエンス概念を共有するにあたっての格好のケース集と言えるだろう。構造化の過程で社会、国家、個人に脆弱性が蓄積する怖さを描いている。レジリエンスを育むのは、困難だが、一つの方向性を本書は示唆している。

    ・「レジリエンス」を本書では、「システム、企業、個人が極度の状況変化に直面したとき、基本的な目的と健全性を維持する能力」と定義する。
    ・2008年夏、ノセラは人工的な光合成に成功した。
    ・ホテルのタオルの再利用実験で、周りがどうしているかが一番影響があった。
    ・生物と同じく都市にもスケーリング則がある。
    ・要するに、レジリエンスは非凡なスーパーキッズ云々というものではなかった。じつはごくあり

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    2017年03月14日
  • レジリエンス 復活力―――あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

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    2014年17冊目。

    今日本でも話題になりつつある「レジリエンス」の概念を、あらゆる分野を越えて包括的に考察した本。

    「レジリエンス」は「弾力性」「元に戻る力」「回復力」などど訳されることが多いが、
    本書では、

    「システム、企業、個人が極度の状況変化に直面したとき、基本的な目的と健全性を維持する能力」

    と定義される。
    もう元には戻れない閾値を越えずに耐えられ、環境の変化の中でも目的を失わずにいられる柔軟性。

    本書は、そんなレジリエンスを養うためのハウツー本ではない。
    これを読んだからといってすぐにレジリエントな何かを生み出せるわけではないが、
    様々な分野の、示唆に富んだ数々の事例は非

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    2014年04月13日
  • レジリエンス 復活力―――あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

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    正直、"レジリエンス"というキーワードは、本書を読むまで知りませんでした。
    システム、企業、個人が極度の状況変化に直面したとき、基本的な目的と健全性を維持する能力ということですが、必ずしも良かった状況まで回復させるだけでなく、その時の状況にあわせた形まで昇華させること。
    様々な要素が複雑に絡み合っているこの時代において、全体を俯瞰しながら相互の関係性を解きほぐす様なアプローチで、解決に至った事例を解説している。
    その事例は、社会システムなどハード的なものから、心理的なソフト的なものまで幅広い内容でした。
    例えば、なぜ経営的に危ない大きな金融機関に対して、政府が公的資金を投入

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    2017年05月07日
  • レジリエンス 復活力―――あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

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    レジリエンスとは何か、多彩な事例をもとに、包括的に解説する。端的に言えば、レジリエンスとは、適切な多様性を有する構成員にもとづく、小さな自律的な組織からなるハブ型ネットワーク組織であり、バランス型フィードバックループを持つシステムである。

    特に通訳型リーダーの意義は印象深い。システムリーダーシップと呼ばれるものであり、プロセスコンサルタントや対話型ファシリテーションにま通ずるところがあるなあと思う。

    本書では何かしら分かりやすいツールが与えられる訳ではないが、レジリエンスの概念を理解するためには非常に価値がある。『世界はシステムで動く』を読んでからの方が理解が深まるかな。

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    2016年01月23日
  • レジリエンス 復活力―――あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

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    レジリエンスという言葉に出会ったのは、つい最近。メンタルヘルスにならない職場から、なったとしても持ち直せる職場へ、というセミナーにおいてでした。本書ではレジリエンスという考え方を個人から文化、自然、経済、社会まで拡げてサステナビリティの先の概念として語っています。概念というか、コンピテンシーみたいなものかも…あまりに複雑化したシステムの中に暮らし、9・11とか3・11とかそのシステムの崩壊を目にしている我々の身につけなければならない素養のように感じました。そういう意味で通訳型リーダーシップというリーダー論が印象的でした。またレジリエンスがビッグデータや社会的イノベーションと結びつく終章では、「

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    2013年09月29日
  • レジリエンス 復活力―――あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

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    レジリエンスとは、
    「システム、企業、個人が極度の状況変化に直面したとき、
     基本的な目的と健全性を維持する能力」
    と(この本では)定義される。

    似た概念に「サステナブル」があるが、本書によると
    サステナブルには次の問題があると指摘している。
    ・資源の維持に注目するあまり、特定のモノの保護という
    部分最適な行動を引き起こす。
    ・今の状態の持続に固執し、手遅れになった現実に対応できない。
    ・社会規範、文化との対立を解消できない。

    この本では、レジリエンスとそうでない事例を、
    金融システム、病原菌、テロ組織、電力網、自然環境、
    人の心、集団、社会という広範囲の分野で紹介している。

    特に面白か

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    2013年08月29日
  • レジリエンス 復活力―――あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

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    どんなに有効なシステムであれ、自然災害や人的ミス等、さまざまな要因によって破綻させられるということはあるわけで、大切なことはそういう事態に陥った際に、どのように破綻を回復させていくかということなのである。
    筆者は、自然、経済、金融、インターネット、テロ、医療、さらには人の心のケアまでを取り上げ、それぞれの破綻と回復の経過、必要なリーダーシップ等を明らかにしている。いささか間口を広げ過ぎたきらいはあるが、それほどに社会のあらゆる場面でレジリエンスは求められているということなのであろう。

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    2019年11月25日
  • レジリエンス 復活力―――あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

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    レジリエンスとは、システム、企業、個人が極度の状況変化に直面した時、基本的な目的と健全性を維持する能力。レジリエンスを向上させるためには、抵抗力を強化し、いざという時に備えて許容性の幅を広げておく。

    信頼性の高いフィードバックグループ、ダイナミックな再構築、固有の対抗メカニズム、分離可能性、多様性、モジュール構造、単純化、高密度化は、システムのレジリエンスを決定づける。信念と価値観、思考の習慣、信頼と協力、認識の多様性、強力なコミュニティ、通訳型リーダー、記紀に対応する敵う能力が社会的レジリエンスを育む。

    レジリエンスが発揮される環境を整えるには、システムをモジュール化し、ネットワークを構

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    2019年01月11日
  • レジリエンス 復活力―――あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

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    レジリエンスは冗長性とは違う。必ずしも同じように元に戻らなくてもいい。これは、当たり前かもしれないが、結構衝撃的な宣告だった。
    どこかで目標をさだめてレジリエンスにしよう、というのは、だから結構難しい、のだ。本書にも、実践はいつも暫定的でしかない、と書かれている。ある瞬間のレジリエントなものが、ずっとそういうわけではない、ということだ。本書は、失敗例も含めて、個人や組織、さまざまな事例がその発想の手助けをしてくれるだろう。
    ただ、個人はともかくとして、社会のレジリエンスは政治そのもので、どこかにとどまり続けようとすると、冗長化は出来ても強靭化は出来ないかもしれない。なでしこジャパンはレジリエン

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    2013年06月25日
  • レジリエンス 復活力―――あらゆるシステムの破綻と回復を分けるものは何か

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    最初から最後まで、わかるようで分からない、
    捉えられているようでつかみ切れていない、
    そういう感覚のまま走り切ってしまった。
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    コンセプトが東洋的なものであるから、なのだろうか。
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    2013年06月24日