荒木田岳のレビュー一覧

  • 村の日本近代史

    Posted by ブクログ

    かつて村は「人間集団」を意味する言葉であった。しかし、それが現在は「土地」を意味する言葉に変わったのは明治の半ばのことである。本書は、人間が帰属する村から分割され囲い込まれた村への転換を、豊臣秀吉の天下統一構想(分権から中央集権へ)まで遡り、位置付けようとする試みである。秀吉の構想の背景には16世紀における世界史的な認識の変化(地球は有限であるという認識とそれに基づく領土観の変化)があった。つまり「村の近代化は世界史と地つづきであったといえる」(p.11)というのが、本書の見通しであり、「村の担い手」の視点からではなく、「統治の客体」としての村という視点から村の「近代」300年の歴史が叙述され

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    2021年05月25日