ティエリ・マルレのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ー パンデミックが引き起こした深刻な危機によって、経済や社会がどのように機能し、なぜ機能しないかを考える機会がたっぷりと与えられた。その審判は明確だろう。私たちは変わる必要がある。というより変わるべきなのだ。だが、変われるだろうか?過去の過ちから学べるのか?パンデミックをきっかけに、明るい未来が開けるのか?地球全体に秩序をもたらすことができるのか?
シンプルに言おう。グレート・リセットをやるのか、やらないのか?リセットは野心的な挑戦だ。野心的過ぎるかもしれない。 それでも、やらないという選択肢はない。
私たちは全力で取り組み、やり遂げなければならない。肝心なのは、世界の分断をなくし、汚染や -
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Posted by ブクログ
本書はいわゆるグリーン成長を主張している本だと理解しています。
拝金主義の集団であるダボス会議でも「GDP成長絶対主義」を見直しを主張し始めたのは一つ評価したいです。新型コロナウイルスがネオリベラズムにとどめを指すものという認識も正しいものだと思います。しかしながら本書内で指摘されているようにパンデミックは経済・社会の不平等性を徹底的に浮き彫りにするものでした。
その根本の欠陥を生み出す資本主義への批判が全くないと言ってもありません。
やっぱり本書全体で語られているリセットと言いながら特権階級にいるダボス会議にいる人々の資本や権力はリセットする気はさらさらないんだね、とつくづく思わされました。 -
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Posted by ブクログ
「グレート・リセット」とは、2021年のダボス会議でテーマとなったことで世界的に注目された言葉で、ポストコロナの世界は、再生可能エネルギーへの移行加速、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進、ステークホルダー資本主義への移行による社会・経済システムの見直しなどが行われ、より公平で持続可能な社会を目指す変革が進むという、世界経済フォーラム(WEF)のクラウス・シュワブ会長に提唱された言葉だ。
当時、新型コロナはそれ程のインパクトをもって、ある意味では変革の好機と捉えられていた。再生可能エネルギーはその間のウクライナ情勢や米中関係等により足踏みの感もあり、DXは言葉が一人歩き、プーチンや -
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Posted by ブクログ
パンデミックが始まった当初はかなりパニック気味だったのだなと、本書を読んで改めて感じた。
落ち着いてきた今読んでみると、「世の中が不可逆的に大きく変容し、戻らないだろう」という主張が多いことに驚く。
よほど悲観的に受け止めてしまっていたのだろう。
本書を読んだ目的は、「シュワブ氏の提唱する"グレート・リセット"の具体的な方向性と詳細を知る」ことだった。
自分の読む前の認識では、立ち行かなくなった社会の諸課題に対して、世界の頭脳の中枢が、なんらかの明快な解決方法や方針を示しているのだと思っていたが、やはり実際はそこまで甘くなかった。
本書はあくまで2020年10月(頃 ) -
Posted by ブクログ
ネタバレノルウェーは、自営業者の平均収入の80%を支給、デンマークは75%。市場の論理が強い国は、対応できなかった。アメリカでは、病気休暇の制度がない会社が多く、休むと馘になる可能性があるため、感染が広がった。
グローバリゼーションのトリレンマ=経済のグローバリゼーション、政治的民主主義、国家主義の3つは相容れない。
グローバルガバナンスとは、グローバルな問題に国を超えて協力すること。
コロナは、小さな国々の成功と超大国の失敗を暴いた。
コロナで海外からの送金が途絶え、外貨獲得手段がなくなった=エジプト、インド、パキスタン、ナイジェリア、フィリピンなど。
大気汚染が、がん、心疾患、呼吸器障害など -
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