山田夏子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ
スクライビングを実践する上で、抽象度と五感への依存が高い部分を言語化した一冊。実践と理論の行き来の中で繰り返し読んで血肉にしたい。
U理論の併読がWantか。
備忘録
・スクライビングは本質的には参加型のソーシャルアート
・内面と外面に同時に注意を向け、複数の情報を処理する
・5つの領域:在る、融合する、捉える、知る、描く
・3つの枠組み:ダイアモンド・氷山・プレゼンシング
・カンターの4つの行動モデル:動かす、後に続く、反対する、俯瞰する
・氷山モデル:出来事、行動パターン、構造、メンタルモデル、ビジョン
・プレゼンシング: 出現し明らかになりつつある現実に呼び起こされる行動を今この瞬間にとること
・在り方をケアする=殻と実の両方をケアすること。鎧がはがれると中の実が自由になり、単純に在るよういざなわれる。
・スケッチに言葉を添える形でのジャーナリングに1年間打ち込む。模倣に学び、統合で進歩し、自らの源に触れることで熟達する。オーセンティックな自己であれ。
・壁の前に立った時描かれたがっているものは何かイメージする。イメージできない時は描かない。まずはより深く聴く。
・クライアントとは直接話す。組織文化を事前に掴み、自分の価値観と通じるものがある相手としか組まない。どんな仕事も何が目的で何が求められているかを事前に理解してから受ける。現場入りの前に会場環境と配置を知っておく。お互いを尊重できる関係でなければ仕事を受けない。 -
Posted by ブクログ
「学習する組織」、「U理論」関係のファシリーテーション・グラフィック、グラフィック・レコーディングの本かな?と思い、なんとなく興味は持っていたのだが、なにせ字や絵を描くのが大の苦手で、ファシリーテーション・グラフィックなどなどは、必要なときは誰かに頼むことにしている。
そういうわけで、2年前にでていたものをようやく読んでみた。
ここでは、話をグラフィックにするのは、スクライビングといわれている。(これらの言葉の違いはわからない)
描くのが苦手なわたしには、かなり高度な話で、アートの世界だな〜と思いつつ、参考になるところも思った以上にあった。
つまり、学習する組織系のフレームワーク的なものを踏まえたものになっているので、自分で絵を描かない場合でも、対話の進行のしかたなどへのヒントがたくさんあった。
一方、最近の「学習する組織」系の話しは、ますますアート的、右脳的、身体的、神秘主義的になっているなという印象をもった。
左脳だけでなく、右脳、身体が統合されるということの重要性はわかるのだが、なんだか、自分がいわゆる「現実」世界でやっていることとの距離を感じてしまう。
U理論は面白いかなと思いつつも、だんだん縁が遠くなっている感覚があって、やはり自分のリアリティとは違う感じを再確認してしまったかな? -
Posted by ブクログ
ネタバレ対話において「描く」(書くではない)の重要性を改めて示したのが本書である。
日本におけるビジュアル・プラクティショナの御三家は私の中では、やまざきゆにこさん、山田夏子さん、清水淳子さんの3名なのだが、著作がないお二方のうちのお一人が本を出されたということで非常に興味深い。また、NHKの番組で描く姿や作品を目の当たりにされた方も多いだろう。
対話の場において描くことの重要性を改めて示した本である。
この本の主張によれば、描くことにおいて参加者の意見や感情を引き出すことが重要だあり、そのためには絵は下手でも良い、デジタルではなくアナログの画材が良い、大きく身体を使って描くということにこだわりをお持ちのように思われる。
自分自身もビジュアル・プラクティショナのプロとしてとして活動をしているわけだが至極ごもっともな指摘であると考えている。場の目的のほとんどは参加者の行動変容を促すことである訳で、絵に釘付けになり自分の頭で考えない、自身の頭の中の言語化をサボる、自身の絵の下手さの言い訳にする、などそういう場面に直面したことも数限りない。
私自身の心情はいついかなる状況においてもより良い対話の場は作れる、である。オンラインとオフライン、デジタルとアナログで確かに違いはあるがすべては全ては可能性の中にあり方法は必ずあると考えている。
また書く(描くではない)ということは、あくまでも書き手の側のそれまでの経験が全てであると考えている。書き手が話し手について理解することは原理的に不可能なことであり、書き手が理解したことが書けるだけだと思っている。そういう意味ではこの本は反面教師であると思った。