アーノルト・シェーンベルクのレビュー一覧

  • シェーンベルク音楽論選 ──様式と思想

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いつも言っていることだが、一般論として音楽科は文章が下手で、論理も筋がちゃんと通っていないことが多い。恐らく本を読む習性がないからだろうと考えている。武満徹あたりは素晴らしい文学性をも備えていて、際だった例外である。
    さて本書だが、シェーンベルクは思ったよりも文章は下手ではないと思う。すごく上手いわけでもないが、論理が成立していて、真面目に考えて生きてきた人なのだなとわかる。
    それに比べて、翻訳が良くない。訳者も作曲家らしいのだが、とても読みにくい訳文だ。文章のセンスがない。たとえば、1ページ内の十以上のセンテンスの文末が全部「・・・である。」になっていることに気づいたときは失笑してしまった。

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    2019年10月12日