鈴木裕貴のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
原爆が投下されたヒロシマ・ナガサキ。一方候補地となりながら種々の偶然から投下を免れた都市もある。
8月9日悪天候だった小倉、県知事が次の目標になるとして8月11日全市民を疎開させた新潟、目標都市のリストから外れた翌日大空襲を受けた横浜、そして後に文化財を守るため空襲を受けなかったという神話を生んだ京都。
それぞれの都市がそれらをどう受け止め反戦、反核の運動に結びつけたのかを検証した作品。
吉田守男「京都に原爆を投下せよ」を読んだ時の衝撃は忘れられない。本書はその時の印象を思い出させ、また発展させてくれる、深い内容であった。
やや抽象的な表現が多かったように思えるが、それぞれの都市が原爆に対し -
Posted by ブクログ
8月9日の朝に天候不順のために原爆投下が回避された小倉、次なる原爆投下地となることを予期して全市民の緊急疎開を決めた新潟、大空襲の記録を辿る中で原爆投下目標とされていた事実に突き当たった横浜、古都を守ったとされるウォーナー神話が覆されると同時に投下目標とされていた事実と向き合うことになる京都‥
中でも興味深かったのは京都で、住民目線でも確かにここで書かれているとおりの道筋で理解が進んで(?)きた。まず文化財保護の観点から空襲を免れたとのウォーナー神話が浸透し、その後原爆投下目標になっていたとの話が浮上、ところがそれも半ば都市伝説的な「風説」として扱われ、いつの間にかまた文化都市としての「無空襲