木内岳志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
友人のお兄さんということで手に取った。
私の言葉で感想を書いてしまったら軽くなってしまう気がするので躊躇われるけれど、読んでよかった。ここまで心に刺さった本はない。
自分の状況に嘆くだけで終わるのでは無く、その状況からも価値を見出して、前向きに強く生きようとする姿がかっこよすぎた。
タイトルは「…といいたい」 の部分が大切なんだな。最後に生存者バイアスの話をされているけれど、山口さんは息を引き取る直前も同じように「がんになって良かったといいたい」 って思えていたのかな。
同じ大学生とは思えない語彙力と構成力、表現力にも圧倒された。言葉選びも凄い。夢のひとつだった作家は諦めたといっているけど、 -
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Posted by ブクログ
2021/08/01リクエスト 2
病は決して不幸そのものではない。患者を可哀想だと言ってくれるな。
僕は僕の生き様を残し伝えていくから、あなたはあなた自身の命について考えてほしい。
僕は、今の僕が好きだ。がんになり、自分の思いを綴り、そして自らの人生について深く考えることのできる自分が。
19歳で癌に、しかもとても珍しい胚細胞腫瘍になってしまう。
データからは、一年以上生存している人を見つけられない、そんな苛酷すぎる病。
何度も読んでいて、また再発、また再再発、その中で大学に通い課題も出し、旧知の友や、病院内で親しくなった人の訃報を知る。
最後の選択は、
死ぬかもしれないA -
Posted by ブクログ
山口雄也さんが6月6日亡くなった。
ある日突然、僕のTwitterアカウントのおすすめに飛び込んできた彼。がんと戦う彼のツイッターがなぜおすすめされたのかはわからないが、末期の大変厳しい状況の中で文字どおり懸命に生きようと、生き切ろうとする彼のツイートの切実さから目が離せなくなった。
そして、つい3日前、雄也さんの父親の代理のツイートで亡くなったことを知った…
この本は大学1年の冬に突然、胚細胞腫瘍というがんを宣告され、入退院を繰り返した山口さんの闘病記だ。2020年3月までのブログを基に構成されている。
「がんになって良かった」は、病気としての「がん」という側面でなく、限りある人生を悔 -
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ネタバレ 購入済み
正解のない話
作者の訃報をツイッターで聞いて
タイトルについて、考え込んでしまう。
『「がんになってよかった」といいたい』
壮絶な治療を得て、元通りの生活にもどることができたのなら
タイトル通りそうだと思う…。そして、この本を描いた時、出版されたとき
作者自身は快方に向かっていた時期だ。
しかし、そのあとに再び再発。
Twitterやプログなどをときどき読んだが
壮絶な治療の果てに待つのが、今度はどうしようもない「死」で…
亡くなる一週間前に、補助付きで歩いてる動画をアップしていた。
目はたしかに、生きることを諦めてなかったと思う…
Twitterやプログと合わせて -