コモンオムのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレまさか、この(3)で完結。久しぶり・・・って訳でもないが、やはり、推しで、なおかつ、前の巻を読んで、ますます好きになっていた作品が終わってしまうのは、地味にショックがデカい。
凹みつつも、こっから面白くなりそう、と感じさせるトコで、あえて綺麗に話を纏める、いや、この作品っぽく言うなら、完食に持って行かせるのは、逆に良かったのかもしれない、とは思っている。
オジさんってほどではないにせよ、若い、とは言い辛い年齢の、やや強面で、堅実な性格であるのが顔に出ているタイプの男性主人公が、実は可愛いものが大好きで、激務に追われる自分の心身を労わるべく、キャラ弁作りに力を入れる日常を描いていた、この『作田刑事の張り込み弁当』は、ほんと、ギャップ萌えのテクニックを学ぶ上で、良い教材だった、私にとっては。
この点に触れるのは、今更感もあるにしろ、作田刑事が自作のキャラ弁を食べて、ファンシーなインナースペースにトリップするってのも、良い意味でベタだから、話のテンポを崩さず、作田刑事の魅力を引き出していたな。
そんな作田刑事からの感謝で、確かに何らかの変化が生じ、自分を責め続け、許しを乞い、救いを欲していた万実さんが、これから、どう生きていくのか、そして、その歩む道に作田刑事の道が交わる事があるのか、実に気になるトコだ。
この台詞を引用に選んだのは、同意も納得もしづらい、けど、何か、妙に説得力がありやがるな、と思ったので。
「魔法でお金を出すんじゃないんですね・・・」
「金が欲しいだけで、ギャンブルするわけないだろ。そんなの夢も希望もない」(by桐島新造、福沢誠)
もう一つ、グッと来た台詞を挙げたい。
人生に「正解」があるのか、そこは誰にも判らない。
仮に、「正解」があったとしても、そこに辿り着く正しい道があるのか、それも誰にも判らない。
けれど、自分にとっての「大好き」から目を逸らし、己を誤魔化し、周りに迎合しすぎては、「正解」は手に入らない。
自分にとって「好き」は何か、そこから考えてみるのが、ある意味、一番、確実に「正解」を得られる方法かな。
キャラ弁作りの奥深さだけでなく、自分との対話、その重要性を説いてくれた、この『作田刑事の張り込み弁当』、本当に美味しかったです、コモンオム先生。
ごちそうさまでした!!
「このニンジンジェットは、どこに向かっているんだい?」
「こいつは、どこにも向かってない・・・ニンジンジェットは、飛ぶのが大好きだから、とにかく飛ぶのさ・・・・大好きなことをした先に、正解がある。作田さん・・悩んでるみたいだが・・大好きなこと・・それが答えだ」(by作田次郎、ウサギさんのパイロット) -
Posted by ブクログ
ネタバレこの(2)も、見た目が楽しく、味も最高だろうな、と解かるキャラ弁のインパクトが凄かった。
冷徹な見た目、しかも、刑事が、こんなにも可愛らしいキャラ弁を作るのに全力を注いでいるってのは、良いギャップ萌えを感じられ、同時に、ギャップを上手く使う事で、作品に深みを与えられるのだな、と勉強になった。
しかも、この(2)では、作田刑事よりも厳格そうな見た目の本部長までもが、実は可愛いもの大好きオジさんである、と判明しており、ますます、引き込まれてしまったくらいだ。
さすがに、(2)までしか出ていないので、連ドラにするには、話のストック的に厳しいにしろ、単発か15分くらいのショート連ドラであればどうにかなるんじゃないか、と思うほど、この『作田刑事の張り込み弁当』は推せる・・・いや、ほんと、小村あゆみ先生の『週末やらかし飯』とコラボしてくれないかな。
どのキャラ弁も美味しそうだが、個人的に、蓋を開けた時に、テンションが爆上げしそうだな、と思ったのは、第11話のキャラ弁。ふくろうの形をしたおにぎりに、たこ焼きに見える唐揚げってのは、最高に美味しそうだ。
この台詞を引用に選んだのは、なるほど、と納得できるものだったので。
刑事をやってて大丈夫なのかな、と心配になってくるほど、ギャンカスである福沢が、しかも、結果を出しているからこその説得力が妙にあるのが、実に良い。
あれも欲しい、これも欲しい、そんな欲は、ある意味、人間が生きていく上で必要であるにしろ、ないものねだりをしても意味は無く、とどのつまり、人は配られたカードで勝負をしていくしかない人生だ。
だからこそ、配られたカードで、どんな強い役を作れるか、想像力や発想力、応用力が求められ、それらを持っている人間は、使える札として重宝されるのだろう。
この福沢なら、尋常じゃない額の借金を負って、地下労働施設送りになっても、そこで開かれている賭場で、見事なイカサマを駆使し、借金を返すどころか、大金を得て、地上に舞い戻ってきそうだ。
「人生は時に、あるものだけで勝負することが必要だ、と感じました」(by福沢)
もう一つ、この(2)でグッと来た台詞を紹介させてほしい。
ちょっと面倒臭い感じが漂ってしまっている本部長ではあるにしろ、やはり、積み重ねた年齢と人生経験、また、本部長って立場は伊達じゃない。
この本部長も、こんな心境に到るまで、様々な葛藤を乗り越えてきたんだろう。
だからこそ、未だにつまらない羞恥心を捨てられずにいる作田刑事の心にしっかりと刺さったに違いない。
自分の「好き」を必要以上に偽ったり、隠したりする人生は、息苦しくなっちまうよな。
「最高だったな!作田君!」
「ええ・・・勇気を出して来て良かったです」
「勇気?」
「なんというか・・・やはり、恥ずかしい、というか・・・」
「・・・純粋に好きなら、何も恥ずかしいことはないさ・・・堂々と楽しんだ方が得だよ」(by本部長、作田次郎) -
Posted by ブクログ
ネタバレギャップ萌え、それをしっかりと活かせている作品だ、と感じた。
一切のルール違反を許さぬ、と言わんばかりの厳格な風貌である刑事が、実は激務によるストレス、心労などを、自作の可愛さ全振りのキャラ弁で癒し、日々の活力を全快させているとは、誰が予想するだろうか?
そんなギャップ萌えを前面に押し出した上で、くどくさせていないストーリー構成を実現させている、コモンオム先生、かなりの実力派だな。
味が第一、その考え自体は否定しない。ただ、美味しい料理の見た目が良ければ、なお良し、なのも事実じゃないだろうか。目で楽しむ、それもまた、料理に大切な事だ。
作田刑事が作成するキャラ弁は、どれも美味しそうなので、個人的には自信を持って推せる食系漫画なのではあるが、正直、子供がいるお母さんには、購入してください、とは言えん・・・いや、だって、これ、もしも、お子さんに読まれたら、絶対、「ママ、これ作って」と猛攻されちゃうに決まっている。一回ならまだ、作れるだろうけど、毎日は、さすがに、お母さんのやる気も続くまい。
この台詞を引用に選んだのは、作田さんの、可愛いキャラ弁作りに対する熱意が本物だ、と伝わってくるモノなので。
ある程度の経験を積んでいる社会人なら感じる事だろうが、仕事において、妥協は時に必要だ。
確かに、とことんまでやるのは大事だ。
しかし、とことんまでやる、そこを重視過ぎて、相手から求められているレベルの結果を示す事が出来なかったら、本末転倒だ。
社会人にとって重要とすべきは、最低限のノルマはクリアする、だ。
その為には、時に、妥協も視野に入れた業務運行を心掛けなければならない。
だが、仕事以外は違う。
相手じゃなく、自分が満足できる結果を出すのが最優先なので、むしろ、妥協してはいけない。
安易に満足せず、最高以上を目指す作田さん、やっぱ、イイわ。
「くッ・・・・かわいい・・・・これだけでも十分だが、『かわいい』は細部に宿る!」(by作田次郎)