北川尚人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
チーフエンジニア視点の実際のエピソードをもとに、製品開発の難しい所とそれらに対するトヨタ流の工夫が解説されている。製品開発=ものづくりをしている会社の製品企画担当者にとって、参考になる本だと思う。
一方で、トヨタを含めたこれからの日本企業に求められるサービス開発=ことづくりには、この本とは違う視点の仕組みや工夫が必要なはず。書いてあることを否定しているわけでは決してないが、平成時代を生き抜いた術がそのまま令和の時代に通用するとは限らない。
書いてあることをそのまま鵜呑みにせず、トヨタ含むものづくりに長けた日本企業がなぜ平成後期において世界に遅れを取ったのか、考えながら読むのが適切だと思う。 -
Posted by ブクログ
技術マネジャーにとっては、とても響く言葉が山盛りで、さすがにトヨタの人材の書くことは違う、と唸らされる。・・のだが。
「かくあるべし」がいっぱい述べられているが、僕の乏しい経験からの感想に過ぎないとはいえ、書かれていることを、平均60点レベルであっても、クリアしているエンジニアは、存在しない、と断言したい。
理想論を結晶化して教材として用いるのは結構であり、どれか一つ2つでも実践できれば十分すぎるというのならいいのだが、純真な若いエンジニアは、こういう本を読んで、高揚した気分になり、といって、実践できる項目はひとつ、2つ、悪くすればゼロのはずだ。世界に冠たるトヨタとはいえ、人間のレベルというの -
Posted by ブクログ
ネタバレ30代男性
「トヨタ」と書かれている本ということで読み始めました。
私の働く会社でもトヨタ式を真似て5Sの徹底や改善活動などの生産性を向上させる取り組みを実施している。この本では「どのように」だけではなく、実際に「なにを」したのかという視点で、新車開発の要であるチーフエンジニアについて記載されている。
トヨタの長い歴史(体制)にこだわらず、顧客ニーズに応えようと行動すること、開発スピードをあげることがコスト削減となること、各部署とのコミュニケーションを取る距離感を縮めることの大切さは非常に参考になった。キープディスタンスを保つ中、画面上でいかにコミュニケーションを活性化できるかが課題と感