あらすじ
現在、GAFAをはじめ、テック企業の成長を支える重要な職種として注目されるプロダクトマネジャー。
じつは、この本家本元はトヨタのチーフエンジニアである。
世界中で売れる製品を開発し続ける仕組みとは。
世界が注目するその仕組みの中心で司令塔の役割を果たすチーフエンジニアの秘密を
多くのヒット車をつくり続けた名チーフエンジニアが明かす。
トヨタはなぜ30兆円の売上と2兆円強の利益を出せるのか?
もちろんよく知られた「生産方式」も強みのひとつ。
しかしどんなに生産方式が優れていても、売れるものがつくれなければ、ただの宝の持ち腐れ。
重要なのは、世界中で売れる製品を開発し続けること。
その仕組みがトヨタにはあった。
トヨタの製品開発の仕組みの中心にいて、
司令塔の役目を務めるのが「チーフエンジニア」という職種。
トヨタのイメージを変えたファンカーゴにbB、
北米市場で圧倒的人気を集めるカムリ、
商用バンのロングセラー車、プロボックス・サクシード
ソニーとの協業によるコンセプトカーpod などなど、
担当した多くの新車をヒットさせ、
「試作車レス」「大部屋開発」「ユーザー対話型開発」など、
新たな開発の仕組みを考案したことでも知られる名チーフエンジニアが、
その仕事と資質・能力をつぶさに明らかにする。
自動車のみならず、
新商品開発に日夜努力するすべてのビジネスパーソン必読の書。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
チーフエンジニアの仕事の内容
必要なスキルを実体験を踏まえてのべられていて参考になる
ところどころ、他社や他部署に対して本音も出ており好感がもてた
Posted by ブクログ
トヨタのCEの北川様の書いたトヨタ流仕事の考え方、具体的なやり方が記されていて参考になった。トヨタは特に凄いことをしていないが当たり前のことを愚直にやり続けそれを全員が体系化しているところが偉大なところだと思う。大部屋活動、CEは高い目標を完遂できる段取り力を身に付けよ、愚直に徹底的に図面をチェックすべし、自分を支えてくれる関係者全員に感謝せよ、問題を明確に、現状把握、目標設定、真因を考え抜く、対策計画、対策実施、効果確認、成果定着、これがトヨタの言いたいことだと思った。
Posted by ブクログ
トヨタでチーフエンジニアをやられていた北川尚人さんによる、チーフエンジニア論。ファンカーゴやbBの開発秘話、チーフエンジニアの仕事論、トヨタの開発現場についてなど、話題は多岐にわたる。個人的にはラウル(車)のこと販売スタッフやジャーナリストに少しでも詳しく知ってもらおうとして用意した技術うんちく・開発秘話集の話はとても興味深かった。チーフエンジニア、もちろんなんだけどとてもハードワークしてるなと思った。
Posted by ブクログ
数々の車種を手がけたチーフエンジニアがどのような仕事を進めたのかについて詳しく書いている。トヨタといえども新製品開発、についてはかなり苦しんでいるのだとわかった。
Posted by ブクログ
チーフエンジニア視点の実際のエピソードをもとに、製品開発の難しい所とそれらに対するトヨタ流の工夫が解説されている。製品開発=ものづくりをしている会社の製品企画担当者にとって、参考になる本だと思う。
一方で、トヨタを含めたこれからの日本企業に求められるサービス開発=ことづくりには、この本とは違う視点の仕組みや工夫が必要なはず。書いてあることを否定しているわけでは決してないが、平成時代を生き抜いた術がそのまま令和の時代に通用するとは限らない。
書いてあることをそのまま鵜呑みにせず、トヨタ含むものづくりに長けた日本企業がなぜ平成後期において世界に遅れを取ったのか、考えながら読むのが適切だと思う。
Posted by ブクログ
bBの開発裏話がすごく面白かった。
仕事の仕方を学ぶ、とかよりも「よく聞く車がいかに生み出されたか」という点で楽しく読み切れた本なので、星4つ。
Posted by ブクログ
技術マネジャーにとっては、とても響く言葉が山盛りで、さすがにトヨタの人材の書くことは違う、と唸らされる。・・のだが。
「かくあるべし」がいっぱい述べられているが、僕の乏しい経験からの感想に過ぎないとはいえ、書かれていることを、平均60点レベルであっても、クリアしているエンジニアは、存在しない、と断言したい。
理想論を結晶化して教材として用いるのは結構であり、どれか一つ2つでも実践できれば十分すぎるというのならいいのだが、純真な若いエンジニアは、こういう本を読んで、高揚した気分になり、といって、実践できる項目はひとつ、2つ、悪くすればゼロのはずだ。世界に冠たるトヨタとはいえ、人間のレベルというのは、どの会社でもそんなに差があるものではない。
そして、これらの結晶化した美しい言葉で綴られた「教え」は、実践していない半可通の人々によって、口伝として、先輩から後輩へと伝えられる。あたかも先輩はそれを実践しているかのように、新入社員には受け取られるはずだ。
これは、悪意にとれば、「しごき」「いじめ」の図式にも通じる。トヨタは今までの時代は、このやり方で人材の全体レベルを上げてきたという成功体験があるのだろうが、人の気質が変わり、世界中で「生産」の意味も大きく変わりつつある現在、この本に書いてあることは、昔の「精神論」にすぎないとも言える。
Posted by ブクログ
30代男性
「トヨタ」と書かれている本ということで読み始めました。
私の働く会社でもトヨタ式を真似て5Sの徹底や改善活動などの生産性を向上させる取り組みを実施している。この本では「どのように」だけではなく、実際に「なにを」したのかという視点で、新車開発の要であるチーフエンジニアについて記載されている。
トヨタの長い歴史(体制)にこだわらず、顧客ニーズに応えようと行動すること、開発スピードをあげることがコスト削減となること、各部署とのコミュニケーションを取る距離感を縮めることの大切さは非常に参考になった。キープディスタンスを保つ中、画面上でいかにコミュニケーションを活性化できるかが課題と感じた。
Posted by ブクログ
トヨタの組織構造がわからなかったけれど、この本を読んでわかることができた。
チーフエンジニアが役員レベルだということも知らなかった。また、エンジニアと言ってるけれども、管理職かつエンジニアという仕事の仕方で今までやってきた仕事のやり方と違うと感じた。
仕事のやり方を学べることもできてトヨタの働き方を学ぶ一冊にいいと感じた。