相川英輔のレビュー一覧

  • ハンナのいない10月は

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    大学キャンパスを舞台にしたミステリー。
    いろんな謎があり作品全体がとても自然な流れ。研究室で猫を飼っている変わり者の教員、陰では「穏やかな狂人」なんて呼ばれていたりするけれどしっかり地に足ついた展開。めっちゃ好き。

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    2025年06月23日
  • 黄金蝶を追って

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    普段短編集はあまり読まないけど、とても面白かった!一つ一つのお話にしっかり浸かった。

    特に「星は沈まない」の登場人物たちが愛おしい。最初から順番に読んで、読み終わったらもう一度読み返すといろいろ胸熱。

    心に残った登場人物たちが本の中あちこちに。

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    2025年06月18日
  • 黄金蝶を追って

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    面白かったー!!

    SF・ファンタジー作品の中には、世界観に入るまで時間がかかるものもありました。でも、この作品はその世界にスルリと入れて楽しめました。
    そして、読み進める手が止まりませんでした!!

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    2025年01月26日
  • 黄金蝶を追って

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    過去、現在、近未来を描くSF(サイエンス・フィクション)にしてSF(すこし・ふしぎ)な作品でありながら、現実と空想が交錯する世界に生きる人々の絆を味わえる一冊。同時に「私もいつか不思議な体験をするかもしれない」と読者に思わせるような物語でもある。現実の中に溶け込んだ空想を描いているはずなのに、どこかノスタルジーさえ感じるのは何故なんだろう。

    とても読みやすくSF初心者にもオススメ。
    この本を読み終えた後に残る不思議な感覚を、ぜひ多くの人に味わってもらいたいです。

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    2024年03月03日
  • 黄金蝶を追って

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    たまたま書評を読んで面白そうだったので読んでみました。ノスタルジックなSFでちょっとウエット。面白かった。他の作品も読んでみよう。

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    2023年12月17日
  • 黄金蝶を追って

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    やっぱり好きだな、相川栄輔さん。文章が合う。
    「ハミングバード」は「惑星と口笛ブックス」で二度ぐらい読んで、英訳の朗読されたやつもたしか聞いて、だから4回めぐらいだったのだけど、なぜか今回が一番感動した。奇妙な設定ながら、出てくる人がみんなまっとうで、理性的で、だからついつい「やさしい世界」と評したくなるんだけど、何回か繰りかえして読んでいると、そうは言ってもそれぞれに後悔や不安や行く先の不安定さを抱えていて、それがあんな形で表現されていることがすごくグッと来るようになった。そのせいか、大江さんのポエトリーリーディングが、なんか心に響いたりして。よい短編。

    それからなんといってもやはり「黄金

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    2023年08月21日
  • 黄金蝶を追って

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    6作品収録されている短篇集で、どれも面白かった。平易だけど美しい文章。SF要素やファンタジーが日常に入り込んでくるものの、主人公たちはそれを大げさに騒ぎ立てないので、奇抜な設定なのに奇抜さを感じずに読める。1話目の「星は沈まない」は2021年に小説すばるに掲載された作品のようだけど、今は実際にコンビニエンスストアにAI店員が導入されつつあり、近い未来を先読みするような興味深さがある。しかも、あとに出てくる短篇で驚きの展開もあった。最後の話も驚いた。

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    2023年08月02日
  • ハンナのいない10月は

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    大学講師の森川を中心に巻き起こる大学内外でのささやかな、でも大変な出来事を。森川が研究室で飼ってるハンナという三毛猫が大変愛らしい。猫の縁も無視できない出来事に繋がる。面白かった〜!まさか食堂継いだらどうしよう…!って途中なったけど。こういう変わった先生、実は私の大学にも居たのかなぁ。出会ってたら少しは違ってたかなぁ。

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    2023年07月23日
  • ハンナのいない10月は

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    本に対する愛情たっぷりの一作。文章がとても読みやすく、一気読みできました。大学の裏側を描く内容や少子化問題が経営に影響を与えていることなど興味深い話もおおかったけど、やはり本にまつわるエピソードが一番心に響いた。「本に順位なんてつけられない。どれも同じぐらい大切だよ」という森川先生の言葉はすばらしい。ほんとうにそうだと思いました。猫のハンナはかわいいし、あの人やこの人がどうなっていくのか、続きが読みたいです。

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    2020年09月25日
  • ハンナのいない10月は

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    凄く面白かったです。学べたことがたくさんありました。例えば、
    ・悪目線での気持ち。
    ・大学の生き残り問題。
    ・(定食屋を通じての)仕事の在り方。
    ・誠実やルールを貫く、作者の意図がしっかりした良質なミステリ。
    ・希望の見つけ方。
    ・決めつけることへの警鐘。
    などです。

    秀逸な、青春ミステリ小説です。
    オススメの一冊。良本です。

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    2020年08月20日
  • ハンナのいない10月は

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    平々凡々と生きてきた男子学生、学生自治会長を務める才女、大学の夜間警備員など、一見普通の暮らしを送っていても誰もが人知れぬ悩みを抱えていて、少しずつ傷つきながら生きている。猫のハンナと主人公の森川先生の穏やかさがそれらを包み、癒していく。コロナ禍で社会が殺伐としてしまったこの時期に読めて良かったと思う。

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    2020年06月06日
  • 黄金蝶を追って

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    日本より先に海外で評価された
    自称"逆輸入作家"相川英輔さん

    「黄金蝶を追って/相川英輔」

    (S)少し(F)不思議なSF短編集

    AIとコンビニ店長
    幽霊と暮らす女性
    時間の間に陥る男等々

    幅広い少し不思議な設定が日常を送る人達とリンクしてリアリティのある不思議な世界を構築している

    ともすればリアリティに欠けた滑稽にも感じる世界に陥ってしまうSF

    どの作品も不思議が主人公達の日常もたらす感情の変化に見事にリンクされており、短い物語とは思えないカタルシスを感じる作品もあり

    短編集なのでゆっくり一本ずつ読む予定だったにも関わらず、一本の「星は沈まない」から世界に引き

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    2025年06月03日
  • 黄金蝶を追って

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    文字で読む、世にも奇妙な物語。
    といった感じ。

    非現実だけど、ちょっと先の未来でありそうな感じがよかった!

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    2025年02月24日
  • 黄金蝶を追って

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    面白かった。
    「日曜日の翌日はいつも」が特に良かった。
    逆セカイ系というか、人間が足掻く作品が好きなのだと思う。

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    2024年02月25日
  • 黄金蝶を追って

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    すごいSFを見つけたかもしれない。淡々とした描写なのになんてハートフルなんだ。ヤングの小説にも似た暖かな読後感がある。
    でも、後書きで出版社(しかも他社)の名前を誤字るのはちょっと興醒めなので星を引きます。

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    2023年12月15日
  • 黄金蝶を追って

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     短編集。『あとがきに代えて』ではSF・ファンタジーの作品集とされていて、確かにそうなのだけれど、最初に収録されている『星は沈まない』が小説すばるに発表された作品であるように、文芸誌に載っていても違和感ない味わい。作者の関心は一貫して人と人との繋がりにあるように思える。あさま山荘事件を彷彿とさせるエピソードが織り込まれた表題作がひときわ印象的。

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    2023年11月14日
  • 黄金蝶を追って

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    ☆3.8

    SF・ファンタジーに属する作品群六編が収録されている。
    どの作品もどこかノスタルジーを感じさせる。
    掴みたいのに掴めない何かを、この中に探してしまう。
    そんな気持ちになった。
    読み終わって考えると、その何かとは「希望」なのかもしれないなと思った。


    「星は沈まない」
    長くコンビニ業界の会社に勤めそれなりに出世するも、ある事件から不採算店の店長に降格され十年。
    この店はAIを導入することでほぼすべての業務を代行できるシステムのモデル店舗になると決定された。
    AIシステムの「オナジ」と働き、その能力に驚かされつつ気味悪くも思うのだが…

    予想以上のコミュニケーション能力を持つオナジに

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    2023年08月24日
  • ハンナのいない10月は

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    帯に”心優しい登場人物が織りなす青春ミステリー”とあり、大学時代のラブストーリーで、彼女の名前がハンナだろうと憶測したのは安易な考えだった。ハンナは大学の万年講師・森川譲が研究室に飼っている猫の名前とわかり、まず予想が裏切られた。
    大学公印が狙われたり、頻発する謎の停電や他大学からスパイが潜り込んだりと、現在の大学は昔の大学と違いさまざまな問題を抱えているのに驚かされる。猫の髭はポルトガルでは『天使の忘れ物』って呼ばれて幸運のお守りらしい。大学の夜間警備アルバイトをしながら小説を書いている男性が登場する。文学賞に応募しては落選する彼が追い求めているテーマを森川に語る。「子供の頃から悪のヒーロー

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    2020年07月24日
  • ハンナのいない10月は

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    大学ってもっと人間的な方がいいよね。もっと書いて欲しい。大学って人が交わるところなんだって。おもしろかった!

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    2020年07月23日
  • ハンナのいない10月は

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    大学講師の森川先生と、その授業を履修する(でも就活で出席日数の足りてない)大学4年生、その彼とたまたま出会った3年生を中心に、森川先生の研究室にいついたネコのハンナを交えて展開する物語。

    大学の存亡を侵そうとする陰謀があったりして、ところどころハードボイルドな展開になったりもするけど、基本的には相川栄輔らしいやさしい世界が展開します。森川先生が、巻きこまれ型のようでいながら、しっかりとした芯があって揺るがないのがいいよね。というか、みんなすごくまっとうなのだ。今時、それこそがファンタジーじゃね?と思わなくもないけど、なんかほっとする。ハンナも(:_;)

    これを機に「惑星と口笛ブックス」シン

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    2020年06月15日