周大荒のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1920年頃に発表された「三国志演義」の二次創作。一言でいえば、蜀びいきの三国志。場面は劉備が新野にいる頃、徐庶が曹操の計略で許昌に行くか否かといったあたりから始まる。司馬徽が徐庶に送られてきた偽手紙を見破り、徐庶は劉備の下にとどまり、諸葛亮・ホウ統・徐庶の三参謀と五虎大将が揃い踏みする。劉表から荊州を譲られ、益州をも獲得し、一気に中原をうかがう・・・という話。本当にトントン拍子で蜀にとって都合のいいように展開する。
最終的に蜀を勝たせたい作者の意図が強烈に働いており、蜀の武将は全員優秀で、魏・呉の武将は一部を除き役立たず揃いといった描かれ方が露骨すぎる。また、蜀の版図拡大は一気呵成ではなく、