山口英彦のレビュー一覧

  • サービスを制するものはビジネスを制する

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    0.この本を読む目的は何か
     ビジネスにおけるサービス機能の難しさと、その難しさを乗り越えて成功をもたらすためのヒントを得る。
     自社のビジネスに置き換えて、どんなことが言えるのかを考える。具体的には、自社ビジネスにおけるサービス機能の特定と現状分析、課題を解決するためのアイデアを考えられるようになる。


    1. この本は要するに何について伝えようとした本だと理解しましたか。また、現在の自分にとって、どのような意味があるかを考えてください。

     サービスを始める、サービスで魅せる、サービスで稼ぐ、サービスを広げる、という進化のサイクルをこの順番で回していく。その際、サービスが持つ特性である、同時性、無形性、変動性、消滅性からくる難しさを巧みに克服していく。
     サービスで魅せる、稼ぐためには、人・組織のインプットに対する投資がかかせない。

     自社では、コンサルサービスを立ち上げるが、その際、ターゲットの絞り込みと、コンセプトの明確化が重要だと思った。何にしぼって勝負していくのか、そしてそれを実現させるために社内サービスに思い切って投資する。外部からの人材調達も、大規模に行う。自社なりに標準化できる部分の見極めと、それぞれが独自性をもってパフォーマンスを発揮する部分の定義を行う。そうすることで、社員は安心して力を発揮することに集中できる。


    2.本の中で印象に残っていることは何か?
    ・実は、文化は細部のルールに表れる
    ・従業員満足度を上げることを目的にしてはいけない
     サービスの価値を上げ、顧客満足度・ロイヤルティが上がり、売上・収益が向上するという連鎖が生まれるように、社内サービスを向上させる。

    3. 今後、何を意識し、どのような具体行動を励行していきたいですか

     サービス視点で、DX活動について考えてみる。我々は誰をターゲットにし、コンセプトを明確にしているか?そのターゲットのロイヤルティを満たすためのサービスを定義できているか。

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    2025年07月24日
  • サービスを制するものはビジネスを制する

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    サービスを語る本、というと、「XXで学んだ感動のおもてなし」みたいな一種の「働きがい本」が思い浮かびがちだ。これはこれで胸が熱くなったりもするのだが、ともすれば現場の「情熱」「誇り」を強調し、下手をすると「だから日本は素晴らしい」という文脈に着地していたりして、必ずしも「もうかる仕組みとしてのサービス」の分析になっていないものも多い。著者はそうした視点から離れ、サービスを「企業価値の源泉、経営資源」として捉え直そうとしている。

    例えば本書では、現場の判断重視がよい、という通説を疑う。「マニュアル化」という言葉は、従業員の自主性を奪う、顧客ニーズより経営の都合を優先する、とネガティブに語られやすいが、著者はこうした風潮に媚びない。豊富な実例をベースに、「新人従業員には、徹底して標準に沿った行動を身に付けさせるのが鉄則」(P.193)と言い切る。また、大手外食での仕入れ自動化の例などを引きながら、「現場の勘」依存から脱却することにこだわる(「現場軽視」と同義でないことは読めば分かる)。
    背景にあるのは「標準のオペレーションがしっかりしているからこそ、イレギュラーな対応について考える余裕が現場に生まれる」(P.215)という明快な整理だ。

    こうした一見クールとも思えるアプローチの背後に、サービス業を魅力ある産業・職場にしたい、また、効率経営の論理と顧客満足とは両立するし、させねばならない、という著者の信念を読み取ることは容易だろう。サービスの提供者として、受益者として、また、サービス業を顧客とする実務家として、多くの示唆を得られる一冊。

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    2019年01月13日
  • サービスを制するものはビジネスを制する

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    グロービス発行のサービスマネジメントに関する本。
    教科書的に網羅的にわかりやすくまとまっており、非常に参考になる。仕事のヒントとして使えるように思う。

    <特に残った点>
    ・利益が出るような仕組み構築はまず、魅せて十分な魅力を構築できてから行うべきという点。
    ・4P以外に人、物的証拠、プロセスなども駆使して伝えるべきであるという点
    ・標準化の重要性、人の重要性。ベースを作ることで初めて、改善に繋げられる、オペレーションが楽になりエクセレンスにつながるという話

    <メモ>
    ・サービスの特性
    無形性、同時性(生産消費同時)、消滅性、変動性
    ・サーバクションフレームワーク
    サービスは提供企業側要因と同時に顧客側の要因がもたらす影響が大きい。サービスを提供する物的環境、その場に居合わせた他の顧客、サービス提供を支える見えない内部のシステム組織がサービスに影響しているというフレームワーク。
    →相性の良い顧客を取り込めればより強固なサービスにつながる。顧客の共創という。
    ・サービスの価値=(カスタマーにとっての結果+サービス提供プロセスクオリティ)➗(売価+入手コスト)
    ・サービス成長のためのシナリオ
    1模倣困難性の構築シナリオ。 立地、ノウハウ技術、内部管理情報システムなど。一番は人材の質、組織文化、ブランド
    2コスト競争力の強化シナリオ。提供プロセスの効率化。
    3規模化のシナリオ。どんな市場に横展開できるか。人的資源をどう拡張するか。
    ・無形性を特徴とするサービスは新規顧客販売労力が大きい。既存顧客の継続利用のメリットは非常に大きい。顧客ニーズを把握できており、顧客も利用法を心得てくれている。顧客離脱率を5%減らせば、利益25%から85%まで改善すると言われる。
    ・顧客満足で無理をしないために
    1 誰を満足させるかを決める
    2 何で頑張るかを決める
    3 パフォーマンスを可視化する。見えないサービスを見えるようにする。高級レストランで食材や調理法に対する説明をしたり、ホテルでトイレットペーパー三角おりやグラスにカバーなど。
    4 認知作用を使う。
    ・顧客満足の原動力 人材と組織
     顧客満足と従業員満足はミラーになっている。
    ・サービスプロフィットチェーン
    1サービス企業の社内サービスの質が従業員満足に影響を与え、
    2高い従業員満足が高い従業員ロイヤルティを生み
    3高い従業員ロイヤルティが従業員の生産性を高め
    4高い生産性がサービスの価値を高め
    5高いサービス価値が高い顧客満足を生み
    6高い顧客満足が顧客ロイヤルティを生み
    7高い顧客ロイヤルティが企業の業績向上につながる

    ・成功企業は標準オペレーションがしっかりしているからこそ、イレギュラーな対応について考える余裕が現場に生まれる一方、そうでない企業では本来は定型的にこなせるはずの業務まで、いちいち自己判断しているので余裕が生まれない。イレギュラーを判断することさえ手間になっている

    ・多店舗展開できている企業は出店可否の判断基準が極めて明確。証券魅力度、リッチ魅力度に関し、既存の繁盛店を分析し、自社の店舗リッチ戦定時に重視する項目を特定している。

    ・人材育成のポイント
    1価値観の共有 ビジョン、行動規範、自身の理想像をイメージしてもらう
    2実践と自己観照 実技演習 OJT 自身のパフォーマンスを振り返ってもらい、できてない自分に気づいてもらう
    3基本手順の習得
    4他社との対話 他社と対話し、自分が目指したい理想像を再確認したり、自分の現状を客観視してもらう。

    ・非定型サービスでの従業員育成
    1サービス現場の環境整備
     定型部分の標準化、自動化 
     現場への裁量権限の付与
     従業員間での事例共有
    2育成上の工夫
     技の意図を読み取る訓練
     顧客視点でのフィードバック
     失敗から学ばせる

    ・統合のマネジメント
     統合を検討すべき領域は情報システムや人事経理といった内部制度の統合、坂路やサービスラインアップの整理、一番は企業文化。

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    2018年09月23日
  • サービスを制するものはビジネスを制する

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    サービスを特定の産業・業界に属するものと捉えるのではなく、機能として捉え、殆どの企業にはサービスという機能が存在するという前提から、サービスを体系的に構築していくためのプロセスが非常に丁寧にまとめられている。
    本書が素晴らしいのは、「優れたサービスは現場感覚に基づく優れた属人性により提供される」という世間の通念を覆し、属人性ではなく仕組みを構築することで再現性のあるものとしてサービスを説明している点にある。例えばよく言われる「現場の声が大事」という意見に対しては、その重要性は否定しないものの、「現場感覚なるものに振り回されると、従業員がみんな頑張っているのに報われない、生産性の低い企業になる(本書p4)」との考え方が示されている。

    本書で具体的に書かれている「ビジネスモデルを設計する→品質の追求と訴求→安定化と生産性向上→持続的成長への試練」という4つのサービス拡大のプロセスでは、マーケティングにおけるターゲティングの重要性や、生産性向上のためのオペレーション改革のステップなど、サービスに限定されない汎用性がある議論が含まれており、その意味でも有用性が高い1冊。

    【以下、個人メモ】
    ・サービスは目先の損益ベースで考えがちで、短期的な赤字を避けたがる傾向が強い。しかし、サービスであっても、製造業のような工場建設など投資ベースでの考え方が必要。例えば人材に対する投資、顧客への提供価値を実現するために必要なオペレーションの構築への投資など。宅急便創始者の小倉昌男氏による「サービスが先、利益は後」という言葉はこの点を突いている。
    ・サービスの価値を本質価値と表層価値に分けた場合に、本質価値の部分は標準化が可能な範囲。また、教育における講師など、その属人性が一定程度出てしまうサービスの場合、標準から極めて外れて優秀なサービスを提供するメンバーの存在はデメリットにもなり得る。そうしたメンバーのサービスが広がりすぎてしまうと顧客の事前期待が高まりすぎて、それ以外の平均的なメンバーに対する評価が事前期待とのギャップにより極めて低いものになり、顧客満足度を低下させてしまうため。
    ・サービス提供時の安定性を高めるための手段の代表例は、従業員のスキルとウィルの向上、分業化、集約化、顧客の絞り込み、標準化、モノへの置き換え、労働力の代替など。特に労働力の代替における顧客の力を活用する手段は、インプットの低下に繋がると同時に、そうしたプロセス自体を楽しむ顧客の満足度向上も期待できる。
    ・生産性(アウトプット÷インプット)を高めるためには、上記手法によるインプットの低下と単価やクロスセルによるアウトプットの上昇だけではなく、プロセスの最適化も必要。そのためには不定形のサービスにとっては一見難しい需給バランスの調整が不可欠。そのためには需要の平準化と供給のコントロールの2面で考える。

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    2014年09月28日
  • サービスを制するものはビジネスを制する

    Posted by ブクログ

    サービスの構築から運営についての要点を、かなりスッキリまとめた本書。典型的な事例を交えながら展開される内容は、とてもわかりやすい。
    日本では、サービス業=ものづくり以外の産業、とされているが、整理付けをしっかりすればもっとはっきりした定義付け・モデル化ができ、数字以外の要素を含めてちゃんと経営できることが、よくわかる。

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    2013年12月07日
  • サービスを制するものはビジネスを制する

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    サービスのお勉強。

     費用発想の弊害は、小倉昌男氏の次の言葉によく表れています。「(目先の)利益のことばかり考えていれば、サービスはほどほどでよいと思うようになり、サービスの差別化などできない。となると、収入も増えない。よって利益はいつまでたっても出ない。こんな悪循環を招くだけである。」

     サービスの結果を決定づける要素は、「サービスを受ける顧客」や「サービスを担当する従業員」ばかりではありません。その他に「サービスを提供する設備や移設といった物的環境」「その場に居合わせた他の顧客」「サービス提供を背後で支える内部のシステムや組織」の三つが影響力を持ちます。サービス結果を決定づける五つの要素をまとめて、サーバクション(Servuction:Service Production System)と呼びます。

     サービスの価値=(カスタマーにとっての「結果」+サービス提供のプロセスのクオリティ)÷(売価+入手コスト)

     …顧客満足を向上させるには、本質サービスにあたる属性はミスなく提供しつつ、表層サービスにあたる属性のうち、自社のサービスコンセプトに合致し、トータルの顧客満足に影響する属性を集中的に高めていく、そういったメリハリが効果的なのです。

     サービスマーケティングの7P
    4P+
    People(人的要素):
     ・サービス提供に直接・間接で携わる従業員
      -人的要素:サービス提供に直接・間接で携わる従業員
     ・サービスの現場を共有する他の顧客
    Physical Evidence(物的証拠):
     ・資格(または他の感覚)で感知でき、顧客にサービス品質に関する手掛かりを与えるもの
      ‐店舗や社屋などの建物、インテリア、設備・備品、看板、印刷物、従業員の服装など
    Process
     ・サービス提供の手順
     ・サービス提供にあたってのノウハウや方法論

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    2019年06月22日