前川健一のレビュー一覧

  • アジアの路上で溜息ひとつ

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    やはり旅行関係の本は面白い。
    古本屋で入手したから、雑多な本の類だと甘くみていたら、良い意味で期待を裏切られた。
    旅を記した本が面白いのは、ありふれた日常にはない新鮮さがあるからだろう。

    「深夜特急」ともちがう、やや憂いを含んだ著者の目に映るアジアが見れられる。

    ーオプティミストでなければ、一人たびを続けられない。そして、同時に、ロマンチストあるいはセンチメンタリストでなければ、旅を続ける面白さがない。ー
    たしかにそうだと頷いた。

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    2011年04月20日
  • タイ様式

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    全方位の興味。

    『バンコク:旅の雑学ノート』と評しても遜色のない、タイに対する有意義な知識と前川さんの研究成果(と言ったら前川さんは恥ずかしがると思いますが…)が詰まった一冊。その内容に圧倒されますが、自分の分からなかったところは素直に分からないと書かれているところもまた好感が持てます。

    あとがきと山口文憲氏による解説が輝いています。これは必読!

    「商店の並んだ街を歩くことは、それ自身が、楽しみの無限の源泉である。」
    エドワード・モース『日本その日その日』(石川欣一訳)

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    2009年12月02日
  • アジア・旅の五十音

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    尊敬する作家、前川健一さんの旅エッセイ本。「あ」から「ん」まで思いつくままの単語をもとに自らの旅を振り返っています。ときに冷め、ときに熱い細かい描写の鋭さに唸らされます。

    自分の旅のこだわりのあるスタイルや理想を求める書きかたは、少しだけ伊丹十三の名著「ヨーロッパ退屈日記」を彷彿とさせる、ような気がするのでした。

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    2009年11月25日
  • いくたびか、アジアの街を通りすぎ

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    前川さんは変に旅を理想化しないので、自分の旅を「ただそこにあるもの」として淡々と綴っています。旅行記というよりもエッセイ集といったほうが近いかもしれないけれども、良書であることには変わりません。

    「トラベラーズ・ブルーズ」と題されたコラムも嫌みがなく、良い味出しています。「笑っては気の毒だが、やはり笑ってしまう日本人旅行者の話」の数々には悶絶です。

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    2009年11月17日
  • アジアの路上で溜息ひとつ

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    前川さんの本は、自分と考えが近いというか、かなり似たような視点からアジアや旅を捉えているので、読みながら頷いてしまう部分がとてもたくさんあります。そして数多い旅行記の中でも隠れた名作だと僕は思っています。

    本書は僕が初めて読んだ前川さんの本。アジアと銘打ちつつもケニアやアメリカの話も登場しますが、全体に漂う一歩引いた客観的な描写が心地良いです。

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    2009年11月17日
  • アジアの路上で溜息ひとつ

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      旅にで食べて人に出会う、 新作落語の良質のもの。on the road版。 

    Sex版も読んでみたいです。

    食べるという人間の基本的な欲望と行動を軸としてかいま見える人と人の在り方。 青年にとって基本的な欲望と行動のもうひとつの軸である性をかいして見えてくる人と人の在り方を前川風に切り取って料理した、みじめで、せつなく、詩的な「お話」を読んでみたいです。

    期待せずに、ついでに買った本だったこともあり、 こりゃ結構おもしろい!
    と笑えたときにメッケものをしたととうれしくなりました。 ありがと。
     
     

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    2013年03月13日
  • アジアの路上で溜息ひとつ

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    アジアを旅する著者の旅行記。とにかく腹ペコだなぁという印象で、何かを食べる描写がすごくほほえましくうらやましく面白かったです。

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    2011年07月04日
  • アジアの路上で溜息ひとつ

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    誰でも一度は夢見るアジアへの旅・・・
    しかも貧乏旅行!
    著者の旅行はとっても貧乏でその分面白い。
    貧乏だから生まれる現地の人々とのふれあい、そして見えてくる風景。
    自分も旅行している気分になる一冊。

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    2010年05月05日
  • アジアの路上で溜息ひとつ

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    あー、あたしが男だったらなーと思わせる一冊。たぶん男だったら、こんな旅を好んでたんじゃなかろうか。安宿に泊まり、大衆食堂で飯を食う。怪しい人に声かけられてついていく…とかができただろうに。日本でもそうだけれど、海外に行くと女はナメられる。中には女一人でも旅しているツワモノもいるし、あたしもかつてはアメリカに一人で行ったりもしたけれど、やっぱ安全上を考えるとそれなりのホテルにしか泊まらないしそれなりの場所にしか行けない。もっと見たい光景があったかもしれないのに、それを逃しているかもしれないと思うと嫌になる。ちなみに本書は著者が貧乏旅行をした旅行記。アジアだけでなく、あたしが行きたいケニアだのエジ

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    2009年10月07日
  • タイ様式

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    タイの食事、衣服、交通、習慣、モノ、住まい、建築物などの 日常の些細なことを観察したことのエッセイ。 ポケット付きブラジャーや、氷だらけのジュースや酒、お尻の洗い方など タイに行ったことがある人や興味のなる人、今まで気になっていた疑問や不思議が解決。

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    2009年10月04日
  • アジア・旅の五十音

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    時期も場所もばらばらの旅の断片を五十音順に並べたエッセー集。 「あ」は「あいさつ」から始まり「洗濯」や「ドミトリー」「ワイロ」など。 目次だけ見ても色々と自分の旅が思い出されるようなキーワードが並んでます。 文章は真面目な感じだが、くすりと笑わせてくれる。

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    2009年10月04日