石井宏のレビュー一覧

  • モーツァルトは「アマデウス」ではない

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    面白い人には,とっても面白い本だと思うけど,興味がない人にはまったくつまらないだろう.文章はくせのない平易な文体で構成もしっかりしていて,よかった.

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    2021年10月23日
  • モーツァルトは「アマデウス」ではない

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    あっという間に読み終えた。モーツァルトが不遇であり続けながら、それでもへこたれず名曲を生んだのは、何が彼のモチベーションだったのだろう。アマデウスという言葉からドイツへの嫌悪感、というか人との関わり合いが下手?というか負けん気があの優れた名曲を作り上げたかと思うと不思議な気がする

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    2020年03月07日
  • モーツァルトは「アマデウス」ではない

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    モーツァルトは生前「アマデウス」と名乗ったことも署名したこともないということは、著者が2004年に出版した「反音楽史」に既に書いていたが、今回はそれをメインテーマとして、新たなモーツァルト像を描くことを試みた本と言える。

    著者が本書を書いたのは89歳の時で、高齢にも関わらずこれだけの文章を書くのは立派である。また、文章の面白さはさすがで、数十年前の頃の文体と変わることなく面白く読めた。
    だが、モーツァルトはアマデウスと署名したことも、名乗ったことはないということが何度も出てきて、重複・交錯するため、構成がごちゃごちゃしている感もあった。

    サリエリによる毒殺説は、近年では大多数が否定的立場を

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    2024年08月16日
  • モーツァルトは「アマデウス」ではない

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    映画『アマデウス』によって、モーツァルトの名前は“ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト”とぼくの頭にインプットされてしまったので、今更“それは違う”というタイトルの本書を見て目が点になった。種を明かせば、生前モーツァルトはアマデーオ(もしくはアマデ)という名を使っており、アマデウスという名は彼の死後から使われるようになったらしい。なぜそうなったかは、本書を読んで納得できた。映画とは異なる本当のモーツァルトの姿がわかった気がする。

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    2020年06月07日
  • モーツァルトは「アマデウス」ではない

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    ネタバレ

    刺激的なタイトルの問いを軸にモーツァルトの生涯を追う。冒頭の謎の提示はたしかに興味がそそられるけれど、中盤以降はちょっと長いなあと感じたのでした。昔も今も人間は変わらなくて、もてはやされればそれを羨む人が出てくるし、才能があるがゆえに孤独を感じてしまう。結局、ドイツという国の対面を守りたいと考えた人たちのせいで「アマデ」ではなく「アマデウス」になった。

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    2020年04月18日