岩木一麻のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
感想
医療もの小説の中でも結構ガチで医療について語っている部分があり、気を抜くとついていけなそうになる。
医師ががんを移植して治し続けるなんて怖すぎる!
あらすじ
夏目は東都大学医学部の腫瘍内科で博士課程の学生である。高校からの同級生の羽鳥は公衆衛生学を学んでいる。ある日、指導教官である西條教授が3月で研究も医師も辞めるというのを聞いてショックを受ける。
夏目のがんセンターでがん保険に入った直後にがんになる例が立て続けに起こり、友達で保険会社に勤める森川が偶然にしては出来すぎているが、夏目の診断に問題はないと言われるが気になる。
柳沢は湾岸医療センターで初期の肺がんと診断され、手術を受ける。予後は順調だったが、ある日転移が見つかったと言われる。
森川は癌が寛解した小暮という患者を訪ねたが、不審な点は見当たらなかった。その後、夏目が診断して保険金が降りた他の3人の患者も寛解していることが分かる。その共通点として湾岸医療センターが浮上する。しかも、そこの理事長が夏目の恩師の西條先生だった。その後、湾岸医療センターから出ている保険金を調べたところ、年収に応じてがんの再発率が高いことが分かる。そこから夏目たちは湾岸医療センターががんの培養を行い、薬が効きやすいがん細胞を培養して患者に投与し、がんにさせているのではないかと推察する。
夏目と同僚の羽鳥は、低所得者のがん寛解が免疫抑制剤を使って操作したものだとして西條に迫る。西條は認めるも、柳沢のがんの謎は解き明かせなかった。西條は亡くなった娘の原因が羽鳥であることを突き止める。西條と夏目があった夜、西條は拉致され、死体が発見される。湾岸医療センターの闇はその事件により葬りさられることになった。しかし、西條の死は偽装であり、弟子の宇垣と潜伏生活を送っていたのだった。 -
Posted by ブクログ
「がん消滅の罠」の続編。
日本がんセンター勤務の夏目と羽島、そして生命保険会社勤務の森川の3名が不可解な事件に挑むシリーズの2作目。
埼玉県内の医師連続殺人事件とがん団信を利用した保険金詐欺の2つの物語が並行して描かれる。
今回の軸はメラノーマと言うガンは人工的に移植できるか、と言うもの。
通常黒色のメラノーマだが、犯罪に使われているのは無色。発見が難しいと思われるのに、森川が勤める保険会社では無色のメラノーマのガンによる住宅ローンの詐欺と思われる事例が相次いでいた。
結局、森川の件は証拠不十分となってしまうが、もう一つの医師連続殺人事件は動機が複雑過ぎて、理解不能・・・
がんの「代替治療法」がいろいろ物議を交わしていることは理解しているが、犯罪に用いたトリックが難しいし、動機も共感には程遠く・・・
まだ続編が続きそうだが、これ以上難しいトリックはちょっとついていけないかもしれない。 -
Posted by ブクログ
む、難しかった。今回も医療最前線の用語が前作に増して多くて、一度読んだだけでは理解できない部分も。
しかし、この人間模様、面白い。医師法で、医師は患者に害を与えてはならないとあるそうだが、消極的な行動や、巌医師のように、説明するも説得せずと言うのは、これに当たるのだろうか?そして、自分の行動を選ぶ事ができる患者は、ネットで曖昧な知識を得ることが正しいのだろうか?
コンピュータに診断の補助を受けるのが当たり前の世の中になっていくであろう昨今の事情を考えても、藁に縋り付く気持ちはわからないこともない。そんな患者を数多く診る夏目医師は、擦り切れてしまわないのだろうか?
次巻が楽しみ。ああでも、その前に前巻からきちんと読み返さないと。