ハロルド・ジョージ・メイのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者が日本に来たのは1971年の夏。
8歳のハロルド少年は、父親の仕事のため家族でオランダから横浜に引っ越してきた。
母国から遠く離れた異国の地。
右も左もわからない。
日本語どころか英語もわからない。
そんな時に出会ったのが、日本の文化。
盆踊り。
歌謡曲。
仮面ライダー。
「8時だョ!全員集合」
そして、プロレス。
「父が家でプロレスを観ている時にとても楽しそうだったのは、父も移り住んだばかりの日本で苦労していたので、プロレスでストレスを発散し、諦めずに闘うエネルギーを得ていたのだと思います」(P168)
中学高校は、インドネシア。
大学は、アメリカ。
就職先は、日本を選 -
Posted by ブクログ
新日本プロレスの社長にオランダ人が就任と聞いた時は耳を疑った。しかも、前職はタカラトミーの社長、その前は日本コカ・コーラの副社長、サンスターの執行役員。全くもって意味が分からん、というのが当時の正直な印象だった。さらに言えば、プロレスが持つ独特の胡散臭さに魅力を覚える古いプロレスファンからすると、こんな“マトモ”な人がプロレス界に足を踏み入れて大丈夫なのか、とさえ思っていた。
ところが、蓋を開けてみれば、絵に描いたような新日本プロレスの快進撃、V字回復。日本語、英語、オランダ語を含む6か国語に精通し、ブランド構築などマーケティングに長けたプロの経営者に対して、大丈夫なのか、などと思っていた非礼 -
Posted by ブクログ
・プロレス本というよりビジネス本
百戦錬磨という言葉に惹かれて買いましたが、言葉の通りメイ社長は百軒錬磨の人のようです。
百戦錬磨と言っても仕事に限らず、人生において沢山の修羅場を乗り越えたからこその百戦錬磨だと思います。
大学に入って先生から「大学は勉強だけするところじゃない」的な事を言われ、メイ社長はボランティアに打ち込んだエピソードが印象に残ってます。そのボランティアによって、メイ社長の人としての厚みが出てきたんかなぁ。
でも普段はめっちゃフレンドリーで、気さくで楽しい人なのが読んでて伝わってきましたね。
普段は経験から来る自信と楽観的な性格で楽しく仕事してるけど、いざとなったら目の -
Posted by ブクログ
プロ経営者として錚々たる大企業の役員社長を歴任した方の自伝と宣伝を兼ねた本。
1章は生い立ちなど自伝的な内容、4章は当時勤めていた新日本プロレスのPRであまり面白くなかったが、2章マーケティングについては個人の嗜好とも合いとても面白かった。
今でもレッドブルなどで実施するアドトラック兼サンプリングカーの採用、夕方のニュースの背景に無理矢理映り込む巨大広告、木箱入りのお中元など、アイデアマンでもある。
お客様相談室や広報など顧客と直接付き合う部門、法務部などの裏方を高く評価する部分は、事実でもあり、当時の社員への労いでもあったように思う。
またあえて書かれていないが彼自信も相当なハードワーカーだ