真紀涼介のレビュー一覧
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ネタバレ胸があったかい想いでいっぱいに包まれる読後感。
航大と拓海のような友達関係が深まっていくってすごくステキだ。
植物が絡む小さな謎を解いていく過程は、航大と一緒に楽しませてもらえた。
家族とも職場とも違った第三の自分の居場所や人との繋がりって、なかなか出来づらく貴重だ。
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何か夢中になれるような楽しみが見つかればいいのになと思えど、何も変わらない日常の中でどう見つければいいのかなと漠然と思いながら過ごしている今。
菊子さんのちょっとした言葉がとても胸に残る。
『何でもいいのよ。とにかく自分がしたいことをするの。それを探すこと自体、とっても、楽しいと思うわ』
『コツは、少しでも気にな -
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ネタバレ確かにやり過ぎは良くない。でも暴力は駄目と言われてもやらなきゃやられるからね。
この件に関して航大君は何も悪く無いのでは?と正直思いましたが話が進まなのでそういうもんだと思う事にしました。
人と自然と関わり根本的な部分が変わる訳では無い。けど気持ちが変わる。視野が変わる、広がる。
そして前に進める。何よりも大切。
菊子さんと航大君とたまに拓海さんの会話は楽しそう。同年代の友人とする会話とはまた違う面白さがありそう。
紙風船が地面からお花みたい咲いてると聞いてフウセンカズラかなって思ったけど違うかった。残念。
でもお花みたいに咲いてるかと言われたら違うなってなった。
親子と言っても別人で -
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草花と謎と優しさと、の話。
高校生の航大くんと大学生の拓海くんが沈丁花をきっかけに出会い草花とささやかな謎を解き、少しずつ成長していく話。航大くんが良い子やから、こちらが感じる憤りもホッとするような優しさに昇華してくれる。今まで気にしていなかった草花が気になる、という航大くんに完全同意する。私もこれを読んでどんな花か検索したり道端の花に目をやったりし始めた。ほっこり。
・春の匂い
沈丁花が植えてある家を探す航大が、拓海とお婆ちゃんに出会い、拓海と共に探す話。三大香木の沈丁花を見て香りたくなる。そしてその家を探そうと思った航大の過去に眉を顰める。理不尽な扱いを受けた航大が悪くない、それくらいが -
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なんでしょうか…優しい人になった気分
もともと優しい人ですけど(●︎´艸`)ムフフ
主人公は高校生・航一
明るくてポジティブ、サッカー部でも一生懸命な爽やかな高校生です。
友達の喧嘩に巻き込まれてサッカー部を退部
帰宅部の毎日は輝きを失いイライラする自分がイヤで、ふと以前一度だけ偶然助けてくれた沈丁花の咲く家に住むお婆さんを探すことに…
偶然その家を探す手助けをしてくれた大学生・拓海との花に囲まれた日々で航一の毎日が輝いていく…
ってもう爽やか〜♪嫌な人出てこないし笑
航一の学校生活の事件とも言えない問題を拓海が真剣に考えてくれて解決!そして成長( ´ ▽ ` )
重い作品の後はホ -
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思いもよらぬ友人のトラブルに巻き込まれ、サッカー部を退部して以降、何をしても楽しさを感じずに鬱々としていた高校2年の航大。
入学前にサイクリング中に転倒し、手当てしてくれた親切なおばあさんを思い出し、もう一度会ってお礼を言いたくて探す途中で出会った無愛想な大学生の拓海。
この2人が、植物に纏わる謎を解いていく。
青年2人と植物や花に大いに癒される。
毒を感じさせない好感の持てる連作短編集である。
ゆるやかで優しく始まる短編の1作目から徐々に面白い展開になり飽きさせない。
植物に興味が湧いてくること間違いない。
○春の匂い〜航大が親切なおばあちゃんの家を探すのだが1年前でうろ覚えのた -
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まず、表紙が素敵。こんな素敵な庭で菊子さんのような可愛らしいおばあちゃんが美味しいお菓子と飲み物でもてなしてくれるなんて最高。
だが探偵役は菊子さんではなく、孫で無愛想だけど優しい大学生・拓海。
主人公の高校生・航大が一年前に出会った沈丁花のある家に住む高齢女性を探すという、あまりに大まかな手掛かりだけでのミッションに拓海が付き合ってくれたことをきっかけに、二人は様々な謎解きに挑む。
とは言え、学校から少しずつ消える植木鉢や、なぜか植物が上手く成長しない花壇、蔦に覆われた密室といった、ミステリーとしてはささやかなもの。
だがそこには優しさと人の気持ちにきちんと向き合う誠実さがあって微笑ましく -
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友達のケンカに巻き込まれ正当防衛だけど相手に怪我をさせてしまった主人公。熱心に打ち込んでたサッカー部も自発的という名の元に退部することになり、親も我慢できたのではと百かばってはくれない。心にバシバシとげができてる。そんな時に優しくしてくれたお婆さんを探すのだが覚えているのは庭のことだけ。その庭探しをひょんなことから助けてくれるおしゃべりのお婆さんと庭に詳しい大学生の孫。彼らと親しくなりいろいろ植物からみの謎をといていく連作短編集。殺人事件とか派手な事件はないけれど、人の心は難しいし優しいしややこしい。
最後は前向き。もし続くならまた読みたいなあ。 -
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一年前、偶然出会ったおばあさんに会いたい。しかし手掛かりは、庭に沈丁花が生えていることと、その庭で交わした会話だけ――。トラブルにより部活を辞め無気力な日々を送る航大が、一年前の記憶を頼りにある家を探していたところ出会ったのは、美しい庭を手入れする不愛想な青年拓海だった。拓海は植物への深い造詣と誠実な心で、航大を導いていく。植物と謎を通して周囲の人間関係を見つめなおす、優しさに満ちた連作ミステリ。
サッカー部でトラブルと起こし、部を辞めた航大。そこからずっと鬱々とした生活を送っていたときに出会った大学生の拓海とその祖母の菊子。2人は航大の話を聞いてくれ、そして探している家を特定してくれた