ジャニーンカミンズのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレロードムービーのような小説を読みたくて、この本を手に取った。西部劇のようなタイトル。しかしこれはアメリカの荒野を馬車で渡ったような二世紀位前(?)の話ではなく、現代のメキシコの観光都市アカプルコから命からがら逃げてアメリカとの国境を渡った母と八歳の息子の話。
彼らに何があったのか。
主人公のリディアという女性は書店を経営し、夫は記者で、最近メキシコ最大の麻薬密売組織(カルテル)「ロス・ハルディネロス」とそのボスであるハビエルのことを暴露する記事を書いたため、ある日、目の前で夫や母親を含む親族13人を殺害され、助かったのは自分と八歳の息子だけだった。
リディアはハビエルが自分と息子の命も -
Posted by ブクログ
レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。
緊迫感溢れるロードノヴェルでした。
まず、主人公のリディアが出だしで、楽しい友人だと思っていた人間が、親族16人を殺した悪魔だとわかった瞬間。
生き残った32歳の母親が8歳の息子を連れて53日間移民となって2645マイルの、メキシコから合衆国までの旅をします。
私は、移民というものを、今までほとんど知らなかったので、移民の命がけの困難がよくわかりました。
作品全体に重苦しい雰囲気が絶えず流れていたように思います。
なんで、この主人公たちはこんな理不尽な目に遭わなければならないのか全くわかりませんでした。
移民というものは、みんなこんな -
Posted by ブクログ
「自宅を捨て、文化を捨て、家族を捨て、母語すらも捨てて、望んでもいない遠くの国という夢にたどり着くチャンスのために、命をかけて大きな危険に飛び込んでいくのだ」
つい先日ベネズエラで大洪水が発生し、住むところを奪われ難民となったひとたちが徒歩で北(アメリカ)を目指すというニュースを見ました
マジか!無理じゃね?と思いました
命の危険なんて感じたことのないぬくぬくのほほんハポネス(スペイン語で日本人の意)の典型的な感想ですよね
考えないようにしてるんですよね、きっと
考えたら心折れますもん
折れたらもう終わりですもんね
本作の主人公リディアはメキシコはアカプルコから北を目指すので距離的には