船戸優里のレビュー一覧

  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    優里さんの「私自身、自分のことを何も分かっていなかった」という言葉が印象に残った。
    寄り良い自分になるためには自己を認識して理解していかなければいけないと改めて思った。
    一方で当事者たちを支える側の辛さやしんどさも感じた。
    優里さんは児童相談所や病院の先生のことを信用出来なくなったと語っていた。
    しかし、支援する側の精神的負担や労働の重さを考えると、支援する側も自分の辛さで精一杯だったのではないだろうか。
    結愛ちゃんが亡くなったことで責任の所在を問われることになった支援する側の逃げの心理も理解できなくはない。
    支援する人たちが有効的な支援を行うために何ができるのかこれから大学で学ぶ中で考えてい

    0
    2025年02月23日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    この本を読んでから、事件に対する見方が180度変わった。ただ事件を非難しているだけの人程、手に取って読んでほしいと願う。
    般若の「2018.3.2」のMVを見て、事件を再認識し、虐待死の有名な事件として知っていただけだった。なんとなく知っていた事件だなぁと思い、何も考えずに読み始めてしまった。読みながら涙が止まらなかった。
    SNSで[他人の生活]を簡単に覗けてしまう今の時代こそ、「自分の子供はこうであってほしい」という両親の呪いに苦しめられる結愛ちゃんのような子が、たまたま今見えてないだけで、私達が思ってるよりずっと近くにいるのかもしれない。

    子どもへの教育が思わぬ形で虐待にもなるし、自分の

    0
    2024年09月19日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    自らの経験と重ねられるのではないかと思い、この本を手に取った。
    私も虐待によって行政からの保護を受けていた期間があり、現在はこうしてゆっくりと本を読むことができている。
    自身の経験を中心に感想を述べたい。
    筆者の精神状態には(私が言える立場ではないのだが)非常に共感する。父親の暴力や叱責に疑問を呈しても力や長い時間に渡る説教で丸め込まれてしまう。…そもそも疑問を呈することなど自殺行為に近いのだ…私自身もそう考える事が多々あったため、筆者の苦労、娘を守ろうとする努力が一文一文からひしひしと伝わってきた。
    私が父親からの虐待を受けていた当時は母親の気持ちが分からず、この本に触れるまでもまだ少ししか

    0
    2024年01月22日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    どうか多くの人に届きますように。
    親である人だけではなく、行政の方、子どもと関わる仕事をする人、保護者と関わる人、全ての大人に届きますように。DVについてもこの本で関心を持ってほしい。

    0
    2023年08月17日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    最初から最後まで涙が溢れて止まらなかった。目黒区虐待死事件の母による手記。母親はDV被害者でしかない。身体的暴力の有無に関係なく、DV加害者の言動はなぜこうも判を押したようにみな同じなのか。著者が児相や精神科医や警察に藁をもすがる思いで助けを求めているのに、支援者の看板をあげている機関が二次被害を追わせている。著者を救えなかった人達こそ、責任を追うべきではないのか。著者の回復、DVの法整備、被害者支援の充実、DVについての世間への正しい周知を、心から願う。

    0
    2023年05月01日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    泣きながら読みました。優里さんは夫・雄大からDVを受け、支配され苦しみながら頑張っていた。結愛ちゃんのことも本当に愛していた。その悲しみ、苦しみ、後悔、自殺念慮…たくさんの気持ちが書かれていて、何度も何度も泣きました。心を開ける弁護士さん、精神科医と出会えて良かった。少しずつ現実を見ることが出来るようになってきた文を見て光が差したような希望の光のような気持ちになりました。

    1
    2022年02月25日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    今まで読んできた虐待に関する本と全然違ったのは殆どが、被害者であり加害者の目線から文字から伝えられる文章だったこと。読み応えがある。

    誰しもがなってしまうかもしれない状況下であり、この過程を行政は見逃してはいけず、それが悲しい事件に繋がったことも感じた。
    どの虐待事件もそうだが、偏った考え方が加害者はあるし、その背景には切なく悲しい家庭環境が大体元凶である。してしまった事実だけでなく、そういたった背景をきちんと報道することで、未然に防ぐことはできるのではないか。子どもだけでなく、老人や動物に対してもそう。
    自分にできることはないのか、考えさせられた。

    巻頭に写真が載せられた亡くなったゆあち

    0
    2022年01月12日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    決して他人事ではないなぁ、と思う。

    健全な家庭と
    健やかにはいかない家庭との差は、
    たぶんわずかだ。

    細心の注意を払って、
    丁寧なコミュニケーションでもって
    日々を重ねていくこと。
    それが出来なくなったと思った時点で、
    その相手とは適切な距離をとること。
    それもできない場合は、
    他者に相談し巻き込んでいくこと。

    逃げるのも、頼るのも悪くない。
    むしろ、頑張りどころは、そこにある。

    0
    2021年08月21日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    このニュースは衝撃すぎて鮮明に覚えていた。

    まだ小さくて小学校にも上がってない女の子が、虐待死したが、日常的なDVに加えて反省分を書かされていたこと。多くの人がこのニュースを覚えているだろう。

    私はこのニュースを最初聞いた時、なんてひどい虐待なんだ。と思った。まだ小学校に上がってない女の子が「おねがいゆるして」なんて反省文を書いていたのは驚きでしかなかった。

    同時に、両親はなんてひどい人なんだと思った。求刑を聞いた時は少なすぎる。死刑も同然なのではないかと思った。

    しかし、この本を読んで一気にこの事件に対するイメージが変わった。最初は両親に対して強い怒りや悔しさを感じたが、母親もDVの

    0
    2021年01月13日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    加害者の本を読むことに心理的抵抗がありましたが、読んでよかったです。

    DVがこんな深刻な事件を引き起こす可能性をはらむことは知らなかったので、勉強になりました。

    1つの事例ですが、虐待当事者という究極の生の声を知る機会となりました。

    どうしたらこんな事態を防げるのか考える材料になる、重要な本です。

    加害者と被害者の両面を持つ筆者ですが、大きな傷を負って闘っている大変な最中に、当時の率直な心情を世の中に発表してくださったことに感謝します。

    0
    2020年08月17日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    DVの被害者であり、虐待の加害者にもなってしまった船戸優里さんの手記と、精神科医の白川美也子先生の診断書を読みたくて手に取りました。

    深い絶望の果てで、優里さんを理解し、力になろうとする人たちが現れて、優里さんがどのように変化していったか、厳しい状況に陥っていく過程で優里さんの身にに何が起きていたのか、優里さんの側から知ることのできる貴重な内容でした。

    読んでいて、本当に他人事ではない、と思いました。

    出版に向けて、怖いと思う気持ちもあっただろうと思います。
    なぜ出版の意思を固められたのか、その想いも本書の中にありました。

    SOSは何度も出されていた、けれど、受け取られなかった。周りが

    0
    2020年02月18日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    心理的虐待によって人がどのように変わってしまうのかが分かる。事実を知るということが、こんなにも苦しいものかとやるせない気持ちになった。しかし、子育て世代にはぜひ読んでもらいたいとも思う。今でも子への虐待がニュースになる世の中が終わるためにも。

    0
    2024年06月01日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    子どもを愛する母親であっても、この本の母親と同じように、何かのきっかけで歯車が狂い、こういうことになる可能性はゼロではない。普通の人は児童虐待なんてありえないと思うかもしれないけど。人はそれだけ脆いし、弱いと思う。そんな危機感を持たせ、自分がしっかりしなきゃと気持ちが引き締まる本です。

    0
    2024年04月21日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    これまで弁護士というものが何故、犯罪者の擁護をして味方になれるのかさっぱりわからなかった。
    でもこの本を読んでみて、被告にとって心を開いて頼れる存在になり得ることもあるのだと思った。そしてただただ判決が気に入らない、罪の意識の薄さから控訴しているのではないということを知った。母親の言い訳に聞こえる部分もあったけれど、母親も被害者であり、もっと社会全体でどうにかできなかったのか、小さな命がむごい虐待で消えずに済む方法はなかったのかを考えさせられた。
    痛々しく悲しい本でした。

    0
    2023年11月11日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    匿名

    購入済み

    私もそうだったという共通点

    この手の本は「どうして」と思う事があるが最後に巻末資料、意見書が付いていたのがわかりやすく良かった。 

    もう思い出したくもないが書いてみようと思う。
    私も15年前にモラハラDV夫から逃げて離婚しているのだが、私もそうだった共通点があった。
    当時はまだモラハラはほぼ知られておらずDVも殴る蹴るの認識で私自身も「DVってほどではない」認識で、でも毎日辛くておかしくなっていた。
    私の友人の前で元夫が怒鳴り、友人にも怒鳴ったりしたので勇気を振り絞り警察に電話し警察に自宅に来てもらったが助けてもらえず、夫に嫁は酒乱だからすみません!と言い包められ絶望。
    警察なんて呼んで、でも助けてもらえず

    #タメになる

    0
    2022年12月20日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    彼女を評価するのは非常に難しいのは、私にもわかる。

    数ページにわたる心理学者の分析があったので、勉強になりました。

    私の意見は、そう言うことも起こり得るとおもう。
    そのひと言に尽きる。
    いち母として、擁護も批判もしたくない。

    0
    2022年09月27日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    娘さんへの愛と懺悔が詰まっていた。
    閉鎖空間の中で生きる家族を、周囲の人間は本当の意味で寄り添うことってできるのかなぁと思いました。

    本当にダメな人はダメって言えなくて、
    大丈夫っていう人が本当に大丈夫なのか、寄り添える人になりたいと強く感じた。

    私たちも同じで、身近な死を経験しないと悲しいけど気付けないことってあって、死の後悔を抱えながらその気づきを生と結びつけていくしかないんだろうなぁ。

    被害者でもあり加害者でもあってしまう苦しい

    0
    2022年02月03日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    現代の女性の嘆きが生々しく描かれていた。
    DVの本質は支配とコントロールにある。今回の事件を他人事と思わず、DVの被害者に手を差し伸ばしてあげられるような人になりたいと思った。

    ただ、この本は妻である優里さんの視点で書かれているため、夫が全ての元凶のように思われる内容が書かれていたが、夫の雄大さんは不遇な生い立ちを持っていたということが明らかとなっている。そういった事実に触れていなかったため、「夫が完全なる悪」であるという誤解を招く内容だった。

    DVする側にもするだけの理由がある。それを踏まえた上で、児相には、子供だけでなくその親のサポートまで徹底して欲しいと思う。

    0
    2022年01月07日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    巻末の解説を読むとよくわかります。夫による支配と洗脳による解離性障害とPTSD。母親として結愛ちゃんを守れなかったのは事実ですが、きちんと正常な判断ができるように治療しつつ、自分を見つめ直し罪を償ってほしい。
    個人的には野田小4の事件のことを獄中で知らせれてたのがヘェでした。

    0
    2021年08月16日
  • 結愛へ 目黒区虐待死事件 母の獄中手記

    Posted by ブクログ

    《虐待ってなんなんだ⁉︎》

    ダメ男と結婚してしまったことにより、先ずは自分自身が虐待された女性、そしてその男の言いなりになり娘を虐待死させてしまった。

    幼い子供が虐待死する事件は「鬼母」が起こすものと思っていたが、それは間違いだった。

    綺麗事ではなく、女性は娘を今でも愛しているし、後悔と反省の日々を送っているようだ。

    著者に与えられた使命は、同様の事件が社会から根絶されるために、獄中から、そして出所後も発信することだろう。
    それはとても勇気がいることだ。この書籍はその一歩目だ。

    0
    2021年02月12日