川島武宜のレビュー一覧

  • 日本人の法意識

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    西欧諸国の法律にならって作られた明治の法体系と、現実の国民生活とのあいだには、大きなずれがあった。
    このずれが今日までに、いかに変化し、あるいは消滅しつつあるのか。
    これらの問題を、法に関連して国民の多くがどのような「意識」をもって社会生活を営んできたかという観点から、興味深い実例をあげて追求する。

    [ 目次 ]


    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時

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    2011年05月11日
  • 日本人の法意識

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    内田先生おススメの一冊。
    読みながら、「ははあ、あるある」と思い当たること数々。
    著者は、日本人には「権利』観念が欠けていると述べているが、近年のやたらな「権利意識の振り回し」は、まさに権利の観念の欠如が齎しているものと思ってよいのであろう。

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    2011年01月30日
  • 日本人の法意識

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    ものすごく掻い摘んで言うと
    西洋・・・進んでる
    日本・・・遅れてる という内容

    しかし、目的合理的法意識と価値合理的法意識の対立であって、西洋内部でもある対立なのではないかという批判がある

    ただ、日本人がどういう法意識を持っているかを知る上では、おもしろい本

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    2010年05月11日
  • 日本人の法意識

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    1967年の本なので掲載データは古いが、エッセンスは現在でもほとんど通用するのであろう。
    現行の日本の法典は、明治期に西洋から日本に「移植」された。当時の起草者は、西洋の法意識が本来の日本の生活秩序とは異質であることを承知していた。その上で、列強に伍して「文明化」を促進するためやむなくそうしたのである。
    しかし、法の執行はその社会状態を離れてはありえない。それゆえ著者は、日本人が法をどのように扱おうとしてきたかを、「法意識」として分析する。
    「権力」は実力を持って強制できる力であり、「権利」とは異なる。明治以降、日本人に権利、所有権、契約、訴訟の意識は希薄であった。

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    2018年10月14日
  • 日本人の法意識

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    内田氏推薦の本。古い本なので、今の本と比べて読みずらい。当時はわかりやすい本だったと思う。
    法意識は当時と今では変わってきており、その辺についてしることが出来てよかった。
    法が社会に与えるインパクト、影響速度など興味が出てきた。

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    2009年10月04日
  • 日本人の法意識

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    『日本人の法意識』と題しているのでひろーい考察かと思いきや、

    「この調停事件の経験 - 西洋的法思想に立脚する私の法意識にショックをあたえた……(中略)……調停委員の発言 - は、私をして、調停制度の歴史やそれを支える法意識の探究にむかわせた……(後略)。」(p.192)

    この一文から明らかなように、日本に蔓延る調停至上主義を解明するのが本書の狙い。多分。

    --雑な要約--

    明治以前から日本には仲裁と調停とが未分化の方法で紛争を解決することがあったらしい。調停と仲裁とはともに第三者の介入がある点で似ているものの、調停はあくまでも紛争当事者双方を最終的に相互合意させることが目的であるのに

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    2025年06月21日
  • 日本人の法意識

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    近代社会と伝統的社会のエートスの違いに眼を向け、単なる法制度を論じているだけでは見えてこない、日本人の法に関する意識について、多くの実例をあげながら考察をおこなっています。

    著者自身は近代主義の立場を取っていると思われますが、そうした著者の立場に賛同できない読者にとっても、法制度の背後にあるエートスについて考えるための手がかりとして読みなおすことができるのではないかと思います。

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    2016年01月29日
  • 日本人の法意識

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    不平等条約下の屈辱的な列強との関係を一日も早く正常化するために、慌てて法律が用意された。

    このことが、日本の前近代的な意識とあまりにかい離している法の体系を作った。契約とか、裁判とか、権利とかが、骨身にしみて理解されていない。

    いまなら日本人論の古典というところでしょうか。ちょっと苦手な文体でした。

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    2014年01月19日
  • 日本人の法意識

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    久方ぶりに読みましたが、あれっ、物足りないなという感じ。
    具体例は確かに面白いのだが、それで何を言いたい?という感じ。
    岩波新書の位置付けから考えると本書は岩波新書を代表する一冊と断言するが、当方も経験を重ねたか、少々次の一手を要求してしまう(とやけに偉そうに書いてみる)。
    あとどうでも良い感想ではありますが、時代ですな、マルクスって感じを文章の端々に見て取れます。
    色んな意味で大学の教養課程における必読書じゃないでしょうか。

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    2013年07月11日
  • 日本人の法意識

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    探している「法は人間のためにある」という定義は、この本の中にはなかった。

    ただし、以下2つの論点が面白かった。
    法は西洋においては権利と同一の概念だが、日本には伝統的に義務はあっても権利の概念はなかった。
    理想と現実をはっきりと二元化してとらえる西洋の考え方に対して、日本では現実への妥協が「なしくずし」的に行われる。

    日本でのコンプライアンスを考えるにあたって、非常に興味深い。

    以下、1~2章
    前近代的な「法意識」について
    「社会行動の次元における法」と「書かれた法」との間の深刻重大なズレ
    法律は、政治権力の発動に関する一定の思想ないしイデオロギーの表明である
    法律は社会生活を現実的にコ

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    2019年02月19日