金敬哲のレビュー一覧

  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    ネタバレ

    韓国に関する本、いままで一度も読んだことがない。文学も読んだことがない。人生で唯一接点があったのは海外で出会った韓国人。
    大学生の時に語学留学先で出会ったカップルが自分たちが付き合ってること、つまり暗に婚前交渉があることということは親には絶対に言うことができない、と話していたのが、30年でも男女の付き合いはかなり自由な社会(日本)から来た私には衝撃だった。20歳くらいだったから、韓国はお隣の国でしょ?みたいに単純に文化は近いと思ってたのだ。あの時もっと韓国の社会についていろいろ聞いておけばよかった。

    と30年前の衝撃を思い出したのだが、この本もかなり衝撃だった。K-popや韓流ドラマが席巻し

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    2025年07月26日
  • 韓国 超ネット社会の闇(新潮新書)

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    梨泰院クラスやミセンなどウェブトゥーン原作のドラマが大ヒットしている。日本でも花より団子など漫画原作のドラマが人気だが、海外版を制作する際日本人を窓口に毎回シナリオをチェックすることなど条件が厳しく、規模の小さいドラマ会社は門前払いだった。ドラマ制作会社は日本漫画に変わって、韓国のウェブトゥーンを原作にすることにした。 
    文在寅はフェミニスト政党だったため20代男性の支持を得られなかった。ユンソンニョルは女性家族部の廃止を公約に掲げて20代男性の圧倒的な支持を引き出した。

    韓国では事実確認を伴わない匿名の暴露が相次いでいる

    平均寿命は日本に続き世界2位
    出世率は0.84で世界最下位の韓国は

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    2025年07月20日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    小手先の対策ではなくて、根本的な部分に対処しないとイタチごっこになることがよく分かる。
    日本も似たような道を突っ走っている気がしてならない。

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    2023年10月07日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    韓国が異常だと強く思ったのは日本との問題もそうだが、個人的にはオリンピックで自国選手に不利な採点をされたとかで、相手の選手のSNSなどに韓国人大量の攻撃→相手選手は心身症、この相手国の選手団が抗議をするという事件が複数あったこと。この激情性は何か爆発寸前の鬱々たる不満がみなぎっていないとならないのでは? と感じたがその回答とも言えるのが本書。子供、若者、中年と一部の「勝ち組」になるための競争社会が、次の老人の章では社会保障もなく老人を敬う社会から「嫌老社会」となった現在が描かれる。ここで前の3世代はレールの上でなんとか外れまいと苦労する姿だが老人の世代ではレールからすでに外れた人だ。著者は実例

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    2021年04月28日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    この一冊で韓国国内の社会問題が大まかに分かります。韓国特有の問題もあったり、日本と似たようなものもあったり。K-POPや韓国映画・ドラマなどのメディアカルチャーから韓国に関心を持ち始めた人にもおすすめです。

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    2021年04月24日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    韓国凄いことになってるな。2012年頃、仕事で関わりがあって現地に滞在したことがあったが、その時から急速に変化している印象。この閉塞感が激しい感情表現を生むのかと納得。

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    2020年09月02日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩。金敬哲先生の著書。韓国社会が超格差社会で無限競争社会の住みにくい社会になっているという金敬哲先生のご指摘。私にとっては日本社会だって超格差社会で無限競争社会の住みにくい社会になっているように思います。金敬哲先生のように社会を憂いて韓国政府に苦言を呈するような正義感の強い人がいるかぎり、韓国社会はきっと大丈夫なはず。

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    2020年02月15日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    韓国における競争主義、自由主義的な経済社会が、学生の教育、受験、就職、キャリア構築など、幅広い側面で過度な緊張や、不平等・格差、不幸をもたらしているという問題提起をしている本。その背景には、戦後の超短期間での近代化・経済成長による社会の急激な変化を可能にした財閥への富や権力の一極集中と中間層の不足、未熟な社会保障制度などが指摘されている。

    韓国が本当にそのような側面だけで語れるとは思わないが、確かに日本と比べても厳しい環境にあるといえるのかもしれないと感じた。

    これを読みながら、韓国ドラマ「START-UP」で描かれる起業を目指す若者の1人の描かれ方を思い出した。
    テクノロジーによる起業を

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    2025年09月12日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    韓国社会の最大の問題は二極分化。IMF危機以降広がった。
    N放世代=恋愛、結婚、出産だけでなくさまざまなものを諦めざるを得ない世代、の意味。
    大学受験の準備は小5から。小5に高校受験コースを提供する塾がある。
    小学校では放課後授業で1年生から英語を教える。
    小学校で生存水泳が始まると、そのための塾ができた。
    アメリカの大学へ進むため、SAT塾に通う。SATはアメリカでは年7回、海外では6回行われている。
    塾の人気講師は高額収入を稼ぐ。100億ウォンを超えるといわれている。
    毎年、教育政策が変化し複雑になる。そのため、入試代理母という職業もあって、学習プランを組んでくれる。お金がある家庭ほど有利

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    2024年10月07日
  • 韓国 超ネット社会の闇(新潮新書)

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    韓国に行くため、韓国の世相が知りたくて読んだ。
    世界最高水準のスマホ普及率と、5G網が張り巡らされたネット社会だとは聞いていたが、ネットを取り巻く環境で日本とどのような違いがあるのかな? と、気になっていた。

    感想は、なんだ日本と同じじゃん、だった。
    ネットを使った性犯罪や麻薬取引、芸能人などへの誹謗中傷など、国は違えどやることは同じ。(そういえばネットいじめの話題は本書にはなかったけど、韓国は不登校の子供が少ないと聞いたが何か関係はあるのかな?)

    ただ、政治への関心は韓国の方が高いから、特に大統領選へのネット利用は日本の選挙とは比べ物にならないと感じた。
    本書に、ノードVPNといいう企業

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    2024年08月10日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    韓国の社会システムの現在を報告した書。子どもから若者、中高年から高齢者とそれぞれのステージで分けて描かれている。
    端的に言うと子どもと家族がお受験競争、若者は就職競争、中高年は非正規労働で停滞するか子どものお受験競争に自身も当事者になる、高齢者は社会の急速なIT化と未熟な年金制度で現役から抜け出せない。資本主義競争で立ち止まったら終わり。なのでその仕組みで走りつづけるしかない。韓国社会で人々が青息吐息で生きているのを想像すると幸せとは一体なんなのだろうと考えてしまった。彼らをみて資本主義にとって幸せとは食欲、承認欲、など人間が感じる一瞬の出来事なのかもしれない。
    日本の中高年以下の人たちはこれ

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    2021年12月13日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    エンタメというフィルターを通して韓国に触れる機会は格段に増えている日本。
    しかし、隣国の実情まで理解している人は多くないのではないだろうか。

    パラサイトの描写にも共感を覚える人が多いのだろうし、ドラマの主人公がやたら金持ちばかりなのも、社会の理想が、反映されているのだろうと思った。

    資本主義の原理を究極に突き詰めると新自由主義に辿り着き、格差は拡大する。
    この事実のモデルケースのような事態に陥ってしまっているなと感じる。
    アメリカも同様の事態だが、救いは大きな政府を標榜する民主党の存在があること。小さな政府主義の共和党とバランスを取り、新自由主義に傾きすぎないように、構造としてなっている。

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    2021年01月30日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    異常なスピードで経済成長を果たし先進国の仲間入りを果たした韓国の苛烈すぎる競争社会の姿を描いている。韓国の大学受験で、遅刻しそうな生徒をパトカーで送迎するニュースは有名だが、リスニングテスト時に韓国全土の飛行機の離発着が禁止されると書いてあり驚いた。

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    2020年12月27日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    佐々木俊尚さんがTwitterで紹介されてた内容に興味持ち、購入。
    断片的に聞いたことのある話題はあったが、こうしてまとめられて読むと、韓国に対する考えをアップデートしないといけないと思った。 子供も、中年も、高齢者も、自分だったらこの社会で生きられるのかと、ふと考えた。
    他の国も、もちろん日本にとっても、一歩間違えるとこうなるのかと考えると、恐ろしくなってきた。

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    2020年04月07日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    韓国の現代の問題が世代別に書かれていて、各世代の背景と現状を垣間見ることができた気がします。
    いずれにせよ多くの人が厳しい生活を送り、自殺者の増加、格差社会、就職難、板ばさみの中年、老後問題、、、日本や他の国にも十分起こり得る問題と最後に結んでいますがその通りと感じました。
    特徴的と思ったのは、そういう社会現象に少し皮肉やユーモアをふくんだ造語、流行語があるところ。
    金ターン、エデュプア、N放世代、雁パパ、サラデント、ゲジョシ、起承転チキン、、、それだけ多くの人が同じ境遇にいるからこそ、次々と生まれる言葉。
    言葉も時代も流れが早すぎてついていけないよ、なんて言っている場合じゃないかも。
    流され

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    2020年03月29日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    各世代へのインタビューや取材を通じて、韓国社会における格差の拡大や失業率の上昇などの問題に迫る一冊。
    良い学歴のため幼い頃から塾や習い事に奔走され燃え尽きてしまう学生世代。就職活動が長期化しいつまで経っても学費や生活費で困窮する若者世代。年老いた親を養いながら子どもを留学させるため生活を切り詰める中年世代。年金だけでは生活が立ち行かずタクシー運転手や重労働の廃品回収を続けてざるを得ない老人世代。
    いずれにも共通しているのは、息が詰まるような社会の実情に耐えきれず精神を病む人が多いということだろう。あまりにも過酷なため「話を盛っているんじゃないか」と思うほどだったが、要所要所に示される統計データ

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    2020年03月14日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    韓国の現状がよくわかります。
    2011年視察に行きましたが、子供への教育熱の高さに比例して子供の自殺も多いと聞き、この本の通り、この国大丈夫か?と非常に心配したのを覚えています。競争社会の限界を感じます。

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    2020年03月08日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    「はじめに」は映画「パラサイト」の紹介から始まるルポルタージュ。教育熱の高まりがもたらす歪み、中年男性の苦境、IT化取り残された老人、ムンジェイン政権の「積弊清算」政策による社会分断、による章立てだが、もっとも詳細に書かれているのは第1章の過剰な受験競争によって引き起こされる歪み。あちこちで書かれていることだが、ソウル大学を筆頭とする大手大学を目指す受験競争は驚きの内容。映画「パラサイト」の中にも、息子の美術教育の家庭教師を選ぶ母親、受験に失敗している若者、失業中の中年おっさんといった面々がでてくるが、この本を読むと、程度の差は有るもののパラサイトの登場人物の彼らは韓国社会の現実をある程度反映

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    2020年02月09日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    韓国社会の現状をルポしたもの。子どもたち:重い鞄をかかえて、夜遅くまで塾で勉強する。青年たち:ようやく大学に入っても、就職時には厳しい競争がある。文系の就職率が56%である現実。恋愛、結婚、出産、マイホームなどを諦めた世代。中年たち:子供の教育費であくせくし、リストラの足音に怯える毎日。平均退職年齢が男で53歳、女で48歳の現実。高齢者たち:社会保障がぜい弱で、年をとっても働き続けなければ生活できない。かつても敬老社会が嫌老社会となってきている。この韓国の現状が日本の未来かもしれない。

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    2020年02月02日
  • 韓国 行き過ぎた資本主義 「無限競争社会」の苦悩

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    多くの日本人にとって、最近は不愉快に感じるニュースも多い韓国だが、隣国として、また、戦争の惨禍から立ち直って先進国の仲間入りをしたという類似点などもあり、中々無関心ではいられない。関心がある故に嫌韓などという感情も出てくるのだろう。
    そんな韓国も、厳しい学歴社会、若者の失業、老後の苦労など、かなり暮らしにくい側面もあるようだ。著者は、これを金大中以降の新自由主義的な政策に原因を求めている。それが正しいかどうかは分からないが、現在の韓国がかなりの競争社会であるということは本書を通じて伝わってきた。競争が厳しいからこそ、大学生はしっかり勉強するし、中学や高校から海外で教育を受けることを親が選択する

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    2020年01月04日