迫田さやかのレビュー一覧
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不倫という、一般的に批難されがちな行為の実像が実証分析を通して浮かび上がってくるのが面白かった。
確かに個別の例や結論のようなものはないが、多くの人にとって縁のないだろう世界が数字を通して見えてくる点が興味深い。Posted by ブクログ -
不倫はなぜするのか、どういった人が不倫をしているのかなど、海外の研究も取り入れながら説明されています。不倫の裏付けが明瞭となり、やっぱりか!そうだったのか!と思う事も。不倫とは何か知りたいとき、わかりやすい本だと思います。Posted by ブクログ
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概念的な話や、微妙な話を統計調査する手法なども説明されていてたいへんえらい。文献もしっかりしている。社会学的調査のお手本のようだ。みんな読みなさい。Posted by ブクログ
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「パワーカップル」「ウィークカップル」
本書はとりあえずシングルは置いといてカップルの格差拡大に言及しています。
昔は旦那に甲斐性があれば専業主婦で家を守り子供を育て
無ければ補うために奥さんが働いて
ってのが「ダグラス・有沢の第二法則」やったそうです。
今はその法則が崩れて稼げる女子がそのまま...続きを読むPosted by ブクログ -
えげつない本。豊富なデータを元に、夫婦という関係を築くにあたり、どのようなメリットやデメリット、そして困難が生じるのかが示される。寝れなくなるけど、読んでおいてよかった。Posted by ブクログ
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確かに下世話なテーマではある。しかし不倫はメディアにより毎日のように報道され見聞きする頻度が極めて高いのに比べ、実生活でその実例に触れる機会は相対的に少ない。あってもその内実について第一次情報を得ることは当事者でもない限りほとんど不可能といってもいいのではないか。その意味で、広く一般から無記名デー...続きを読むPosted by ブクログ
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世帯の格差というのは「妻が働いているか否か」で決まる側面がある。かつては夫の収入が低い妻が働くという法則があったが、いまやはそれは崩壊し、保育所の不足などで、貧困状態にありながらも働くことのできない妻もいる。その一方、医師夫妻に代表される、高所得の夫と高所得の妻という「パワーカップル」も存在する。...続きを読むPosted by ブクログ
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なんとなくしか意識していない夫婦間の格差問題に真正面から取り組んだ1冊。所得格差を個人でなく家庭として捉えたり、夫婦間の差や組合せを論じたりと、興味深い視点の本。夫婦という一対のペアでは経済ポートフォリオを考えても存在が難しい世の中になりつつあるのかもしれない、そんなことを考えてしまいます。Posted by ブクログ
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タイトルと、オビの「二極化する日本の夫婦―鍵を握るのは妻だ!」という言葉にひかれて購入。
なんとなく「そりゃそうやろー」と思っていることを、データを示して細かく説明してもらった論文。みたいな感じ。
旦那の稼ぎが十分あっても、必ずしも専業主婦を選ぶ嫁ばかりではない
奥さんが働くことで、日本の夫婦格...続きを読むPosted by ブクログ -
不倫という下世話な世界を社会調査の目線で分析した本。「何となく」の世界に説明に一定の説明をつけてくれている。
自分の思いとしては「不倫」というもの自体が定まっていないし、月経を「生理」というようなぼやかした表現が世間にまかり通っているのが何だか解せずにいるし、いわゆる不倫をした人が、特に女性側が世間...続きを読むPosted by ブクログ -
すごく良かった。
「統計とはこうやるのだ!」と言わんばかりの、お手本のよう。
どこからが不倫なのか、誰が不倫しているのか、どうやって不倫が始まるのか、誰が不倫を責めるのか、誰の不倫が責められているのか。
理論的考察と調査・実験による実証とのセットで、しかも説明がすごくわかりやすかった。
今までこの手...続きを読むPosted by ブクログ -
不倫したかどうかのアンケートは回答者がどれだけ正直であるかわかりようにないので、確かにアンケートの方法や分析方法については、難しいところがあるんだろうなと思う。
とはいえ、その方法論について詳しく語りすぎの感があって、専門の読者にはそれが必要だったのかもしれないが、一般読者にとって、この全貌分析が...続きを読むPosted by ブクログ -
結果から導かれる考察が素直に納得できないものが多い。全体としても、推測の範疇に留まる結論が多い。しかし、何が推測で何が事実なのかは明確に分けられていて、その点が混同されることはないだろう。
不倫のように都市伝説が溢れる領域に事実の旗が立てられたということに、爽快な気分がした。
このような社...続きを読むPosted by ブクログ -
世帯の格差が広がっている理由は「女性の就業、収入」
以前は高収入の夫の妻は無業で、低収入の夫の妻はその収入を埋めるために就業していた。
しかし現代ではそうでなく、高収入の夫を持つ妻も働いたり、低収入の夫でも無業の家庭があるという。
また、前者の高収入、高学歴、高職業の世帯を「パワーカップル」低収入...続きを読むPosted by ブクログ -
不倫とは、離婚を我慢する憂さ晴らし?
→長期的には、異性関係を理由とした夫からの申し立ては1975年に22.8%だったのが、2018年には13.8%に低下している一方で、妻側からでは1975年には34.3%であったのが2018年には15.8%と大きく低下していることが確認できる。これは極端に不倫や浮...続きを読むPosted by ブクログ -
新書の定めか、折角の研究データ、図表が小さく、残念。
「経済」により深く斬り込み、未来予測が有れば、と、これも残念。Posted by ブクログ -
夫婦格差社会(橘木俊詞・迫田さやか)
『夫の収入が高ければ妻は専業主婦となり、夫の収入が低ければ妻が働き出す。』この効果によって、夫婦間(とこの本では言っているが世帯間のことと思われる。)の格差が平準化されるという『ダグラス・有沢の第二法則』。この法則が、夫の収入と無関係に働くようになった妻の影響(...続きを読むPosted by ブクログ -
「判断力の欠如によって結婚し、忍耐力の欠如によって離婚し、記憶力の欠如によって再婚する」(フランスの劇作家、アルマン・サラクルー)。ロシアでは6~8割、アメリカでは5割、日本でも3組に1組が離婚する。その離婚について、国際的な比較、日本の離婚の歴史、不倫や離婚・養育費・再婚の実態を解説しながら、橘...続きを読むPosted by ブクログ
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以前は、高収入の夫と専業主婦、低収入の夫と働く妻、といったカップルで世帯収入の格差というのは、今ほどなかったが、今は高収入と高収入の働く妻、低収入の夫と専業主婦という家庭も多く見られるようになり、世帯収入の差が広がってきた、という内容。
なるほど~と思うところはあるが、こういうのってそれぞれの家庭に...続きを読むPosted by ブクログ -
現代日本の格差社会を夫婦という観点から各種の統計を基に論じている。随所に説得力ある分析がなされているものの、著者の主観的な仮説と思われる部分も見受けられる。Posted by ブクログ