迫田さやかのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ「パワーカップル」「ウィークカップル」
本書はとりあえずシングルは置いといてカップルの格差拡大に言及しています。
昔は旦那に甲斐性があれば専業主婦で家を守り子供を育て
無ければ補うために奥さんが働いて
ってのが「ダグラス・有沢の第二法則」やったそうです。
今はその法則が崩れて稼げる女子がそのまま稼いで同じで甲斐性の旦那を見つけ
「パワーカップル」が生まれてきたそうです。
ただそうなると晩婚化と少子化が進んでいくとのことです。
子供は社会的に効用が高いです。
労働力としてだけではなく消費としても期待できます。
たしかに毎年何回も旅行に行くとかええトコに外食に頻繁に行くとかしないと消費性向に -
Posted by ブクログ
確かに下世話なテーマではある。しかし不倫はメディアにより毎日のように報道され見聞きする頻度が極めて高いのに比べ、実生活でその実例に触れる機会は相対的に少ない。あってもその内実について第一次情報を得ることは当事者でもない限りほとんど不可能といってもいいのではないか。その意味で、広く一般から無記名データを拾い上げ統計的手法を用いてその実態に迫ることは、裏付けがないままに俗説やイメージが先行しがちなこの「不倫」というテーマについて正しい知識を得るという意味で非常に有用な作業と言える。また、通常は秘匿されるべき優れてプライベートな事象が、大規模な匿名データマスの雲の中からあたかも個別の顔を持つが如く
-
Posted by ブクログ
世帯の格差というのは「妻が働いているか否か」で決まる側面がある。かつては夫の収入が低い妻が働くという法則があったが、いまやはそれは崩壊し、保育所の不足などで、貧困状態にありながらも働くことのできない妻もいる。その一方、医師夫妻に代表される、高所得の夫と高所得の妻という「パワーカップル」も存在する。日本の夫婦には大きな格差が存在する。
この本では恋愛・結婚と年収の関係にも触れていて、男性の年収と恋愛のシビアな関連性も明らかになっている。年収が300万円以下の男性は、結婚することはおろか、恋愛することも難しい。お金がすべてじゃないけれど、やはりお金なしでは充実した人生を歩むことは難しいのかもし -
Posted by ブクログ
タイトルと、オビの「二極化する日本の夫婦―鍵を握るのは妻だ!」という言葉にひかれて購入。
なんとなく「そりゃそうやろー」と思っていることを、データを示して細かく説明してもらった論文。みたいな感じ。
旦那の稼ぎが十分あっても、必ずしも専業主婦を選ぶ嫁ばかりではない
奥さんが働くことで、日本の夫婦格差拡大に寄与している
ある程度同じ学歴の人たちが夫婦になる
(国立大同士・有名私大同士なら、大学名にもこだわる)
医者・研究者・弁護士など、高所得同士の夫婦も多くなってきている
職場結婚が減ってきている
低所得の夫婦・若くで結婚した夫婦ほど離婚率が高い
年収300万以上かどうかで恋人を持てる持てない -
Posted by ブクログ
不倫という下世話な世界を社会調査の目線で分析した本。「何となく」の世界に説明に一定の説明をつけてくれている。
自分の思いとしては「不倫」というもの自体が定まっていないし、月経を「生理」というようなぼやかした表現が世間にまかり通っているのが何だか解せずにいるし、いわゆる不倫をした人が、特に女性側が世間から過剰にたたかれてる気がしてならないし、結婚したからというだけで、通じ合わない人と冷めた結婚生活を続けるほうが何だか倫理に反している気がしている。
この本では、不倫的な行為の表現の変遷に冒頭で触れていてくれて、かつてはよろめきと言われたりしていたのが、「不倫」が台頭してきたという流れがつかめた。
-
Posted by ブクログ
結果から導かれる考察が素直に納得できないものが多い。全体としても、推測の範疇に留まる結論が多い。しかし、何が推測で何が事実なのかは明確に分けられていて、その点が混同されることはないだろう。
不倫のように都市伝説が溢れる領域に事実の旗が立てられたということに、爽快な気分がした。
このような社会学的な研究、いわゆる文系の研究が軽視される最近の世間は好ましくないと思う。小さな事実でも誰も明らかにしたことのない事実には価値がある。その事実の価値の大小は当然あるだろうが、事実が明らかになった時点でその事実の価値が全て決まるわけではない。最初は価値が小さいとみなされた事実も、将来的に大きなインパ -
Posted by ブクログ
世帯の格差が広がっている理由は「女性の就業、収入」
以前は高収入の夫の妻は無業で、低収入の夫の妻はその収入を埋めるために就業していた。
しかし現代ではそうでなく、高収入の夫を持つ妻も働いたり、低収入の夫でも無業の家庭があるという。
また、前者の高収入、高学歴、高職業の世帯を「パワーカップル」低収入、低学歴、低職業の世帯を「ウィークカップル」という。
高学歴は高収入に、低学歴は低収入になる傾向があるが、高学歴、高収入、高職業という同類婚が増えつつあり、高学歴であるほど結婚子育て中も就業継続するためにそれも格差の1つである。
そして最後には、現代は離婚も多く、専業主婦はリスキーな選択であるた -
Posted by ブクログ
夫婦格差社会(橘木俊詞・迫田さやか)
『夫の収入が高ければ妻は専業主婦となり、夫の収入が低ければ妻が働き出す。』この効果によって、夫婦間(とこの本では言っているが世帯間のことと思われる。)の格差が平準化されるという『ダグラス・有沢の第二法則』。この法則が、夫の収入と無関係に働くようになった妻の影響(男女間の不平等の是正、女性の社会進出などによる)で崩れつつあることを指摘。コレによって世帯収入の二極化(パワーカップルとウィークカップル)が進み、格差が広まっていることを豊富な事例で紹介する本。
アマレビュでも書いてる人がいたが、そりゃせやろなという内容がほとんどだった。
新鮮だったことも何点か。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「判断力の欠如によって結婚し、忍耐力の欠如によって離婚し、記憶力の欠如によって再婚する」(フランスの劇作家、アルマン・サラクルー)。ロシアでは6~8割、アメリカでは5割、日本でも3組に1組が離婚する。その離婚について、国際的な比較、日本の離婚の歴史、不倫や離婚・養育費・再婚の実態を解説しながら、橘木氏のフィールドである「格差」に問題をひきつけ、ひとり親、とりわけシングルマザーの相対的貧困率・格差の問題状況を抉る。政府が2002年から進めている「福祉から就業へ。経済支援の負担割合を減らし、就業支援を拡充」の施策が、思うような結果を出しておらず、見直しが必要であることを力説。
先日の参院予算委