ニックドルナソのレビュー一覧

  • アクティング・クラス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    演技教室に通ううち、役の設定が現実を侵食してぐらぐらになっていく登場人物たちの物語を読み進めて追っているうちにこちら側が変なところに連れて行かれる感覚に陥る。怖くてイヤーな気分になるのに面白くて最高なマンガだった。

    0
    2023年03月13日
  • アクティング・クラス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    真面目に怖すぎた。
    現実と非現実の境って曖昧な作品って世の中にはたくさんあるけど、これは意図的に作為的に作られた場所にぐわっと連れていかれる。
    怖くて読めないエペペみたい。
    これは読んでしまったけど、それは漫画だったからだと思う。
    どこに連れていかれるか分からへんなんて読んでても怖い。
    しかもみんな、他の人になりきったりしてそれが普通になってて気味悪すぎた。
    ロージーはどこへ行くのかも、最後めちゃめちゃ気になりました。
    誰のことも本当かわからない訳じゃないですか。
    おかしくなっても、当然すぎて寒気します。
    異界みたいですよ、これ。
    ヤバい。
    ヤバいの読んでしまいました!!

    0
    2023年02月21日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    登場人物の目が単純なのに、前後の文脈によって超怖く見える時があり不思議。明確な殺意に見える時もあり、諦観しているようにも見える。ヘビーな話でSNSに追い込まれていく様は本当にどう救えば良いのかわからない。最後に猫を探しに行くストーリーは救いや何が待っているのか不可思議な感覚で良かった。

    0
    2025年11月18日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    不可逆的に、突然誰かを失うということのヒリヒリした寂しさが全ページに充満している
    紙で読む寂しい物語って大抵じっとり冷たい雰囲気なんだけど、これは独特の熱を帯びている

    0
    2025年01月20日
  • アクティング・クラス

    Posted by ブクログ

    大学生時代に演劇をやっていたので
    「演技をしたいと思う者は普通じゃない」というのがすごくわかる。わりと変な人間がやることだとわかっている。
    人生うまくいかないときに自分じゃない何かになりたいと思うのだろう。
    この作品で出てくる人物たちも一癖も二癖もある人間で、アクティングクラスにのめり込んでいく。
    現実との境界線も曖昧になっていく。
    少し人物の描き分けが日本と違うのでわかりにくかった……そのうちキャラクターがわかってくるけれど、難しかったように思う。

    それにしても……演劇をやっていたからわかる。こんなに一般人が急にエチュード(即興劇)をやって上手くいくわけがない……みんなプロの俳優さんですか

    0
    2024年03月13日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    ・面白かった。ぺージをめくる手が止まらなかった。(そういうタイプの漫画では無いと思うけど)
    ・コマ割り均一になっていて、それが映画のフレームを思わせた。
    ・キャラクターがイラストチックである種記号的?な書き方をされていたので、逆に想像の余地が多くなった気ごした。
    ・そう、(面白い)映画を見ている気持ちだった。
    ・やりきれない…何ともおぉ…という余韻の作品だった。
    ・ラストシーンが良い
    ・前情報をあまり入れていなかったので、こんな話だと思わなかった。

    0
    2022年12月20日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ


    陰謀論とパラノイアと誹謗中傷。
    グラフィックノベルにあまり親しみがないので新鮮。文字数は多く、ショッキングな場面は見せず、サブリナの遺体も見せず、真相というか匂わせやほのめかしが散見されており、ドア越しに包丁を持った緊迫する場面ですらコマ割りは小さい。遠景を撮るため、カメラの位置が少し遠くなったときに舞台の全面が垣間見える程度で、基本的には同じようなトーンの絵が続く。
    暗闇と夢の際の効果というか、描き方が秀逸。最後の部分のその効果の使い方も恐ろしく、また小気味良い。
    まだ読みきれていない部分もありますが、悲劇に投げ出された登場人物の喪失と再生を描いた、優れたグラフィックノベルでした。

    0
    2022年08月07日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    これは色んな意味でヤラれる。後の時代に最もこの時代がビビッドに刻み込まれた作品として振り返られるのでは無いか。

    陰鬱な物語が時間の経過によって、少しずつ良くなっていくような希望を持つようにも読めるし、結局のところ真実を見つけることはできないと民衆を嘲笑っているようにも読めるし、それこそがサブリナにとってはハッピーエンドのようにも読めたり。シンプルなフレームと線で幾重にも読みを誘発する恐ろしい作品。

    0
    2022年07月29日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    エイドリアントミネからもっとキャラクターをキャラ以前の同質性に還元したフラットな絵柄。でも内面を抱えているから、複雑な感情を持った人物が棒人間の中に閉じ込められてしまった、みたいな感覚になる。そのグロさが心地いい。話はめちゃくちゃ陰謀論。ラスト1ページ目がわからない。自動販売機の「諦めないで」を信じるかどうかで話が180度変わってしまう。それっぽい感想ブログはどれもつまらなく、この作品の陰謀論を信じている側の人のブログはあり得ないぐらいスリリングで面白い。たびたび挿入される間違い探しが、そうした読みそのものを批評している。

    0
    2021年12月06日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    グラフィックノベル。独特な絵のタッチと、終始静かなトーンで進む物語に(良い意味で)違和感を感じ続けた。陰謀論か…冗談みたいなことが本当に起きているのかも…まさか…と心がグラグラする終わり。好きです。

    0
    2025年03月31日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    一回読んだだけではまだよくわからないというのが正直な感想。アメリカ郊外と今の情報社会を描いた作品でまるで米国のサスペンスドラマといった趣き。

    0
    2020年06月05日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    グラフィックだからこそ、無表情で信じがたいジョークを言ったり、人間同士のお互いを探り合っているちょっとした間がものすごく絶妙でゾクゾクした。私はこの本を、たまに眺めるヒーリング系素敵図鑑くらいに思って買っちゃったんだけど、そういうんじゃない。snsで繋がる、繋がる、繋がりこそこの世の平和!という空気、終わるかもな。また繋がらない世界が戻ってくるのかも。流行はまわるっていうし。そしたらそれでもいいなあsnsってその人のこと多面的に見えないから怖い、いいところだけ見せたり悪いとこだけ見えたり勘ぐったり。まるまるっと人を観察したいなあ。

    0
    2020年05月24日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    マンガ、ではなくグラフィックノベルというらしい。確かに「小説をマンガ化」だったら、小説を読むよりわかりやすくなるのが普通だが、これは、そういうマンガ的なわかりやすさを徹底的に拒否している。
    まずキャラクターの描き分けも積極的にはしないし(だから慣れるまでは描かれているのがが誰だか分からない。特にカルヴィンが勤める空軍基地のメンバーを見分けるのに苦労する)、表情というマンガでは極めて大事なところも省略。顔立ちは皆同じ。ラジオの放送内容やメールの文章などが延々と文字だけ続くコマもあるし、努力しないと読めないマンガというのはめずらしい。これは、小説で書いた方が余程わかりやすかったのではないかと思われ

    0
    2020年02月22日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    絵やコマが読みとれず、けっきょく人のレビューを見てそういうことか、と納得した感じ。情けなや。キャラが非常に見分けにくいのはわざとなのかな。たぶんそうなんだろうな。
    不穏な空気や閉塞感はたしかに伝わってきたけど。

    0
    2020年02月16日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    グラフィックノベルとしては初めてブッカー賞にノミネートされたという話題の本。
    平凡な暮らしを送っていた女性 サブリナ が突然行方不明になる。
    彼女の恋人テディはそれがきっかけで引きこもりのような鬱状態になり、幼なじみのカルヴィンの家に身を寄せる。
    やがて、サブリナが殺されるところが撮影されたビデオテープが複数のメディア等に送られて失踪事件は急転直下誘拐殺人事件となり、犯人はサブリナの家の近くに住む面識もない青年で、彼も自殺して発見される。
    ビデオテープはネットに流出してしまい、それをみて根も葉もない解釈、荒唐無稽な陰謀説を唱える者まで現れはじめる。


    恋人の死に直面し、それを受け止めきれない

    0
    2020年02月02日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    これ、世界のことが描いてあるよ、この今の世界のこと。
    殺人、フェイクニュース、SNSでの個人情報拡散、その他もろもろ。
    他人とは決してわかりあえないって強く強く確信した。

    0
    2019年12月26日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    SNSのタイムラインをコマにしたり、軍のストレスチェック票で心理状態を共有したり、でも事件の核心は見せてくれない。読者は試される、見えているものだけで無責任な解釈を拡散する人なのか、全体をみていないことを認識する人なのか。

    0
    2019年11月12日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    失踪事件、遺された人々、陰謀論、
    現代人は意味を求める病に囚われている。
    この作品を読むとそんなことを思ってしまう。

    物語で何かが起こるハズだ、何か因果応報があるに違いない、真相はなんだと。

    そこをドルナソは衝いている。傑作グラフィックノベル。ドルナソはいいぞ。

    0
    2023年05月21日
  • アクティング・クラス

    Posted by ブクログ

    なんか最初わたしはとりあえず登場人物を見分けるのも難しくてw
    どういうことだろ、、?と思いつつも、気になって読み進める手が止まらず、最終的に、、「え、、?こわい!」ってなって、ぞわぞわっとしました。
    現実と演技の狭間がわからなくなっていく登場人物たち。私自身も、背景が演技していた場所から、実際の演じている世界の場所に変化していくから、混乱しつつも引き込まれて。すごく不思議な世界でした。

    0
    2023年03月02日
  • サブリナ

    Posted by ブクログ

    少し難しい作品でした。
    さらさら読める作品ではなく…
    フェイクニュースや昨今のSNSのあり方などを想起させ、考えさせる…
    911のことや銃乱射事件のことも絡ませ…

    ストーリーが淡々と進むことが、より不気味に感じました。ちょっと怖い。

    サブリナはタイトルロールだけれど、1つの素材で、それにまつわるお話。サブリナ自身でも、彼氏のテディでも、妹のサンドラでもなく、テディの友人カルヴィン・ローベルが主たる話でした。
    カルヴィン、事務方の軍人。
    カルヴィンの同僚も怖かったし、現実にいそう。

    夢の表現方法は、なるほどなー、と思いました。

    難しいけど、妙に心に引っかかるお話でした。

    0
    2022年12月22日