森嶋通夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ハマータウンの野郎どもの再読に向けての布石として読んだんですが、70年代に書かれた本の割には意外と先見性があるなぁって思いましたね。そして第4章がおもしろい。
イギリスの教育事情が興味深かったです。教育が成功しすぎているがゆえに大学と産業界のパイプがつながらず、いわゆる「英国病」にかかってるわけだけど、でもそのぶん個々はそれぞれ異なる専門性を得ているわけだ。だけど日本の場合は、画一的な教育がメイン。そして質の低い大学教育を経て学生は悔いなく学問の世界に別れを告げ産業界へと去ってゆく。そしてその産業界では個々の画一性が追い風となり産業界は力をつけていったわけであります。僕は「英国病患者」になりたい、なるつもりですよ。
※夏目漱石の小説に出てくる人物たちとイギリスを絡めた話はとっても興味深いもので、『三四郎』の「偉大なる暗闇」である広田先生に対する水村美苗氏の解釈と本書著者の森嶋氏の解釈が非常に説得的。それぞれ指摘している点は違うがそれが二元的に広田先生を規定している。漱石さん大好きです。