マルク=ウヴェ・クリングのレビュー一覧

  • クオリティランド

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    今まで、こんなにポップで軽やかで楽しいディストピア小説は読んだことがなかった。
    表現のスタイルも独特だし、出てくる人はみんな個性的。ストーリーも面白くて、思わず吹き出してしまうくらいコミカルな場面もある。それでいて、描かれる未来の姿は奇想天外ではなく、今生きているこの世界から地続きの、妙に現実感のある世界で、恐ろしくもなる。
    アルゴリズムやらレベルやらスマホの中では勝手に行われているアレコレが、実際的に社会で作用し始めたらどうなるのか…それでもやっぱり、全ては愛に戻っていくのか…ほんとに面白い本!!

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    2023年11月08日
  • クオリティランド

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    クオリティランドでは、全ての人が自動的にレベル付けされて、収入や社会貢献などのステータスに直結している。(一桁台だと社会のお荷物扱いをされてしまう)
    また、日用品、食事、各種サービス、結婚相手まで様々モノがレコメンド(ユーザーの身体、思考を読み取り、好みに合わせておススメ商品を紹介される世界。偶然などはもはや存在せず、ユーザーが欲しいと思った次の瞬間には商品を持ったドローンが近くに到着している。

    スクラップ工のピーターは、あることがきっかけでレベルが一桁台になってしまう。
    ある日届いた品物は全く自分の欲しいものとかけ離れていたため、販売業者に返品しようと奮闘するが…

    もう一方では、史上初の

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    2021年10月28日
  • クオリティランド

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    ジョークと下ネタとアイロニーとテクノロジーとネット社会の現状をとらえた秀作!
    産業界のネットの巨人達によりがんじがらめになった世の中とAIロボット大統領による世直しの格闘を続編として期待したいなぁと。

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    2021年10月04日
  • クオリティランド

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    ・「ペーター問題」
    全てはペーター問題に集約される。
    人間がアルゴリズムに追従するようになった未来。鏡の世界。
    もう来ているのかもしれない。
    ゾッとする文章だった。

    ・フェザツ
    油と塩と砂糖だけで出来ている食べ物。
    ちょうどこの本を読んでいた時にグミを食べまくっていたのでびくっとした。
    だってグミ美味しいんだもの

    ・全体的に
    一章一章が短くて読みやすい。全部数ページくらい。
    でもそれぞれ厚みを失っていないし、
    全体としても読みやすい。交錯するストーリーがすっと頭に入ってくる。

    ・皮肉や下ネタが現実感ありありで飽きない。
    Twitterから引っ張ってきたようなネタばかり。リアル。

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    2020年01月28日
  • クオリティランド

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    フジリュー先生の「TIGHT ROPE」やネトフリの「ブラック・ミラー」、星新一のショートショート的な…つまり面白い!

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    2019年11月26日
  • クオリティランド

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    ネットによる超監視社会をユーモアに描いた作品である。現実の我々のネット社会を過剰に表現しているので、始めは笑いながら読めたが、途中から「もしかしたら現実もこうなるのかも」と思い始めてしまい気軽に笑えなくなった。

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    2019年11月13日
  • クオリティランド

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    久しぶりに、超面白い。
    そして、背筋が寒くなる。
    その意味をお知りになりたいかたは、
    ぜひご一読ください。
    この小説、中国では発禁かな…
    超好看這書本,讀完後背肌應該變寒冷。
    如果你想這意思的話,試試看吧。
    我覺得這小說在大陸可能不能發行...

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    2019年11月11日
  • クオリティランド

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    ヘタレでダメな若者がスペシャルな彼女とギークな友人の協力で世界を支配するAIに立ち向かう、って少なくとも「ペナンブラ氏の24時間書店」やし、他にもそんな小説、ラノベとかオイラの知らんとこになんぼでもありそうやけど、それはそれとして、細かい描写だったり章のトビラの小ネタだったりがようできてる。これは原作が偉いのか翻訳のなせる業なのかわからんけど。

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    2019年09月21日
  • クオリティランド

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    読みやすくてポップというか軽い印象で、ドラマ化するみたいだけどマンガやアニメ化の方が合いそう。あり得ないような、もしかしたらすぐそこまで来ているような、AIに管理された世界の話。
    あり得なさそうな印象を与えるように、わざと大袈裟な話にしているような気がしないでもない。

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    2025年06月06日
  • クオリティランド

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    ドイツ発の愉快・痛快・爽快ディストピア小説。
    ディストピアというジャンルでこんなに明るくてポップなコメディ小説は初めて読んだ。非常に読み易くて設定にどんどんハマっていった。
    GoogleやYouTubeのおすすめニュースフィードを見ていると僕らの生きるこの世界もクオリティランドまであと数歩といったところかもしれない。
    やっぱり我らがジョンが最高なんだけど、最後はどっちだったんだろうか。彼は全てを見通した上で受け入れていたのか?
    そしてプレゼントの中身はイルカ型バイブレーターなのか、それともそうでないのか?非常に興味が尽きないラストだった。

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    2022年05月04日
  • クオリティランド

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    面白いんだけど、感想書くの怖い。こういう本、自身の知的ユーモアのペラい感じ浮き彫りになるよね。
    未来の世界なのか、現代の別の視点なのか、「現在」のことなのか?その点でまずはらはらする。機械を支配する人間により支配されてる人間。あ、世界は人間度ランクがあって、一人一人行動の制限がある。知性もその一つの要素だけど、人間よりはるかに知性があり、進化もできる機械が人間の意志によってスクラップにされる。んー、時代は変わっても、テーマは変わらない。便利=不便。自由=危険。仕事とアタシどっちが大事なのよ!

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    2019年12月30日