マルク=ウヴェ・クリングのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
クオリティランドでは、全ての人が自動的にレベル付けされて、収入や社会貢献などのステータスに直結している。(一桁台だと社会のお荷物扱いをされてしまう)
また、日用品、食事、各種サービス、結婚相手まで様々モノがレコメンド(ユーザーの身体、思考を読み取り、好みに合わせておススメ商品を紹介される世界。偶然などはもはや存在せず、ユーザーが欲しいと思った次の瞬間には商品を持ったドローンが近くに到着している。
スクラップ工のピーターは、あることがきっかけでレベルが一桁台になってしまう。
ある日届いた品物は全く自分の欲しいものとかけ離れていたため、販売業者に返品しようと奮闘するが…
もう一方では、史上初の -
Posted by ブクログ
・「ペーター問題」
全てはペーター問題に集約される。
人間がアルゴリズムに追従するようになった未来。鏡の世界。
もう来ているのかもしれない。
ゾッとする文章だった。
・フェザツ
油と塩と砂糖だけで出来ている食べ物。
ちょうどこの本を読んでいた時にグミを食べまくっていたのでびくっとした。
だってグミ美味しいんだもの
・全体的に
一章一章が短くて読みやすい。全部数ページくらい。
でもそれぞれ厚みを失っていないし、
全体としても読みやすい。交錯するストーリーがすっと頭に入ってくる。
・皮肉や下ネタが現実感ありありで飽きない。
Twitterから引っ張ってきたようなネタばかり。リアル。 -
Posted by ブクログ
ドイツ発の愉快・痛快・爽快ディストピア小説。
ディストピアというジャンルでこんなに明るくてポップなコメディ小説は初めて読んだ。非常に読み易くて設定にどんどんハマっていった。
GoogleやYouTubeのおすすめニュースフィードを見ていると僕らの生きるこの世界もクオリティランドまであと数歩といったところかもしれない。
やっぱり我らがジョンが最高なんだけど、最後はどっちだったんだろうか。彼は全てを見通した上で受け入れていたのか?
そしてプレゼントの中身はイルカ型バイブレーターなのか、それともそうでないのか?非常に興味が尽きないラストだった。